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クレーム上等! またアマゾンで買ってしまうワケ  2014.11.03 <3>



日経ビジネスの特集記事(80)

クレーム上等!
またアマゾンで買ってしまうワケ
2014年度アフターサービスランキング
2014.11.03



今週の特集記事のテーマは

クレームや不満をここぞとばかりにカイゼンにつなげる。
異様なまでの執念で、顧客満足のみを追求するアマゾンジャパン。
先進企業のサービス戦略は、従来は知ることもできなかった
「声なきクレーム」すら活用する段階に入った。
顧客満足を巡る競争を今、異次元のステージに差し掛かっている
 (『日経ビジネス』 2014.11.03 号 P.0)

ということです。


クレーム上等!またアマゾンで買ってしまうワケ<br />2014年度アフターサービスランキング

クレーム上等!
またアマゾンで買ってしまうワケ
2014年度アフターサービスランキング

(『日経ビジネス』 2014.11.03 号 表紙)




初回は、アマゾンの「顧客満足」への飽くなき
挑戦を中心としたホットな話題をお伝えしました。
WOWOWの「カギ開け」への取り組みについても
お伝えしました。


消費者の要求は高まることはあっても、低下する
ことはありません。


2回目は、消費者の「不満」を集め、その生データを
企業に売るというビジネスモデルを確立した企業と、
そのデータを活用し、新たな事業を開拓した中堅
部品メーカーの取り組み等をご紹介しました。


今特集記事の最終回は、お待ちかねの
「2014年版アフターサービスランキング」の発表です!


PART3 2014年版アフターサービスランキング
災害が問うた迅速さ


最初に、アフターサービスランキングの部門を
ご紹介しておきましょう。


全16部門です。けっこうありますね。
ですが、よくよく考えれば少ない、と感じるかも
しれません。


つぶさに見ていくと、あの業界やこの業界がエントリー
されていないな、と気づきました。


アフターサービスの重要度が高い業界に絞った、
と考えられます。


それはさて置き、「アフターサービス満足度調査」は
どのようにして行われたのか、触れておきましょう。


 【アフターサービス満足度調査について】

 2014年7月2日~8月17日の間、日経BP

 コンサルティングが保有するインターネット

 調査システム「AIDA」を使用して実施した。

 1万6421人から有効回答を得た。

 回答者の平均年齢は50.9歳。男性77.2%、

 女性21.4%.。

 満足度指数は。各企業の製品や事業の

 アフターサービス経験者に、アフターサービス

 の評価を「満足」「まあ満足」「どちらともいえない」

 「やや不満」「不満」の選択肢から1つ選んで

 もらい、それぞれの回答者数に100、50、0、

 ▲50、▲100(無回答は除く)で割ったもの。

 ▲はマイナス値を示す。

 アフターサービス経験者には、「問い合わせ先

 分かりやすさ」「担当者の応対の丁寧さ」

 「対応等に要した時間」「解決策等の適切さ」

 「かかった料金や費用」という5つの項目別評価

 も尋ねている。
 

  (P.041)


では、全16部門をご紹介します。
部門ごとにベスト5を掲載します。
(企業の後ろの数字は前回順位)

1 損害保険(自動車保険は除く)

❶ 日本興亜損害保険
  (現損害保険ジャパン日本興亜) ⑧
❷ AIU損害保険 ①
❸ 三井住友海上火災保険 ③
❹ 東京海上日動火災保険 ⑦
❺ 損害保険ジャパン
  (現損害保険ジャパン日本興亜) ④


2 自動車保険

❶ ソニー損害保険 ①
❷ セゾン自動車火災保険 ⑫
❸ 富士火災海上保険 ⑭
❹ チューリッヒ保険 ⑧
❺ イーデザイン損害保険 ⑪


3 銀行(地方銀行を除く)

❶ ソニー銀行 ①
❷ 新生銀行 ②
❸ 住信SBIネット銀行 ⑦
❹ 三菱UFJ信託銀行 ③
❺ りそな銀行 ④


4 証券会社

❶ マネックス証券 ②
❷ カブドットコム証券 ④
❸ SBI証券 ③
❹ 松井証券 ①
❺ 野村證券 ⑦


5 携帯電話・PHSの通信会社

❶ NTTドコモ ②
❷ イー・アクセス(イー・モバイル、
  現ワイモバイル) ①
❸ au ③
❹ ウィルコム(DDIポケットを含む、
  現ワイモバイル) ⑤
❺ ソフトバンク ④ 


6 自動車(新車および自社ディーラーの認定中古車)

❶ レクサス ①
❷ アウディ ⑥
❸ メルセデス・ベンツ ⑫
❹ トヨタ自動車(レクサスを除く) ③
❺ 富士重工業 ②


7 薄型テレビ(液晶、プラズマ) *

❶ シャープ ①
❷ パナソニック ②
❸ 三菱電機 ③
❹ ソニー ④
❺ 日立製作所 ⑤


8 デジタルカメラ

❶ ペンタックス(現リコーイメージング) ②
❷ ニコン ④
❸ オリンパス ⑤
❹ キャノン ③
❺ ソニー ⑥


9 パソコン(タブレットを除く)

❶ エプソンダイレクト ③
❷ アップル ②
❸ パナソニック ①
❹ 東芝 ④
❺ マウスコンピューター ⑨


10 スマートフォンおよびタブレット端末

❶ アップル ②
❷ シャープ ①
❸ ソニーモバイルコミュニケーションズ
  (ソニー・エリクソン) ③
❹ 富士通モバイルコミュニケーションズ ⑥
❺ サムスン電子 ⑤


11 エアコン

❶ シャープ ①
❷ ダイキン工業 ③
❸ 日立製作所 ④
❹ 富士通ゼネラル ②
❺ パナソニック(ナショナル含む) ⑥


12 家電量販店(ネットショッピングを除く) * 

❶ ケーズホールディングス(ケーズデンキ) ①
❷ 上新電機 ②
❸ ヨドバシカメラ ③
❹ EDION(旧DEODEO、ishimaru、midoriを含む) ④
❺ ベスト電器 ⑤


13 新築マンション
❶ 野村不動産 ②
❷ 三井不動産レジデンシャル ①
❸ 住友不動産 ③
❹ 大和ハウス工業 ―
❺ 長谷工コーポレーション ⑥


14 新築戸建て住宅

❶ 旭化成ホームズ ①
❷ 積水ハウス ③
❸ 住友林業 ④
❹ 積水化学工業 ⑧
❺ パナホーム ⑥ 


15 ネット通販(モール、オークションや
   ネットスーパーを除く)

❶ セシール ②
❷ Joshin Web(ジョーシン)①
❸ ニッセン ④
❹ ユニクロオンラインストア ③
❺ ヨドバシ・ドット・コム ⑥


16 ネットスーパー(百貨店、ドラッグストアを除く)

❶ イトーヨーカドーネットスーパー ①
❷ パルシステム
  (パルシステム生活協同組合連合会) ③
❸ イオンネットスーパー ②
❹ Oisix/おいしっくす ④
❺ SEIYUドットコム
  (旧西友ネットスーパー) ―



全16部門の中で、前回と順位に変動のなかった
部門は2つだけでした。


7 薄型テレビ(液晶、プラズマ) *
12 家電量販店(ネットショッピングを除く) *
です。


前回と順位が目まぐるしく変わった部門は
かなりありました。
 

その中でも、2 自動車保険や、
6 自動車(新車および自社ディーラーの認定中古車)
は、2位以下が大きく入れ替わりました。


『日経ビジネス』は、「損害保険」部門に関して、
下記のような解説をしています。


 昨年の8位から一気に1位と上り詰めた

 日本興亜損害保険は、今年9月に損害保険

 ジャパンと正式統合した。

 今年度から保険金支払い対応を一体化する

 中で進めた「待たせない対応」の取り組み強化

 が評価につながった。
 

  (P.039)


やはり、スピードが重要になってきていることが
分かります。


「携帯電話・PHSの通信会社」部門に関しては、
このように解説しています。


 今回、携帯電話部門で首位となったのはNTT

 ドコモ。昨年首位を譲り渡したイー・アクセス

 (現ワイモバイル)を抑えた。


 ドコモは2年前、「お客様満足度向上プロジェクト」

 を立ち上げた。エリア、サービス、端末、料金、

 チャネル、発信力の6分野に分け、総合的に

 顧客満足度の底上げに取り組んでいる。

 カウンターを通さずに対応する店員を設ける施策は、

 この取り組みの一環だ。

 満足度低下はドコモ、au、ソフトバンクで

 共通しており、スマホ普及などでサポート体制が

 複雑化している影響が見てとれる。
 

  (PP.040-041) 


首位のドコモでも、「『スタッフによって対応に
バラつきがある』ことを満足度低下の要因
として挙げる回答者が多かった」(P.041)そうで、
改善の余地はかなりありそうです。


最後に、「ネットスーパー」部門に関する、『日経ビジネス』の
解説をご覧ください。「再利用意向」という言葉が
出てきます。


 ネットスーパー部門ではイトーヨーカドーネットスーパー

 が3年連続の首位と、強さを見せた。自由回答を見ると、

 「すぐに代替品を用意してくれた」ことを評価する声が

 非常に多い。

 今回、昨年と比べて同部門で大きな変化があったのは

 「再利用意向」だ。表には記載していないが、ランキング

 対象となった6社のうち5社で、「アフターサービスを受けた

 客」の方が「受けたことがない客」よりも、再利用意向が

 高いという結果が出た。昨年は、同様の結果が出ていた

 のはヨーカドー1社だけだった。 
 

  (P.045) 


クレームへの対応の仕方には、2つあります。
クレームが発生しそうな内容を事前に潰しておく、
プロアクティブな対応と、発生してからのリアクティブな
対応です。


アマゾンは前者の戦略を取り、大半の企業は後者の
やり方から脱皮できていません。


これからの時代は、あらゆる点でスピードが加速し、
スピードが武器になることは間違いありません。


好むと好まざるとにかかわらず、消費者の飽くなき
要求に答えを用意している企業が、市場を制する
時代になってきたと言えます。


キーワードは、クレームを逆手に取れ
だ、と思います。


いかがでしょうか?






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クレーム上等! またアマゾンで買ってしまうワケ  2014.11.03 <2>



日経ビジネスの特集記事(80)

クレーム上等!
またアマゾンで買ってしまうワケ
2014年度アフターサービスランキング
2014.11.03



今週の特集記事のテーマは

クレームや不満をここぞとばかりにカイゼンにつなげる。
異様なまでの執念で、顧客満足のみを追求するアマゾンジャパン。
先進企業のサービス戦略は、従来は知ることもできなかった
「声なきクレーム」すら活用する段階に入った。
顧客満足を巡る競争を今、異次元のステージに差し掛かっている
 (『日経ビジネス』 2014.11.03 号 P.0)

ということです。


クレーム上等!またアマゾンで買ってしまうワケ<br />2014年度アフターサービスランキング

クレーム上等!
またアマゾンで買ってしまうワケ
2014年度アフターサービスランキング

(『日経ビジネス』 2014.11.03 号 表紙)




初回は、アマゾンの「顧客満足」への飽くなき
挑戦を中心としたホットな話題をお伝えしました。
WOWOWの「カギ開け」への取り組みについても
お伝えしました。


消費者の要求は高まることはあっても、低下する
ことはありません。


とりわけ、私たち日本人は「世界一うるさい客」、
と言われています。


英ダイソンの創業者でエンジニアの、
ジェームズ・ダイソン氏はコードレス掃除機の開発
の際、日本の家庭で試作品を使ってもらい、
改良を重ねたそうです。


「日本人は、『世界で最もうるさい消費者』なので、
日本で売れれば、世界中で売れるからだ」、
ということを、インタビューで語っていたことを思い
出しました。


それは大声を出してうるさいのではなく、
商品の品質や、使い勝手、アフターサービスなど
に対する要求度が、極めて高いという意味です。


30年以上前のことだったでしょうか。
「サイレント・マジョリティー」という言葉が、
人口に膾炙(かいしゃ)しました。


「声なき大衆」という意味ですが、声に出して
意思表示をしない多数派を指しました。


現在では、個別商品の不良や、ブラック企業の
実態を名指しで、ネットに書き込む人が増えて
きました。


内部告発と思われるような、企業の内部事情に
詳しい内容を公表する人まで出現しました。


こうした人たちは、「ノイジー・マイノリティ」とでも
言うのでしょう。当該企業にとっては、安易に無視
できない「うるさい少数派」です。



さて、本題に入ります。
今回は、消費者の「不満」を集め、その生データを
企業に売るというビジネスモデルを確立した企業と、
そのデータを活用し、新たな事業を開拓した中堅
部品メーカーの取り組みからスタートします。


PART2 「声なきクレーム」に商機
不満買い取ります


目の付け所が素晴らしい、と思いましたね。
普通に考えたら、
「こんなことで商売になるはずはない」
という一言で片付けられていたことでしょう。


そんな消費者の「不満データ」を活用し、ある商品を
完売させた企業のケースをご紹介します。


 さいたま市にある創業36年の中堅部品

 メーカー、ベルニクス。発電所や電車など

 の安全に欠かせない高品質な電源部品

 を供給する、「黒子」の役割に徹してきた。

 そんな地味な同社が1年半前に下した

 決断に、誰もが驚いた。
 

  (P.034)


一体どういうことなのでしょうか?


 電動アシスト自転車を新たに開発し、

 自転車市場へと参入。約15万円と

 大手メーカー並みの価格で、台数

 限定で製造・販売したところ、口コミ

 効果で完売した。
 

  (P.034)


売れた要因は、何だったのでしょうか?


 ヒットの要因は、小さな子供を持つ母親

 が欲しがる製品にするという一点を

 徹底的に追求したことだ。
 

  (P.034) 


それは分かるのですが、なにか腑に落ちない
ですよね。


電源部品を供給する中堅部品メーカーですよ。
何か畑違いの感じはしませんか?
しますよね?


その秘密を大公開する前に、その電動アシスト
自転車がどんなものか見てみましょう。
小さな子供を持つ母親ならずとも、欲しくなる
ようなデザイン性と機能性に優れています。


子育て中のママが安心して乗れる

子育て中のママが安心して乗れる

(『日経ビジネス』 2014.11.03 号 P.035)



ですが、それだけではなかったのです。
そこには「深いワケ」があったのです。


 鈴木健一郎常務は1冊の分厚いファイルを

 持ち出してきた。数十の付箋が貼られた

 ファイルには、消費者の不満がびっしりと

 埋め尽くされている。付箋は、その中から

 自転車に関するものをピックアップしたものだ。
 

  (P.035) 


しかし、門外漢の企業が、どうしてそのような
消費者の不満が詰まったファイルを手に入れる
ことができたのでしょうか?


いよいよ真打ち登場といったところですね!


 ファイルを提供したのは、2012年に創業

 したばかりの小さなベンチャー企業、

 不満買取センター(東京都新宿区)だ。

 その名の通り、不満を消費者から買い取る

 のが事業内容だ。
 

  (P.035)


社名が事業のすべてを語っていますね。
では、具体的にどのようなビジネスモデルなのか
知りたくなりますね!


では、そのビジネスモデルを大公開(?)します。


 森田晋平社長は「当社のビジネスモデルは

 極めてシンプル。不満を1件を消費者から

 10円で買い取って、複数の企業に1件5円

 で販売する」と説明する。

 飲食店や美容業界などを中心に、顧客が

 広がっているという。
 

  (P.035) 


裏返せば、このような業界では消費者の不満が
多い、ということになります。


「コロンブスの卵」のような、言われてみると、
そんな考え方もあったな、というのが大方の
見方ではないでしょうか。


不満買取センターはさらに先を進んでいます。


 不満買取センターの森田社長は、

 「既に10万近くの不満を仕入れた。

 今、スマートフォンのアプリを開発中で、

 年内には提供して、顧客からもっと

 気軽に不満を売ってもらえる環境を

 整える」と意気込む。「飲食業編」

 「宿泊業編」「営業職編」などジャンル

 ごとに不満を分析した商品を用意。

 コンサルティングも併せて提供していく

 という。
 

  (P.035) 


いわば、今まで「黒子」だったベルニクスが、
不満買取センターの力を借りて、表舞台に
出てきたということになりますね。


ベルニクスと不満買取センターは、
まさにWin-Winの関係です。
今後は不満の程度によって、買取価格と
販売価格を上下させる施策に方向転換
するかもしれません。


ベルニクスの後日談があります。


 ベルニクスは今、電動アシスト自転車

 に対して消費者が持つ不満をもう一つ

 解決しようとしている。本業の電源技術

 を活用し、非接触充電機能を搭載した

 新製品の開発に取り組んでいるのだ。

 既存の電動アシスト自転車は、バッテリー

 を取り外して充電スタンドで充電し、

 乗る時に取り付ける。その手間が省け

 ればメリットは大きい。


 非接触充電機能を付けた自転車スタンド

 も開発しており、決められた場所に返却

 すれば自動的に給電が始まるようにする。
 

  (P.035) 



ではもう一つ、顧客のクレームを収集し、
商品やサービスの進化に結びつけようと
している企業をご紹介しましょう。


 東京、渋谷のトランスコスモス本社。

 ここにソーシャルメディアセンターと

 呼ばれる部屋がある。スタッフが

 24時間体制で常駐し、40もの

 ツイッターやフェイスブックのアカウント

 運営を、手分けして行っている。

 担当するアカウントの製品に関する

 情報を検索し、1つずつ手作業で返信

 する。MS(マイクロソフト)も顧客の1社

 で、いくつかのアカウント管理をトランス

 コスモスに委託している。
 

  (P.037)


SNSというデジタルメディアを活用しながら、
その裏では泥臭い手作業というアナログで
対応していることが分かります。


AI(人工知能)を使ったヒト型ロボットが、
多数出現しても、人間にしかできない領域は
必ずあるはずですし、そういったモノに取って
代わられないように、人間は「人間性」を磨いて
いくことが重要だ、と思います。


いつの日か、ロボットと人間が共生する時代が
到来するかもしれません。


その時、人間はロボットの主人であり、ロボット
は召使いであるべきで、その逆は悲劇です。




次回は、「PART3 2014年版アフターサービス
ランキング 災害が問うた迅速さ」
をお伝えします。






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クレーム上等! またアマゾンで買ってしまうワケ  2014.11.03 <1>



日経ビジネスの特集記事(80)

クレーム上等!
またアマゾンで買ってしまうワケ
2014年度アフターサービスランキング
2014.11.03



今週の特集記事のテーマは

クレームや不満をここぞとばかりにカイゼンにつなげる。
異様なまでの執念で、顧客満足のみを追求するアマゾンジャパン。
先進企業のサービス戦略は、従来は知ることもできなかった
「声なきクレーム」すら活用する段階に入った。
顧客満足を巡る競争を今、異次元のステージに差し掛かっている
 (『日経ビジネス』 2014.11.03 号 P.026)

ということです。


クレーム上等!またアマゾンで買ってしまうワケ<br />2014年度アフターサービスランキング

クレーム上等!
またアマゾンで買ってしまうワケ
2014年度アフターサービスランキング

(『日経ビジネス』 2014.11.03 号 表紙)



本題に入る前に、一言。
日本語の「クレーム」と英語の「claim」は違うことに
注意しましょう。


日本語の「クレーム」は誹謗中傷も含め、自分の
不満解消のための一つの行為です。
「いちゃもんをつける」も含まれます。


一方、英語の「claim」は自分の「正当性」を主張
することです。


この2つの言葉には、明確な「根拠」があって主張
しているのか、そうでないのか、という違いがあり
ます。この違いを理解しておきましょう。




最初に、アマゾンジャパンのカスタマーサービス
センターがスタートした、驚くべき対応をご紹介
します。


顧客満足度を維持、向上させることに終わりは
ありません。ですが、アマゾンジャパンの対応は
究極の形と言えるかもしれません。



PROLOGUE アマゾン「顧客満足」への渇望

今特集記事を読んで、驚くとともに、アマゾンなら
やりそうなことだな、というのが率直な感想でした。


とにかく、記事をご覧ください。
アマゾンは、他社ではとても追いつけない領域に
踏み込んでいることが実感できるでしょう。


 アマゾン・ドットコム――。

 世の中に「顧客第一主義」を掲げる企業は

 数あれど、ここまで顧客満足に執着する

 企業は少ないだろう。

 飛行機や船舶で使われる救難信号

 「Mayday(メーデー)」。今年11月、その名

 を冠したサービスが日本で始まる。

 アマゾンが販売する新型タブレットの

 アイコンにタッチすると、画面上にオペレー

 ターの姿が現れ、年中無休24時間対応で

 端末操作などの質問に答えてくれる。

 利用は無料だ。


 「ピザを頼むのを手助けしてほしい、ゲーム

 の操作方法を教えてくれ・・・。こんなご要望

 にも、もちろん対応します」。

 アマゾンジャパンの宮田要カスタマーサービス

 本部長は、当然のことのように淡々と説明

 する。

 まさに顧客の困り事による救難信号(メーデー)

 を受けて、助けるのがアマゾンの役割という

 わけだ。その言葉に誇張はない。同サービスは

 1年前から米国で展開してきた実績があるからだ。 
 

  (P.028)


この話を読みますと、なぜこんなことまでカスタマー
サービスセンターに聞くのだろうか、と疑問になります
よね? そんなことはネットで調べることができるし、
周囲の人に尋ねることもできます。


アマゾンの狙いはどこにあるのでしょうか?


 「顧客の労力を減らす」。アマゾンの思想を突き

 詰めると、最終的にその一点に集約される。


 クレームや意見が寄せられたら、待ってました

 とばかりに解消し、将来のクレームの芽も摘み

 取る。そんなカイゼンを地道に続ける。
 

  (PP.028-029)

アマゾンは目先の問題解決に奔走しているように
見えて、実は将来起こりうる問題を先に摘み取って
いることが分かります。


そうした発想や考え方は今までにもあったかもしれ
ませんが、アマゾンほど徹底して実践しているケース
は稀でしょう。


「そこまでやらなくてよい」「コスト高になる」という
言葉が支配的で、尻すぼみになっているのです。


アマゾンも自社だけですべてが解決するとは、
考えていません。そこで昨日まで競合であった企業
と業務提携し、「顧客の労力を減らす」ことを
実践しています。「昨日の敵は今日の友」です。


そんな1例をご紹介しましょう。
オートバックスセブンとの業務提携です。


 今年9月、アマゾンはカー用品販売大手の

 オートバックスセブンと提携した。

 アマゾンで購入したカーナビやタイヤ、

 マフラー、シートなどをオートバックスに

 持っていけば、技術者が取り付けてくれる。

 タイヤ取り付けで1500円からなど、

 通常より安い料金設定という。

 両社は元来、ライバル関係にあった。


 オートバックスは「日頃来ない顧客が来店

 するという効果が大きな要因」と明かす。

 アマゾンジャパンの大西勇一・カー&バイク

 用品事業部長は「カーナビなどで取り付け

 の専門知識がなく、不安を持つお客様の

 声に応えただけ」と説明する。
 

  (P.029) 


これはほんの序の口です。
さすがに、次の試みには舌を巻きました。


 昨年12月、米国で「予備出荷」の特許を

 取得した。消費者の購入行動を予測して、

 あらかじめ大まかな地域宛てに発送。

 実際に注文ボタンがクリックされたら即座に

 具体的な宛名を付与し、品物を届ける。

 注文前に発送してしまうという。

 究極の配送時間短縮策だ。 
 

  (P.029)

「予備出荷」という言葉も初耳ですし、こうした
発想(発送)ができるとは、思いませんでした。
同業他社がアマゾンに対抗することは、
容易ではないでしょう。


アマゾンの圧倒的な一人勝ちは、今年の
アフターサービスランキングにもハッキリ現れて
います。


 今年のアフターサービスランキングで、

 アマゾンは92.2という驚異的な再利用

 意向率を叩き出した。ネット通販のみ

 ならず、家電や自動車、銀行、住宅など

 全部門を通じた最高のスコアだ。

 業種を超えて異次元の顧客満足を競い

 合う新たな時代が始まった。 
 

  (P.029)


「凄いですね」「驚きましたね」「素晴らしいですね」
というSOSで表現できます。
ビジネスコミュニケーションの専門家、箱田忠昭さん
が著作の中で語っていました。



PART1 ファンを作る顧客サービス
アフターではもう遅い


今年の全米オープンテニスシングルスで、
錦織圭選手が日本人で初めて決勝に進出した
ことは、メディで大きく取り上げられ、話題になり
ましたね。


もしや、優勝? なんて一瞬でも考えた日本人も
いたかもしれません。残念ながら敗れてしまい
ました。ですが、全米オープン準優勝ですから
立派なものです。


次にご紹介する話は、その錦織圭選手にまつわる
ことです。全米オープンの日本での放映権は
WOWOWが持っていました。


錦織圭選手が勝ち上がっていくに従い、大変のことに
なっていきました。続きをどうぞ――。


 錦織圭選手がアジア勢初の快挙を成し遂げた、

 今年8~9月の全米オープンテニス男子シン

 グルス。日本で放映権を持っていたWOWOW

 には大会期間中、前例のない規模で加入申し

 込みが殺到した。問い合わせ件数は準決勝

 の前で例年の10倍、決勝前には20倍以上

 に達した。

 「個人情報の入力は後回しで構わない。

 全員、カギ開けに集中しろ!」


 消費者からの問い合わせに対応する

 カスタマーリレーション部には、牧原広知部長

 のハッパを掛ける声が飛んでいた。

 「カギ開け」とは、新規加入者のテレビ画面に

 同社の放送が映るようにするために最低限

 必要な作業を指す。具体的には、各家庭の

 デジタル放送受信機に挿入する「B-CASカード」

 の番号を社内システムに登録することなどだ。
 

  (P.030)


実際にどんなことが起きていたのかは、
次をご覧ください。


 膨れ上がる申し込みをさばき切れない

 と見た同社は、後に不払いなどのリスク

 が生じることを承知の上で、「とにかく番組

 が見られる環境を作ることを優先する」

 (牧原部長)という判断を下した。
 

  (P.030) 


それでも、ベスト4、決勝に進出する前は
「作業が間に合わない状況に追い込まれた」
(P.030)ため、「緊急でサーバーの増強や
システム改修に踏み切ったことで、放送開始
の数分前にすべてのカギ開けをなんとか
終えた」(P.030)といいます。


WOWOWは「月ぎめの有料放送」であるので、
特徴的なことがあります。


 もともと、見たい番組が放送される期間だけ
 
 視聴契約するようなスポット客が少なくない。

 実際、テニスの4大大会であれば、期間中の

 新規加入者のうち約半数は過去にも同社と

 契約したことがある元利用者という。
 

  (P.031)


では、「期間限定視聴契約者」が約半数を占めて
いるのが現状でありながら、こうした大胆な決断を
下したのでしょう?



 番組がちゃんと見られさえすれば、たとえその後

 解約されたとしても、再び錦織選手が4大大会

 の決勝にたどり着いた暁には再契約が期待

 できる。
 

  (P.031) 


アマゾンとWOWOWのケースをご覧頂きましたが、
「事後ではダメ」なのだ、という時代に変わってきて
いるという現状を、どの業界の人たちも認識する
必要がある、と思います。


英語に2つの言葉があります。
Reactive(リアクティブ) と Proactive(プロアク
ティブ)です。


前者は、事が起こってから対応することです。
泥縄式と言い換えてもよいでしょう。


後者は、事前に予測し対策を「講じておく」こと
です。先回りして待っていて対応する、という
ことです。


例えは悪いですが、事件の被疑者の逃走を
防ぐために想定される複数箇所に早急に
検問を設け、万全な体制を整えておく、
と言ったらよいでしょうか。



アフターサービスとはどのようなものなのか、
『日経ビジネス』取材班は、次のように考えて
います。


 アフターサービスの本来の目的は、

 購入者に製品を快適に使い続けて

 もらうことにある。
 

  (P.032)



次にご紹介するのは、アマゾンやWOWOWの
ケースと少し異なり、電化製品などのハードに
ソフトを組込み、クレームの発生を未然に防ぐ
試みです。


下図をご覧ください。

家電が自らメンテナンスを促す

家電が自らメンテナンスを促す

(『日経ビジネス』 2014.11.03 号 P.033)


少し分かりにくいかもしれません。
『日経ビジネス』の解説を読んでみましょう。
なるほどね、と思うと同時に、果たしてここまで
必要なのかという気持ちにもなりましたね。


 「でんちがもうダメみたいやわ」「フィル

 ターを交換してください」――。 

 故障や不具合を未然に防ぐため、自ら

 利用者に“話しかける”家電。

 実用化したのはシャープだ。

 この機能は2013年12月に発売した

 自動掃除機「ココロボ」から実装した。

 スマートフォンに専用アプリを入れておくと、

 冒頭のようなメッセージをスマホで受け

 取れる。
 

  (PP.032-033)


「ともだち家電」と呼ぶそうです。


 シャープはこうしたコミュニケーションが

 できる家電を「ともだち家電」と呼び、

 対応製品を拡大している。9月には

 空気清浄機の新製品の一部にも採用

 しており、近く洗濯機やエアコンにも

 機能を搭載する予定という。
 

  (P.033) 


このような機能を搭載する理由は何でしょうか?


 お客様相談センターの大久保正樹所長は

 「トラブルを未然に防げれば、使用時の

 快適さはぐっと上がる。それが、ブランドや

 信頼の向上につながる」と話す。
 

  (P.033) 



このパートで、『日経ビジネス』は次のように
まとめています。


 顧客サポートにはもはやビフォーもアフター

 もない。検討、購入、使用、買い替えと、

 連続してつながる顧客の行動サイクルすべて

 を支える覚悟がなければ、もはやファンを

 獲得することはできない。
 

  (P.033) 



「おもてなし」という言葉が、一時流行語となりました。
もともと日本の文化にはあったのですが、
「おもてなし」が度を過ぎると「おせっかい」になり
ます。「少し、放っておいてくれ!」という事態にも
なりかねません。


そこで必要なことは、「思いやり」なのです。
2020年に開催される東京オリンピックには、
日本の「おもてなし」を全力で示そうと意気込んで
いるかもしれません。


ですが、外国人の中には(日本人でもそうかも
しれませんが)くつろぎたいと思って、
日本に滞在する人もいるはずです。
オリンピックだけでなく、鄙びた田園風景も
見てみたいという人たちもいるはずです。


そんな人たちの気持ちを考えずに、自分たちの
「おもてなし」を押し付けると、逆効果になりは
しないか、と心配です。


全く関係ないと思われた、アフターサービス、
あるいはプロアクティブな対応のケースを見て、
「おもてなし」が想起されました。




次回は、「PART2 不満買い取ります」
をお伝えします。






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プロフィール

藤巻隆

Author:藤巻隆
管理人の藤巻隆です。

以前、ジュゲムブログで、
同タイトルの
「日経ビジネスの特集記事」
を書いていました。

しかし、使い勝手があまり
よくなかったので、
FC2ブログで新たにスタート
することにしました。

現在(2013.10.16)、ブログの
引越を行っているところです。

FC2ブログでは、2013.10.14号
が最初のブログということに
なります。


2013年10月16日記す。

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