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挫折の核心 イオン セブンも怯えるスーパーの終焉 2015.04.27・0504 <3>







日経ビジネスの特集記事(105)

挫折の核心
イオン
セブンも怯えるスーパーの終焉
2015.04.27・05.04



今週の特集記事のテーマは

「もう、『トップバリュ』というブランドなんて、やめてしまおうか」
3期連続で営業減益となったイオン。
昨年後半、岡田元也社長は幹部に対し、そんな弱音を
はいたという。
規模では国内最大級になった同社のPB(プライベートブランド)
には、「質より安さ」の印象が染み付き、ブランドイメージはここ
数年で急速に悪化した。
イオンの挫折。その核心は、限界に達した中央集権の拡大
路線にある。
規模の追求を宿命づけられた、総合スーパーという高度成長期
の遺産。
イトーヨーカ堂を傘下に抱えるセブン&アイ・ホールディングスも
錆びついた事業モデルを捨てられなければ、グループの成長を
妨げると怯える。「スーパーの終焉」──。
そのリスクを、巨大流通は乗り越えられるか。

 (『日経ビジネス』 2015.04.27・05.04 合併号 P.024)

ということです。






(『日経ビジネス』 2015.04.27・05.04 合併号 表紙)
日経ビジネスDigital 2015.04.27・05.04 合併号




今特集のスタートページ

今特集のスタートページ

(『日経ビジネス』 2015.04.27・05.04 合併号 PP.024-025)
日経ビジネスDigital 2015.04.27・05.04 合併号




スーパー業界でいつも比較対象となるイオンとセブン。
今回はイオンに重点を置いた、『日経ビジネス』特集班
による勢力取材をご覧ください。


盤石に見えるセブンもアキレス腱を抱えています。


尚、今週号は2015.04.27号と05.04号の合併号となる
ため、来週はお休みとなります。
そのため、「日経ビジネスオンライン」から興味深い
記事をご紹介しようと考えています






第1回は、
「PART 1 “イオン化”の挫折、『解体』で出直し」
を取り上げました。


第2回は、
「PART 2 セブンに迫る、規模の復讐」
を取り上げました。


最終回は、
「PART 3 生存の条件は『物量』より『知量』」
をご紹介します。




今特集のキーワードは次の5つです。

 イオン化 
 トップバリュ 
 解体 
 規模の復讐 
 知量 




では、本題に入りましょう!


 PART 3 生存の条件は「物量」より「知量」 

最終回は、地場スーパーの勝ち組である、ライフコーポレーション
とイズミを中心にお伝えしていきます。


尚、前回に引き続き、『鈴木敏文 商売の創造』から、今特集に
関連のある箇所をご紹介します。


 ライフコーポレーション 

勝ち組のライフコーポレーションの岩崎高治社長は
厳しい表情を浮かべていたそうです。
どうしたことでしょうか?



 関西と関東を地盤にする都市型スーパー大手、

 ライフコーポレーションの岩崎高治社長は、

 好業績にもかかわらず険しい表情を浮かべる。

 2014年度の連結営業利益は前期と比べて4割増。

 それでも、「変われなければ、生き残れない」と

 危機感が募る。
 

  (P.040)



何が発端となったかは、『日経ビジネス』特集班の
次の解説で分かります。



 岩崎社長が危機感を抱いたのは今から約2年前。

 米国視察でスーパーの栄枯盛衰を目の当たりに

 した時だった。

 チェーンストア理論の教科書とされるウォルマート・

 ストアーズなど、価格志向でマスの消費者をターゲット

 にしたスーパーの売り場に活気がない。


 「ライフは、売り手の論理に陥っていないだろうか」

 実態を把握するため、岩崎社長は昨年春、

 店舗やインターネットで調査を実施し、

 1万件以上の顧客の声を集めた。

 その結果は、岩崎社長ら経営陣が予想だにしないもの

 だった。価格から売り場まで不満の声があふれ、

 「完全にダメ出しをされていた」(岩崎社長)。
 

  (PP.040-041)



「ダメ出しをされた」反省から、次の手を打つことを決断
しました。



 今年3月にスタートした中期経営計画では、

 顧客目線で行動する会社への原点回帰を

 柱に据えた。
 

  (P.041)




ライフコーポレーション社長 岩崎 高治 氏

ライフコーポレーション社長 岩崎 高治 氏

(『日経ビジネス』 2015.04.27・05.04 合併号 P.040)
日経ビジネスDigital 2015.04.27・05.04 合併号



危機感を抱いた岩崎社長の即断即決が、奏功することを
期待しています。





 イズミ 

イズミの山西泰明社長も、ライフコーポレーション同様に
危機感を募らせていたそうです。



 潮目の変化に危機感を募らすのは、イズミの山西泰明社長も

 同じだ。同社は、中四国や九州で総合スーパーの「ゆめタウン」

 を展開する。山西社長は、「これまで、いかに安く売るかだけを

 考えてきた。このままでは消費者から拒否される」と話す。

 「総合スーパー総崩れ」とも言われる中、イズミは堅調な業績を

 維持するまれな存在だ。2014年度の営業利益率は5%超もある。
 

  (P.041)



総合スーパー業界では、イズミは高業績を上げています。
それでも、危機感は募るばかりだそうです。


「これまで、いかに安く売るかだけを考えてきた」戦略の転換
を図ろうとしています。


一言で言えば、価格と価値の関係を見直そうとしているのです。
価値ある商品を提供できていたかどうか、を振り返った結果、
LB(ローカルブランド)で、差別化を図る戦略を採りました。



 山西社長は「『3%の差異化』が、これまで以上に

 重要になる」と話す。

 生鮮品や総菜を除くと、店頭で扱う商品の約90%をNBが、

 5~7%をPBが占める。山西社長が言う「3%の差異化」とは、

 残りの地元メーカーが作るLB(ローカルブランド)商品のこと。

 これでライバルを圧倒する。
 

  (P.041)



LBの意味は、「店舗の従業員が自らの判断で、顧客の声に
耳を傾けながら選んだ商品」(P.041)です。
ですから、山西社長が次のように述べるように「経営上の
意味は大きい」のです。



 「全体の商品に占める割合はわずかだが、

 消費者はそれがあるからイズミを地域の店

 と感じてくれる。経営上の意味は大きい」

 (山西社長)
 

  (P.041)




イズミ社長 山西 泰明 氏

イズミ社長 山西 泰明 氏

(『日経ビジネス』 2015.04.27・05.04 合併号 P.041)
日経ビジネスDigital 2015.04.27・05.04 合併号




「人口減少によって限られたパイの争奪戦は過熱している」
(P.041)という指摘は、特定の地域、商圏だけに偏在する
現象ではありません。


規模の大小はあっても、全国と言っても過言ではないでしょう。


消費者の意識の変化が、背景にあることは間違いありません。



 昨年の消費増税で、消費者は価格と品質のバランスに

 これまで以上に厳しい視線を向けるようになった。

 地元スーパーでは創業オーナーの高齢化が進み、

 事業継承に頭を抱えるチェーンも少なくない。
 

  (PP.041-042)



大手商社も虎視眈々と機会をうかがい、手を打ってきて
います。 規模の拡大ではなく、「消費者の変化のスピード」
に対応するためです。



 大手商社も機会をうかがう。伊藤忠商事が出資する

 ユニーグループ・ホールディングスとファミリーマートの

 2社は、経営統合へと動いた。ライフやローソンの筆頭

 株主で、北海道のアークスなどにも出資をする三菱商事も、

 「持ち分法適用会社として収益を得られる出資先を増や

 していきたい」(西尾一範リテイル本部長)との考えを持つ。
 

  (P.042)


下の図をご覧ください。
スーパー業界の巨人、イオンとセブンに対抗するのか、
それとも提携という選択肢を模索するのか、
その結果、下克上は起きるのか、
いずれにせよ、スーパー業界の今後の動きから目が
離せません。


イオン、セブンに対し、下克上は起きるのか<br />・スーパーの再編軸になり得る主な企業

イオン、セブンに対し、下克上は起きるのか
・スーパーの再編軸になり得る主な企業

(『日経ビジネス』 2015.04.27・05.04 合併号 PP.042-043)
日経ビジネスDigital 2015.04.27・05.04 合併号




では、今後、優勝劣敗を決めるのは何なのか、
ということになります。


『日経ビジネス』は、それは「知量」であると断言
しています。



 規模を追うことで乖離した現場と経営の距離を

 縮められるのは、ナレッジしかない。

 つまり、小売企業は「物量」ではなく、知恵の総量、

 いわば「知量」を追求する経営へと転換しなければ

 ならない。
 

  (P.043)



ナレッジという言葉で思い出すことは、野中郁次郎氏と
竹内弘高氏が20年近く前に英語で出版した、

『The Knowledge Creating Company(知識創造企業)』



の中に書かれていた一文です。


Adaptation precludes adaptability.

「(環境などに)適応しすぎてしまうと、適応能力を失ってしまう」


これはどういうことかと言いますと、ある環境に一旦適応
すると、その環境に依存し、周囲の変化に適応できなく
なってしまうということです。その結果、滅びることになり
ます。


話を戻します。
今、スーパー業界に求められることは、下記のとおりです。


 スーパーやコンビニに限らず日本企業の多くは、

 一億総中流の分厚い中間層の存在に依拠してきた。

 だが、もはやその前提は崩壊し、これからは一人

 ひとりのニーズにきめ細かく対応することが求められ

 ている。
 

  (P.043)



『日経ビジネス』特集班は最後にこう述べています。



 インターネットやスマートフォンが普及し、

 企業は容易に「個」の消費者とつながることができる。

 業態の垣根を越えた競争が激化する中で、

 各社は「マス」から「個」に最適化された経営へ転換する

 必要がある。さもなければ、「スーパーの終焉」は避け

 られない。
 

  (P.043)



私たち消費者にとっても、スーパー業界の再編や、
今後、私たちにどんな価値ある商品を提供し続けて
くれるのか、とても関心のあることです。


多様性(ダイバーシティー)にどう対応していくのか、
がカギを握ることは間違いないことです。





前回、鈴木敏文会長兼CEOの本から、今特集記事に
関連のある箇所を抜粋して、ご紹介しました。


最終回も、引き続き、重要と思われる箇所をご紹介します。


『鈴木敏文 商売の創造』
(緒方知行 編 講談社 2003年10月22日 第1刷発行)


10年以上前に出版された本ですが、現在のイオンの
状況を予見したことも書いてありますし、セブンの問題
もすでに指摘していたことを知りました。


この本を読んだのは10年近く前ですが、『日経ビジネス』
の特集を読み、『鈴木敏文 商売の創造』を再読して
見ました。


当時は、さっと目を通しただけだったことは、再読して
見て気づきました。内容をほとんど覚えていません
でしたし、まさかここまで流通業の未来を予見していた
とは想像できませんでした。


率直にお話しすると、「そんなものかな」というのが
実感だったのです。


引用箇所をお読みになり、『日経ビジネス』の特集と
照らし合せて、特集のテーマをお考えください。



 お客様に飽きられないように店の鮮度を維持する

 には、商品や品ぞろえや店を見る目を、

 いつも客観性の高いものに保っておく必要があります。

 自分の言っていること、やっていることを、

 必ずもう一人の自分が、第三者の目で見ていくという

 仕事の進め方をしていかなければならないでしょう。

 自分を客観視できなければ、どんどん自分の殻の中

 にこもって独りよがりになり、自分自身の成長の可能性

 を閉ざしてしまうことになります。

 その意味では、自己を客観視できることが、自己革新

 の力のみなもとといってもいいと思います。
 

  (『鈴木敏文 商売の創造』 PP.80-81 以下同様)




 現場で毎日やっていて、そのことにもっとも詳しいはずの

 担当者から、改善案や課題意識が出てこないのは、

 自分からもっと前向きに踏み込もうとしないからなのです。
 

  (P.95)




  先にも触れた「朝令暮改」という言葉は、あまりよくない

 意味で使われがちです。しかし、変化に対応していくため

 には、朝決めたことを夕方になって変えたからといって、

 なにも悪いことはないし、むしろ、それこそ正しい対応の

 仕方だと思います。
 

  (P.99)




 小売業では、いつも値下げロスや廃棄ロスのことが

 問題になりますが、それよりも、私は機会損失のほう

 がはるかに重要な問題だと考えています。


 世界の小売業でイトーヨーカ堂のように機会損失の

 データまでとっているところはないでしょう。

 それは、機会損失に対する関心が低いからです。

 私がいくら機会損失の問題を指摘しても、国内の

 小売業で、すぐにその重大性を理解できる人は

 非常に少ないのが現状です。 これは、いまだに

 過去の売り手市場時代の発想に支配されている

 からにほかなりません。


 お目当ての商品が品切れを起こしていれば、

 他のものはなにも買わずに帰ってしまいます。

 お客様のニーズに合わないものは代替品

 としても売れないから、当然、値下げロスや

 廃棄ロスが増えます。

 したがって、いまでは、値下げロスの多いところは、

 必ず機会損失が多く、機会の多いところは、

 値下げロスや廃棄ロスも多いという関係になって

 いるのです。


 

  (P.113-115)




 機会損失が多くなれば、当然、売り上げは伸びません。

 いくら廃棄ロスが小さくなっても、利益は上がりません。

 米飯のコーナーなどで、売れ残ることを恐れるあまり、

 発注を控えめにし、棚が空っぽになっているという状態

 をよく見受けます。売り上げ上位の商品の廃棄ロスが

 ゼロという状態では、売り上げが上がるはずがありません。
 

  (P.117)




 お客様が私たちの店で買物をしてくださる理由はなんなのか、

 あるいは買わない理由はなんなのか、一つひとつのことが

 すべて的確に分析され、それらの情報が集大成されなければ、

 仮説・検証は不可能なのです。
 

  (P.145)






今特集のキーワードを確認しておきましょう。

 イオン化 
 トップバリュ 
 解体 
 規模の復讐 
 知量 




変革せずに、未来永劫生き延びるものなど
何一つないことをもう一度、考えてみる必要が
あります。






記事を読んで、面白かったら
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挫折の核心 イオン セブンも怯えるスーパーの終焉 2015.04.27・0504 <2>







日経ビジネスの特集記事(105)

挫折の核心
イオン
セブンも怯えるスーパーの終焉
2015.04.27・05.04



今週の特集記事のテーマは

「もう、『トップバリュ』というブランドなんて、やめてしまおうか」
3期連続で営業減益となったイオン。
昨年後半、岡田元也社長は幹部に対し、そんな弱音を
はいたという。
規模では国内最大級になった同社のPB(プライベートブランド)
には、「質より安さ」の印象が染み付き、ブランドイメージはここ
数年で急速に悪化した。
イオンの挫折。その核心は、限界に達した中央集権の拡大
路線にある。
規模の追求を宿命づけられた、総合スーパーという高度成長期
の遺産。
イトーヨーカ堂を傘下に抱えるセブン&アイ・ホールディングスも
錆びついた事業モデルを捨てられなければ、グループの成長を
妨げると怯える。「スーパーの終焉」──。
そのリスクを、巨大流通は乗り越えられるか。

 (『日経ビジネス』 2015.04.27・05.04 合併号 P.024)

ということです。






(『日経ビジネス』 2015.04.27・05.04 合併号 表紙)
日経ビジネスDigital 2015.04.27・05.04 合併号




今特集のスタートページ

今特集のスタートページ

(『日経ビジネス』 2015.04.27・05.04 合併号 PP.024-025)
日経ビジネスDigital 2015.04.27・05.04 合併号




スーパー業界でいつも比較対象となるイオンとセブン。
今回はイオンに重点を置いた、『日経ビジネス』特集班
による勢力取材をご覧ください。


盤石に見えるセブンもアキレス腱を抱えています。


尚、今週号は2015.04.27号と05.04号の合併号となる
ため、来週はお休みとなります。
そのため、「日経ビジネスオンライン」から興味深い
記事をご紹介しようと考えています






第1回は、
「PART 1 “イオン化”の挫折、『解体』で出直し」
を取り上げました。


第2回は、
「PART 2 セブンに迫る、規模の復讐」
を取り上げます。


最終回は、
「PART 3 生存の条件は『物量』より『知量』」
をご紹介します。




今特集のキーワードは次の5つです。

 イオン化 
 トップバリュ 
 解体 
 規模の復讐 
 知量 




では、本題に入りましょう!


 PART 2 セブンに迫る、規模の復讐 

売上高ではイオンの後塵を拝するセブン&アイ・ホールディングス
ですが、利益では圧倒しています。


しかし、セブンにもアキレス腱があります。
利益の大半を稼いでいるのは、コンビニチェーンのセブンイレブン
であり、スーパーのイトーヨーカ堂や、デパートの西武・そごうは
ほとんど利益に貢献していません。


その点が、セブンの頭痛の種です。


セブン&アイ・ホールディングスの経営状態を見てみましょう。



 グループ全体で見れば、2014年度に3433億円と、

 過去最高の営業利益を計上した。しかし、その陰で

 祖業のイトーヨーカ堂は、1兆2859億円の営業収益

 に対して営業利益は18億円と、低迷が続いている。

 通期では辛うじて黒字を確保したが、第3四半期

 までは赤字で、イオンの総合スーパー事業と同様に

 危機的な状況にある。
 

  (P.034)



下のグラフを見ると、営業収益は頭打ちになっています。
その点も問題ではありますが、もっと深刻な点は1990年度
の営業利益率は6%でしたが、以降ずっと下げ続け、
ついに2014年度には2009年度に次いで、ほぼゼロとなって
しまったことです。


先の見通しがつかない状況です。




イトーヨーカ堂の利益は
1990年代から右肩下がり
・イトーヨーカ堂の営業収益と営業利益率

(『日経ビジネス』 2015.04.27・05.04 合併号 P.035)
日経ビジネスDigital 2015.04.27・05.04 合併号




セブン&アイ・ホールディングス会長兼CEOの鈴木敏文氏
の口から飛び出した言葉は衝撃的でした。


「脱チェーンストア」



 「脱チェーンストア」

 この言葉を、鈴木会長は年初から頻繁に使うようになった。

 チェーンストアとは、本部で仕入れた商品を複数の店舗に

 一括供給する経営手法を指す。標準化した店を大量に出し、

 そこで得た“規模”を生かして仕入れコストを引き下げる。

 それは、イトーヨーカ堂が創業から貫いてきた、ビジネスの

 あり方そのものだ。鈴木会長は、規模を追求するチェーン

 ストアという概念こそが不振の元凶であるとし、それを否定

 することで、イトーヨーカ堂に“最後通牒”を突きつけたのだ。
 

  (P.034)



つまり、イトーヨーカ堂の伝統を否定することを宣言したのです。
その証拠に名指しで明言しました。



 「伊藤雅俊・名誉会長から受けた教育が伝統に

 なってしまっている」

 失敗の理由を、鈴木会長はそう指摘する。

 イトーヨーカ堂の創業者である伊藤名誉会長の

 成功体験は、今でも社内で受け継がれている。

 そこに、メスを入れきれなかった。

 その“聖域”と化していたものこそ、チェーンストア

 という考え方であり、それに基づいた事業のやり方

 である。鈴木会長は、それを壊そうとしている。
 

  (P.035)



セブン&アイ・ホールディングス会長兼CEO<br />鈴木 敏文 氏

セブン&アイ・ホールディングス会長兼CEO
鈴木 敏文 氏

(『日経ビジネス』 2015.04.27・05.04 合併号 P.034)
日経ビジネスDigital 2015.04.27・05.04 合併号




鈴木会長が言及している「チェーンストア」とは、
そもそもどういうものなのでしょうか?


『日経ビジネス』は、イトーヨーカ堂で行われてきた
店舗運営について解説しています。



 イトーヨーカ堂では、店舗が商品を「発注」するのではなく、

 本部が在庫を「補充」するというのが基本的な考え方だ。

 店舗の品ぞろえから売り場の棚割りまで、本部が決めて

 きた。
 

  (P.035)



こうした本部主体の方針を、一言で言えば、「現場」の
売り場主体に改めるそうです。



 このやり方を、セブン流に改める。セブンイレブンでは、

 本部が推薦した商品の中から、店側が選んで発注する。

 もちろん、本部が売りたい商品を重点的に推奨するので、

 実際には店側の裁量はさほど大きくない。

 だが、この「店が判断する余地」が、消費者ニーズに応じた

 売り場作りには欠かせない。
 

  (PP.035-036)



PART 1 で、イオンの「トップバリュ」というPB(プライベート
ブランド)がイオンの業績を悪化させたことをお伝えしました。
売上高は増加しましたが、利益はほとんど生み出しません
でした。


セブンにも「セブンプレミアム」というPBがあります。
セブンプレミアムの売上高は1兆円に達するそうです。



進化を遂げたセブンプレミアム<br />・セブンプレミアムの売上高

進化を遂げたセブンプレミアム
・セブンプレミアムの売上高

(『日経ビジネス』 2015.04.27・05.04 合併号 P.037)
日経ビジネスDigital 2015.04.27・05.04 合併号




イオンは対岸の火事ではありません。
セブンがイオンと同じ運命を辿らないとは、誰も断言できません。



 イトーヨーカ堂の戸井和久社長は、「やり方を根本から

 変えないと、変化する消費者についていけない」と言い

 切る。
 

  (P.037)


セブンイレブンが変わるための試みが行われています。
今までのセブンイレブンには考えられなかったことです。



 2015年1月、セブンイレブンの全てのFC(フランチャイズ

 チェーン)オーナーの元に、セブン&アイの鈴木会長と

 セブン-イレブン・ジャパンの井阪隆一社長の連名で、

 ある書面が届いた。

 「セブンイレブンが変わるために、どんどん意見を提案

 してください」

 両経営者からFCオーナーにこうした要請をするのは

 異例のこと。セブンイレブンは今、オーナーに教えを

 請うてまで、大きな変革に取り組んでいる。
 

  (P.037)



関東と関西で、味の好みが異なることはよく知られて
います。


一般的に、関東は濃い味が好まれ、関西は薄い味が
好まれる傾向があります。さらに言えば、関西は関東
より甘みが濃い傾向があります。


セブンは、こうした地域特性をもう一度、見直しました。



 今年4月1日、セブンイレブンの大阪地区事務所の

 会議室に、西日本プロジェクトを引き継いだ関西の

 開発チームに所属する担当者20人ほどが集まった。

 目的はセブンイレブンの商品開発だが、

 参加メンバーのうち、同社の社員は1人だけ。

 あとは、わらべや関西や武蔵野、日本ハムなどの

 開発担当者だ。複数のメーカーが一堂に会して、

 意見を交換し合う。
 

  (P.039)



この集会の目的は何だったのでしょうか?



 参加者は一通り試食した後、付箋にコメントを書き、

 このまま発売してもいいと思った場合は「○」に、

 改善が必要であれば「×」と書かれた紙に貼っていく。

 各社のコメントを基に、メーカーは再度改良を加えていく。

 メーカーの知見を結集して開発した商品からは、

 ヒット商品も生まれている。
 

  (P.039)



◯✕で商品の完成度を判定

◯✕で商品の完成度を判定

(『日経ビジネス』 2015.04.27・05.04 合併号 P.039)
日経ビジネスDigital 2015.04.27・05.04 合併号




一見すると、非科学的に見えますが、
定性分析と定量分析を掛け合わせた手法だ、
と思います。


メーカーのプロたちの五感を大切にし(定性分析)、
◯の多かった試作品(定量分析)を商品開発に
活かすというプロセスをとっています。


「よりきめ細かい嗜好調査」(P.039)に乗り出しています。
その狙いは何でしょうか?



 今年に入ってからは関西を3つの地域に分け、

 よりきめ細かい嗜好の調査に動き出した。

 今年1月からは各地域でも商品開発が始まっている。

 商品開発を細分化する狙いは、もう一つある。

 それは、調達先の多様化だ。
 

  (P.039)



「調達先の多様化」とはどういう意味なのでしょうか?
つまり、画一化された商品づくりではなく、地域特性に
合わせた地場メーカーから仕入れることによって、
多様性に対応できることになります。


多くの地場メーカーとの取引が増えることにつながります。



 1万7000店舗というセブンイレブンの規模は、

 調達面では制約も生み始めた。

 大量に発注するため、対応できるメーカーが

 限られてしまうのだ。

 その点、地域ごとの調達が増えれば、

 地場メーカーなどから仕入れることも可能になる。
 

  (P.039)



こうした流れが主流になりつつある理由は、
「出店余地が減り始めた時に成長力を維持するには、
日販を伸ばすしかない。そのためには、商品力が
生命線となる」(P.039)からです。




鈴木敏文会長兼CEOの本があります。

『鈴木敏文 商売の創造』
(緒方知行 編 講談社 2003年10月22日 第1刷発行)


10年以上前に出版された本ですが、現在のイオンの
状況を予見したことも書いてありますし、セブンの問題
もすでに指摘していたことを知りました。


この本を読んだのは10年近く前ですが、『日経ビジネス』
の特集を読み、『鈴木敏文 商売の創造』を再読して
見ました。


当時は、さっと目を通しただけだったことは、再読して
見て気づきました。内容をほとんど覚えていません
でしたし、まさかここまで流通業の未来を予見していた
とは想像できませんでした。


率直にお話しすると、「そんなものかな」というのが
実感だったのです。


今回再読してみて、イオンやセブンの問題に関連した
内容の部分をご紹介します。
その都度コメントすることを控え、引用箇所を列挙します。


それぞれの引用箇所をお読みになり、『日経ビジネス』
の特集と照らし合せて、特集のテーマをお考えください。



 われわれにとっての最大の競争相手は、

 同業の他社・他店ではありません。

 世の中の変化、お客様のニーズの変化

 こそが最大の競争相手なのです。

 この変化への対応力を失ったとき、

 いかなる過去の強者、覇者[はしゃ]といえ

 ども破綻[はたん]は免れません。
 

  (『鈴木敏文 商売の創造』 P.1 以下同様)




 これからの世の中の大きな変化に対応する

 ためには、新しいサービス、新しい商品を

 開発・提供し、お客様に価値を見いだして

 もらえるよう努力すること、私たちは価値を

 売る企業だということを忘れてはならない

 でしょう。
 

  (P.24)




 なにごとにつけ、ナショナルブランドの商品

 だけでなく、その地域で好まれる商品を

 そろえておくということが、これからはます

 ます重要になってきています。
 

  (P.37)




 ものが売れない時代には、ゴンドラエンド

 (陳列棚のいちばん端)の工夫も必要です。

 つまり、「この商品があります」ということを

 アピールする場所として、積極的にそこを

 活用していかなければならないのです。


 ゴンドラエンドに置くのは、お客様から見て

 魅力ある商品でなければなりません。

 昔は見切り品など、店側が売りたい商品を

 エンドに持ってきて、お客様に見てほしいと

 思われる商品は売り場の奥のほうに置き

 ました。 マグネット(磁石)効果といって、

 このようにしてお客様を店の奥に誘導し、

 店内をまんべんなく歩いてもらうという考え方

 がとられました。 しかし、これもいまでは否定

 されなければならない考え方です。

 いまでは、店の前のほうにほしいものが

 なければ、お客様はそのまま帰ってしまいます。

 陳列に対する考え方一つとっても、かつてとは

 完全に変わっているのです。
 

  (PP.60-61)

 * ゴンドラエンドは現在は、単にエンドというようです。



 絶対に忘れてはならないのは、商売の原点です。

 創業が江戸時代であろうと、明治時代であろうと、

 現代であろうと、その原点は変わらないはずです。

 私たちのようなお客様あっての商売では、

 お客様の存在を絶対に忘れてはいけないという

 のがその原点です。

 ただ、お客様のありようは、昔といまとでは大きく

 変化してしまいました。 いや、つねに変化していく

 ものです。 したがって、私たちの商売の仕方も、

 つねに大きく変わっていかなければならないのです。

 自分を変えることによって、お客様の変化に対応

 していかなければならない、そこが私たちにとって

 の最大の課題です。
 

  (P.67)



この本の中に、まだまだお伝えしたいことがたくさん
あります。そこで、次の最終回にさらにご紹介します。





今特集のキーワードを確認しておきましょう。

 イオン化 
 トップバリュ 
 解体 
 規模の復讐 
 知量 




次回は、
「PART 2 セブンに迫る、規模の復讐」
をお伝えします。


ご期待下さい!






記事を読んで、面白かったら
ポチッとしてください。






挫折の核心 イオン セブンも怯えるスーパーの終焉 2015.04.27・0504 <1>







日経ビジネスの特集記事(105)

挫折の核心
イオン
セブンも怯えるスーパーの終焉
2015.04.27・05.04



今週の特集記事のテーマは

「もう、『トップバリュ』というブランドなんて、やめてしまおうか」
3期連続で営業減益となったイオン。
昨年後半、岡田元也社長は幹部に対し、そんな弱音を
はいたという。
規模では国内最大級になった同社のPB(プライベートブランド)
には、「質より安さ」の印象が染み付き、ブランドイメージはここ
数年で急速に悪化した。
イオンの挫折。その核心は、限界に達した中央集権の拡大
路線にある。
規模の追求を宿命づけられた、総合スーパーという高度成長期
の遺産。
イトーヨーカ堂を傘下に抱えるセブン&アイ・ホールディングスも
錆びついた事業モデルを捨てられなければ、グループの成長を
妨げると怯える。「スーパーの終焉」──。
そのリスクを、巨大流通は乗り越えられるか。

 (『日経ビジネス』 2015.04.27・05.04 合併号 P.024)

ということです。






(『日経ビジネス』 2015.04.27・05.04 合併号 表紙)
日経ビジネスDigital 2015.04.27・05.04 合併号




今特集のスタートページ

今特集のスタートページ

(『日経ビジネス』 2015.04.27・05.04 合併号 PP.024-025)
日経ビジネスDigital 2015.04.27・05.04 合併号




スーパー業界でいつも比較対象となるイオンとセブン。
今回はイオンに重点を置いた、『日経ビジネス』特集班
による勢力取材をご覧ください。


盤石に見えるセブンもアキレス腱を抱えています。


尚、今週号は2015.04.27号と05.04号の合併号となる
ため、来週はお休みとなります。
そのため、「日経ビジネスオンライン」から興味深い
記事をご紹介しようと考えています






第1回は、
「PART 1 “イオン化”の挫折、『解体』で出直し」
を取り上げます。


第2回は、
「PART 2 セブンに迫る、規模の復讐」
を取り上げます。


最終回は、
「PART 3 生存の条件は『物量』より『知量』」
をご紹介します。




今特集のキーワードは次の5つです。

 イオン化 
 トップバリュ 
 解体 
 規模の復讐 
 知量 




では、本題に入りましょう!


 PART 1 “イオン化”の挫折、「解体」で出直し 

 自滅 
 止まらない客離れ 

日本最大の小売企業となったイオンですが、
小規模の地元スーパーに思わぬ苦戦を強いられている
そうです。


一体どうしたのでしょうか?


 売上高7兆円を上回る日本最大の小売企業、イオン。

 全国に総合スーパーを約600店舗を展開し、

 行く先々で地元スーパーや商店街をなぎ倒してきた

 巨大企業が今、わずか数百億円規模の地元スーパー

 相手に苦戦を強いられている。


 新鮮市場きむら林店。四国で今、急速に勢力を伸ばす

 スーパー、新鮮市場きむらが昨年6月に出した大型店だ。


 四国ではここ数年、同じように中国・四国地方のスーパー

 が続々と出店攻勢に乗り出している。深刻な少子高齢化

 に直面するこの地で、なぜ新店が増えるのか。その背景

 には、四国で長らく王者として君臨してきた、高松発祥の

 マルナカの転落劇があった。
 

  (P.026)



買収先の品揃えを画一化したことが、店の魅力を失わせた
のです。



 マルナカ単体の売上高は、およそ2000億円(2009年度)。

 地元スーパー2位のマルヨシセンターの約420億円(2014

 年度)と比べても、規模の差は大きい。


 目玉とするダイコンやハクサイ、キャベツ、レタスなどを

 目当てに、地元の青果店が“仕入れ”に訪れる。

 プロまで頼る安さと鮮度は、四国随一と評判だった。

 だが、ある時からその勢いが衰える。2011年、イオンが

 マルナカを傘下に収めたことがきっかけだった。
 

  (PP.026-027)



マルナカの失敗が尾を引くことになります。



 強みとする地元の鮮魚や青果が次第に売り場から

 減っていく一方で、イオンが本部で調達した生鮮品が

 増えていった。その結果、一部の商品は価格が上昇。

 「魚の値段が高くなってきたから他のスーパーに行く

 ようになった」(30代主婦)という声が漏れる。


 「昔は地元の市場のいい魚は全部マルナカが押さえて

 いた。彼らの購買力が落ちて、我々の仕入れは格段

 にしやすくなった」(競合スーパー幹部)

 さらに追い打ちをかけたのがイオンのPB(プライベート

 ブランド)「トップバリュ」の存在だ。

 トップバリュが導入されるにつれて、地元メーカーの品

 ぞろえは減っていった。「売り場が面白くなくなった」と

 60代の男性は不満を漏らす。
 

  (P.027)


イオンのPB(プライベートブランド)、「トップバリュ」が
決定的な敗因となったのです。


顧客は多様化(ダイバーシティ)しているにもかかわらず、
PBという画一化された商品を提供し続けたからです。
言葉は悪いですが、「安かろう悪かろう」商品を店頭に
並べ続けたことが大きな敗因です。


利益を伴わない売上増が「トップバリュ」だったのです。



 トップバリュの売上高は毎年伸張し、2014年度は

 約7800億円に達している。半面、総合スーパー事業

 の営業損益は2011年度以降、急減している。

 2014年度はついに16億円の赤字に転落。

 総合スーパー事業は連結売上高の5割近くを占めるが、

 営業損益ではむしろ足を引っ張る存在だ。
 

  (PP.027-028)



では、何で稼いでいるのでしょうか?



 現在の利益の柱は、ショッピングモールを手掛ける

 不動産開発事業や総合金融事業。これらは集客など

 の面で、総合スーパー事業に大きく頼ってきた。

 総合スーパー事業が傾けば、ゆくゆくは不動産や

 金融事業も傷みかねない。
 

  (P.028)


下の棒グラフと折れ線グラフをご覧ください。
トップバリュの売上高は毎年度上昇していますが、
総合スーパー事業の営業損益は2011年度をピーク
に急減しています。


ついに、2014年度は赤字に転落しました。



トップバリュが収益に貢献していない<br />・イオンのPB「トップバリュ」の売上高と総合スーパー事業<br /> の営業損益の推移

トップバリュが収益に貢献していない
・イオンのPB「トップバリュ」の売上高と
 総合スーパー事業の営業損益の推移

(『日経ビジネス』 2015.04.27・05.04 合併号 PP.028-029)
日経ビジネスDigital 2015.04.27・05.04 合併号




次の円グラフを見ると、金融事業と不動産事業を合わせた利益
が全体の70%近くを占めていることが分かります。


売上高ではスーパー事業が圧倒的ですが、利益に貢献して
いません。



稼ぎ頭は金融と不動産<br />・連結売上高と営業利益の事業別構成比

稼ぎ頭は金融と不動産
・連結売上高と営業利益の事業別構成比

(『日経ビジネス』 2015.04.27・05.04 合併号 P.029)
日経ビジネスDigital 2015.04.27・05.04 合併号




上記のような実態を改革するため、イオンは動き出しました。
スーパーの原点に帰るため、ジャスコ時代に「時計の針を戻す」
という大改革です。



 改心 
 時計の針を戻す 


岡田元也社長の「もうトップバリュというブランドなんて、
やめてしまおうか」という言葉に、全ての問題が集約
されている、と思います。



 「もうトップバリュというブランドなんて、やめてしまおうか」

 昨年後半、幹部たちを前に、イオンの岡田社長の口から、

 諦めとも取れる言葉がこぼれた。

 イオンの打つ手は昨春以降、誤算続きだ。消費増税後の

 節約志向を見込み、トップバリュで価格攻勢を仕掛けた。

 だが消費者の反応は想定以上に悪い。「価格対応が十分

 ではなかった」(岡田社長)と対策を講じるも、客足は一向

 に戻らなかった。

 売れないから値下げをし、それがブランドを毀損して、

 さらに評判を落とす。そんな「負の連鎖」が、イオンを襲って

 いた。
 

  (P.031)


売れないから値下げすることで、「負の連鎖」が途切れ
なかったということです。


「ワクワクする商品がない」(柴田英二・商品担当執行役)
(P.31)という言葉が現況を物語っています。


岡田社長は、「イオンを『解体』」することを決断しました。
具体的には、「商品調達」部門と「トップバリュ」部門を
イオンリテールに戻すことです。



 3月1日、純粋持ち株会社であるイオンから、

 全社員の約半数が中核事業会社のイオンリテールに

 異動した。


 今回の改革では、時計の針を戻すかのように、

 その時に分離した各種機能を再び事業会社に移管する。

 5月末にはグループの共同仕入れを担い、年間7000億円

 の売り上げ規模を持つイオン商品調達を解散。PB開発を

 担ってきたイオントップバリュも、9月をメドに全ての機能を

 イオンリテールに移管する方針だ。
 

  (PP.032-033)



イオンに限らず、スーパー業界は成長戦略を実現し続ける
ためには、M&A(合併・買収)を繰り返すしかありません
でした。


ですが、増収減益となってしまっては元も子もありません。
どこに原因があったのかをみると、会社の規模が大きくなり、
いつしか縦割り組織になっていたことが挙げられます。


セクショナリズムが、はびこっていたことでしょう。
現場を重視する姿勢が薄れたことも原因の一つです。


イオンを「解体」する狙いを『日経ビジネス』は次のように
指摘しています。



 今回、イオンを「解体」することの狙いは、分断された

 各機能の距離を縮め、消費環境の変化に迅速に対応

 し得るように、組織を再構築することにある。

 そのため、まず、イオンリテールの社内カンパニーを、

 それぞれの地域を統括するバーチャルな事業会社と

 位置付けた。そして、カンパニー支社長の権限は実質的

 なCEO(最高経営責任者)と言えるほどに強化した。
 

  (P.033)



イオンは今までの買収では、「イオン化」してきました。
ですが、先述したマルナカの例のように、客離れが進んだ
ため、同じ轍を踏ない戦略転換を行おうとしています。


それは完全子会社化した「ダイエー」においてです。



 これまでの買収では、商品や売り場は基本的に“イオン化”した。

 だが、マルナカの事例で見た通り、それが客離れを招いた。

 岡崎(双一・イオンリテール 註:藤巻隆)社長は、「ダイエーの

 統合では、これまでの失敗は繰り返さない」と話す。
 

  (P.033)



結局、「顧客を最も知る現場の意見を最大限生かして商品を
開発し、仕入れ、売り場に並べる」(P.033)という商売の原点
に帰るということです。



イオン社長兼グループCEO 岡田 元也 氏

イオン社長兼グループCEO 岡田 元也 氏

(『日経ビジネス』 2015.04.27・05.04 合併号 P.033)
日経ビジネスDigital 2015.04.27・05.04 合併号




自宅近くにダイエーがあります。
3階建ての建物の2階は、衣料品や靴のフロアですが、
いつも閑古鳥が鳴いています。


1階は、食料品や日用品のフロアで、ここに専門店街
が併設され、顧客の多くはこのフロアで買い物をします。


「全国にある281のダイエー店舗のうち、88店はこの秋、
イオングループに継承される」(P.033)ということですが、
自宅近くのダイエーがこの中に含まれているかは明らか
ではありません。


ダイエーを訪店して感じることは、「ワクワクする商品がない」
と実感しています。


イオンの改革は成功するのかどうか、現状のダイエーを
改革しないことには「お荷物」になるだけです。






今特集のキーワードを確認しておきましょう。

 イオン化 
 トップバリュ 
 解体 
 規模の復讐 
 知量 




次回は、
「PART 2 セブンに迫る、規模の復讐」
をお伝えします。


ご期待下さい!






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Author:藤巻隆
管理人の藤巻隆です。

以前、ジュゲムブログで、
同タイトルの
「日経ビジネスの特集記事」
を書いていました。

しかし、使い勝手があまり
よくなかったので、
FC2ブログで新たにスタート
することにしました。

現在(2013.10.16)、ブログの
引越を行っているところです。

FC2ブログでは、2013.10.14号
が最初のブログということに
なります。


2013年10月16日記す。

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