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隠れ介護 1300万人の激震 エース社員が突然いなくなる  2014.09.22 <2>

日経ビジネスの特集記事(74)

隠れ介護
1300万人の激震
エース社員が突然いなくなる
2014.09.22



今週の特集記事のテーマは

介護をしながら働き、企業が把握しない人は1300万人。
あなたの会社のエース社員がある日、突然いなくなる――。
経営の土台を揺るがしかねないリスクに向き合う時が来た
 (『日経ビジネス』 2014.09.22 号 P.029)

ということです。



「少子高齢化」という文字が新聞や雑誌に
掲載されたり、テレビで報道されたりで、
耳がタコになるくらい聞かされ、
国民に知れ渡っています。


しかし、要介護者がどれくらいいるのか、
実態を把握しているのかと問われれば、
専門家でなければ、明確に答えられない
のではないでしょうか?


身近に要介護者がいれば、金銭的にも、
心身の負担も相当なもの、と実感できます。


ところが、要介護者が身近にいなければ、
介護者にとっても大きな問題とは考えられ
ません。


『日経ビジネス』は、「隠れ介護」について
次のように定義しています。


話を進めていく上で、重要なことなので、
定義を理解しましょう。


 本人もしくは配偶者の親が要介護者の

 就業者のうち、その事実を会社が把握

 していない人を指す。本誌の造語。

 兄弟や姉妹などが主に介護を担っている

 人も含まれる。東レ経営研究所ダイバー

 シティ&ワークライフバランス研究部の

 渥美由喜・研究部長兼主席コンサルタント

 の協力を得て試算した。
 

 (P.029)



PART2 会社を襲う離職のリアル

ここからは介護に携わり、仕事と介護の両立が
困難になったケースをご紹介します。


身につまされる話かもしれません。


ケース1 「介護中」の言えないワタシ

外資系IT(情報技術)企業に勤める武宮律子さん
(仮名、57歳)の場合

武宮さんは、会社では情報システム部門の
トップだったそうです。

母親が突然倒れ、要介護5の寝たきり状態に。
そこで決断したことは――。


 「私は結婚してからも子供を作らず仕事一筋

 でやってきた。完璧を求めるがゆえに、介護

 とも両立は無理だと感じた」。母親が倒れて

 からもうすぐ1年。有給休暇を使い果たす

 ギリギリのところで武宮さんは仕事を辞めた。

 今は2週間に1度、泊まり込みで名古屋へ

 向かっている。妹に代わって1週間介護をし、

 東京の自宅に戻る。1週間ずつ東京と名古屋

 を行き来する生活が続いている。
 

  (P.037)


ここで、国が定める介護休業制度と、その制度
の運用実態を概観してみましょう。


 介護離職を決断する前に政府が法律で定める

 介護休業(93日)、休暇(5日)を取得した人の

 割合はわずか4%だったという調査もある。

 なぜ使わない選択をする従業員が多いのか。

 そこには、「支援制度」という器だけ作り、実の

 あるサポートは後回しになっている企業の姿勢が
 
 ある。

 「うちの社員は奥さんが専業主婦の人が多い

 ので、何とかなるでしょう」。

 ある大手メーカーの担当者は臆面もなくこう話す。

 誰しもその名前を知る大企業として、表向きは

 介護と育児の両立を掲げるが、「介護は妻がやる

 もの」という本音を隠そうとしない。
 

  (P.037)

その担当者は、介護の当事者となった場合、
いったいどういう対応をするのでしょうか?


ケース2 ダブル介護でも休みは年10日

大手損害保険会社で次長を務める千石太郎さん
(仮名、56歳)の場合

ここ5年間、自分の両親の介護に携わっている
そうです。


脳梗塞で倒れた91歳の父親は寝たきり状態で、
83歳の母親は認知症を患い、最近徘徊癖が
ひどくなってきたそうです。


 徘徊する母親を引き取りに行くたびに仕事は

 半日休まなければならない。千石さんの会社

 には、以前より社員1人当たり年5日の介護

 休暇を1度取得できる制度があった。しかし

 「両親2人が介護中なので、5日では全然足り

 ません。2人要介護者がいるのに『社員1人

 当たり1度』というのはおかしい」。

 千石さんは人事部にもかけ合ったが、取り合って

 もらえなかった。  
 

  (PP.038-039) 


下図をご覧ください。
雇用者の共働き世帯(赤いライン)と
男性雇用者と専業主婦の妻からなる
世帯(黒いライン)は、1997年を境に
逆転していることが分かります。


そして、年々乖離しています。


共働き。世帯は増加の一途

共働き。世帯は増加の一途

(『日経ビジネス』 2014.09.22 号 P.039)



2015年度から改正介護保険法が施行されます。
その概要は――。


 一定の所得を持つ人の自己負担を2割に

 引き上げるほか、低所得者向けに施設

 サービスの居住費や食費の自己負担を

 軽減することが盛り込まれている。

 
 財源を確保するために保険料負担は増す

 一方で、国は施設やサービスの提供など

 で担ってきた責任の一端を再び個人に

 戻そうとしている。
 

  (P.040) 


今までは大企業に勤務する従業員の方の
介護のケースをご紹介してきました。


では、大企業と中小企業、先駆企業と未着手
企業との差はどうなっているか、というのが
PART3で扱われています。



PART3 先駆企業と広がる格差

大成建設の場合


 大成建設は、法定日数以上の介護休暇
 
 なども用意しているが、「制度だけでは

 不十分」という思いが強い。介護期間が

 10年など長期になることも珍しくない以上、

 いくら休暇を長くしても全員が満足する

 わけではない。だからこそ、社員の情報武装

 を支援している。
 

  (P.042)


情報武装の具体例は、「社外の専門家を招いた
『介護入門セミナー』」を開催し、社員が介護と
仕事を両立できるように、手取り足取りの情報
提供をしている」(P.042)ということです。



日本マイクロソフトの場合


 日本マイクロソフトも全社員が在宅勤務を

 利用できる環境を整えている。

 「自宅で集中して資料作成したい」といった

 理由でも使え、ほぼ全社員が柔軟に活用

 している。


 実際、在宅勤務の導入後、生産性は明らかに

 高まった。例えば、1人当たりの売上高は、

 在宅勤務を導入する前の2010年と導入後の

 2012年で10%以上アップした。 
 

  (P.044)


日本マイクロソフトは全社員が在宅勤務する日を制定

日本マイクロソフトは全社員が在宅勤務する日を制定

(『日経ビジネス』 2014.09.22 号 P.044)



外資系企業であるために、在宅勤務が上手くいった
とも考えられます。


日本の伝統的な企業では、在宅勤務を認めると、
「従業員が怠ける」という考えるのが一般的なので、
実施は難しいかもしれません。


従業員の「自主性」を重んじないからです。


中小企業ではどうでしょうか?


 人材豊富な大手なら、介護に直面した社員が

 一時的にペースダウンしたとしても、吸収する

 だけの余力があるかもしれない。だが、人材に

 限りがある中小企業は話が別だ。優秀な人材が

 一線から離れる打撃は大企業の比ではない。
 

  (P.045)


『日経ビジネス』の提言は、こうです。


 後手に回っている企業の経営者は一刻も

 早く1300万人に上る隠れ介護の存在を

 認識し、社員が介護と仕事を両立できる

 環境を整えるべきだ。
 

  (P.045)

今回はいろいろと考えさせられました。
私にも高齢の母がいます。
今は元気で杖もつかず、一人で歩いて買い物に
出かけています。


ですが、いつか倒れて、寝たきりになる日が
必ず来ます。


覚悟を決めておかなければならない、
と痛感しました。






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隠れ介護 1300万人の激震 エース社員が突然いなくなる  2014.09.22 <1>

日経ビジネスの特集記事(74)

隠れ介護
1300万人の激震
エース社員が突然いなくなる
2014.09.22



今週の特集記事のテーマは

介護をしながら働き、企業が把握しない人は1300万人。
あなたの会社のエース社員がある日、突然いなくなる――。
経営の土台を揺るがしかねないリスクに向き合う時が来た
 (『日経ビジネス』 2014.09.22 号 P.029)

ということです。



「少子高齢化」という文字が新聞や雑誌に
掲載されたり、テレビで報道されたりで、
耳がタコになるくらい聞かされ、
国民に知れ渡っています。


しかし、要介護者がどれくらいいるのか、
実態を把握しているのかと問われれば、
専門家でなければ、明確に答えられない
のではないでしょうか?


身近に要介護者がいれば、金銭的にも、
心身の負担も相当なもの、と実感できます。


ところが、要介護者が身近にいなければ、
介護者にとっても大きな問題とは考えられ
ません。


『日経ビジネス』は、「隠れ介護」について
次のように定義しています。


話を進めていく上で、重要なことなので、
定義を理解しましょう。


 本人もしくは配偶者の親が要介護者の

 就業者のうち、その事実を会社が把握

 していない人を指す。本誌の造語。

 兄弟や姉妹などが主に介護を担っている

 人も含まれる。東レ経営研究所ダイバー

 シティ&ワークライフバランス研究部の

 渥美由喜・研究部長兼主席コンサルタント

 の協力を得て試算した。
 

 (P.029)



PART1 「総介護時代」がやってくる

NTT東日本の人事部が社内向けに介護をテーマに
アンケートを実施したところ、「驚くべき実態」が
明らかになったそうです。


その実態とは――。


 「介護をしながら働いた経験がある」との回答

 は4人に1人。8人に1人が「現在も介護をして

 いる」。
 

  (P.031)

NTT東日本グループは巨大組織ですから、
その比率で言うと実数は相当の数に上るはずです。


具体的に、アンケートへの回答数を見てみましょう。


 アンケートにはグループの全社員6万人のうち

 3万3000人もの人が回答した。

 社員の関心の高さに加えて、回答の割合を

 単純に当てはめると、グループ全体で最低

 でも4000人近い社員が現在も介護を抱え

 ながら仕事をしているという現実が突きつけ

 られた。

 今後数年で、この4000人がさらに膨れ上がる

 可能性も顕在化した。
 

  (P.031)


介護にはどんな問題が潜んでいるのでしょうか?


 仕事を続けられるかどうかの重大な岐路に

 立たされかねない介護は、出産や育児など

 ほかの人生の転機と比べると水面下に潜り

 やすい特徴がある。 
 

  (P.032) 


いつものように、下図をご覧ください。
介護について会社に相談するケースが少ない実態が
浮かび上がってきます。


勤務先に相談したのはわずか12%

勤務先に相談したのはわずか12%

出所:三菱UFJリサーチ&コンサルティング
「仕事と介護の両立支援に関する調査」
(『日経ビジネス』 2014.09.22 号 P.031)



それでは、日本の企業で隠れ介護を続けている人は
どれだけいるのでしょうか?


 渥美氏の調査によると、勤め先に介護を

 していることを明らかにしている人は全体

 の5%程度にとどまる。 
 

  (P.031) 


『日経ビジネス』は大胆な予想数字を提示しました。


 本人や配偶者の親が要介護状態で、

 会社にその事実を伝えていない隠れ

 介護は1300万人に上る。その中には、

 兄弟や姉妹が主に介護を担っている人

 も含まれるが、その人たち自身もいつ

 責任を分かち合うことになるか分から

 ない。身内の介護負担がある人が産業界

 に1300万人もいるという事実は重い。
 

  (PP.031-032)

「この数字は多すぎませんか?」
「本当にそんなにいるのだろうか?」
と考えるのは、至極当然のことです。


私も、日本の全人口の1割強は多すぎるのでは、
と最初は考えました。


「政府の公式統計(就業構造基本調査)によると
約290万人」(P.032)という数字が出ているから
です。


ところが、「複数の専門家が『国の調査では介護
をしているのに回答していない人が相当数いる
はずだ』と口をそろえる」(P.032)といいます。


『日経ビジネス』の記事を読み進むうちに、
隠れ介護1300万人という数字が現実味を帯びて
きました。


『日経ビジネス』は1065人の読者を対象に介護に
関する独自調査を実施しました。


7つの実態をご紹介しましょう。

実態1 「男性も介護」は当たり前  男性39%
     女性61% 

実態2 役員・管理職が過半の現実  役員12%
     部長クラス20%  課長クラス27%
     計59%

実態3 3人に1人は100万円超の支出増
     100万~300万円以上 35%
     100万円未満42%

実態4 職場で介護離職 3割が経験
     職場で介護離職した人の有無 いる32%
     いない43%

実態5 介護離職で35%が仕事に支障
     
実態6 7割が現行の介護支援制度に不満
     会社に介護制度の拡充を望む人の割合
     はい68%

実態7 仕事との両立、お金・・・ 
     高まる不安と不足する情報
     上位3位まで(3つまで複数回答可)
     介護と仕事の両立に関する問題 363人
     介護費用に関する問題 334人
     介護サービス、施設に関する問題 295人

(以上、PP.032-033) 


今までは従業員を中心に要介護問題を考えてきました。


次にご紹介するのは、介護経験をした経営者が、
自らの経験を通じ、介護の重要性を痛感した結果
得た教訓です。


極めて稀なケースと言ってよいでしょう。
恐らく、介護経験をしなければ、思い至らなかった、
と思われます。


三菱重工業 大宮英明 会長
お互い助け合う風土 会社支える屋台骨に


大和証券グループ本社 鈴木茂晴 会長
介護は複雑なもの 個別対応が前提

(以上、PP.034-035から)


まだ、隠れ介護に対応できる組織の構築は道半ば
ですが、改良を重ね、組織でカバーできる体制を
確立することでしょう。


介護者になることも、要介護者になることも、
他人事(ひとごと)ではありません。


どちらの立場になっても、重荷を背負うことに
なります。




次回は、「PART2 会社を襲う離職のリアル」
他をお伝えします。






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以前、ジュゲムブログで、
同タイトルの
「日経ビジネスの特集記事」
を書いていました。

しかし、使い勝手があまり
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FC2ブログで新たにスタート
することにしました。

現在(2013.10.16)、ブログの
引越を行っているところです。

FC2ブログでは、2013.10.14号
が最初のブログということに
なります。


2013年10月16日記す。

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