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「円安の未来」を生き抜く 1ドル150円経営 2015.01.12 <3>



日経ビジネスの特集記事(90)

「円安の未来」を生き抜く
1ドル150円経営
2015.01.12



今週の特集記事のテーマは

円安が進み、昨年末に1ドル=120円台の水準に
突入した。
アベノミクス継続で、中長期的な円安トレンドは
間違いない。
果たして、企業はどこまでの円安を覚悟しているのか。

2020年に1ドル150円――。
アジア通貨危機を超える25年ぶりの円安水準を
見込むのだ。
「円安の未来」を生き抜く新しい経営モデルに迫る
 (『日経ビジネス』 2015.01.12 号 P.027)

ということです。




「円安の未来」を生き抜く ドル150円経営

「円安の未来」を生き抜く
ドル150円経営

(『日経ビジネス』 2015.01.12 号 表紙)




今特集のスタートページ

今特集のスタートページ

(『日経ビジネス』 2015.01.12 号 PP.026-027)




第1回は、
「プロローグ 動き出した150円工場」
「PART 1 120円突破が呼ぶ パラダイムシフト」
を取り上げました。


第2回は、
「PART 2 もう円安は怖くない 先進企業の秘策」
を取り上げました。


最終回は、
「COLUMN 1」「COLUMN 2]
「PART 3 逆転の『円安経営』 新陳代謝の好機に」
をご紹介します。





円安基調の現在、恩恵に良くしているのは、
輸出が主力の大企業と、外国人旅行者や外国人
資産家です。



COLUMN 1 深まる円安のマイナス側面
あえぐ中小企業 海外の「日本買い」も加速



キーワードは、日本買いです。


まず、中小企業経営者の慟哭が企業業績の
深刻さを示す事例からお伝えします。
円安で原材料の輸入価格は高騰し、納入先
の大企業からは納入価格の値下げを強く要求
されれば、無理からぬことです。


アベノミクスは、わずか3%の大企業優先の
政策であることが明白になった証左です。


 「このままでは春まで会社が持たない。

 どうか助けてほしい」

 2014年10月下旬、名古屋市の地方

 銀行の一室。住宅設備の部品を作る

 中小企業の経営者は、為替が同年9月

 の1ドル=102円から108円に急落し、

 メーンバンクに駆け込んだ。

 この会社は創業80年近い老舗で、今の

 経営者は4代目に当たる。前の社長が

 経営していた2003年、納入先の住宅

 メーカーに誘われて生産拠点を国内から

 中国に移した。


 移転当時は80円台の円高。海外移転は

 収益向上に直結した。だが、リーマンショック

 後に年商が半減。納入先のコスト削減圧力

 も強まり、気が付くと原価率は85%の薄利

 事業になっていた。

 そんな逆風下での急激な円安。部品調達

 コストが4割上がり、売れば売るほど赤字を

 垂れ流す惨状に陥った。融資担当者に直談判

 すると、数千万円をどうにか貸し付けてくれた。

 「助かったか」。その思いも束の間、円安が

 再び加速する。昨年12月には120円台まで

 一気に進んだ。


 納入先の住宅メーカーに値上げを要請した。

 しかし、答えはノー。


 幸い、メーンバンクが追加融資に応じてくれた。

 だが、経営者の不安は募る。債務超過が迫る

 からだ。「4月までに円安が一段と進めば確実

 に破綻する」。
 

  (P.042)


この記事を読んだ時、末期がん患者に抗がん剤
を投与し、死期を先延ばししているだけではない
のか、という負の連想をしてしまいました。


このようなケースは例外ではないと思います。


もう一つの事例は、日本の資産が買われている
という「日本買い」が密かに進行していることです。


以前、北海道の森林が中国人に買い占められて
いる、という報道がされたことがあります。
これは噂ではなく、事実です。


中国のすべての土地は、1党独裁の中国共産党
が所有しています。国民は自分の土地を所有でき
ないのです。そのため中国人は、北海道に目を付け
たのです。水資源が豊かな北海道は、彼らにとって
財宝にも匹敵する資産です。


最近では、香港やシンガポールの資産家や投資会社
によって、土地だけでなく上モノ(建物)も含めた買収
が行われているそうです。


いつの間にか、所有者が変更になっていることが、
稀ではなくなりつつあります。


 北海道小樽市のJR小樽駅前にある「ドーミーイン

 PREMIUM小樽」。客室は約250部屋。

 地方の典型的なビジネスホテルだが、客層が違う。

 館内に飛び交う中国語と韓国語。特に台湾人が多く、

 大型の観光バスで訪れて古い街並み、温泉、雪景色

 を楽しむ。小樽には約50軒の「寿司屋通り」があり、

 新鮮な魚介類も人気だ。

 実は、他のホテルとの相違点は客層だけではない。

 所有主だ。昨夏に香港系の投資会社が日本の会社

 から30億円弱で取得。アジアからの観光客の受け

 入れに力を入れている。

 背景にあるのは、もちろん円安だ。 
 

  (P.042)


外国人による日本の不動産取得は増えている
実態は、資料で明らかになっています。


 不動産シンクタンクの都市未来総合研究所

 によると、2014年上半期の外国人の国内

 不動産取得額は約4200億円に上り、

 半期ベースでは過去10年で最高だった。
 

  (P.042)


ただ、「不動産物件が少なく、前は考えられ
なかった郊外のショッピングセンターなども
手を出し始めた」(同研究所の平山重雄・
常務執行役員)(P.042)そうです。


 例えば、茨城県守谷市の「イオンタウン守谷」

 はシンガポール系の投資家が所有。周辺の

 市民はほとんど知らない事実だ。円安の裏で、

 過去と異次元のレベルで「日本買い」が密かに

 進む。
 

  (P.042)


ホテルやショッピングセンターの所有主が日本人
であれ、外国人であれ、サービスがきちんとなされ
れば問題はありません。


問題は、これらの不動産が短期間に何度も転売
され、不動産価格の高騰を生み出す「地上げ」が
行われると、不動産バブルが再燃しかねません。


もっと怖いことは、気がついたら、日本の国土は
外資系企業や外国人によって買い占められていた
という、ブラックジョークが現実化することです。




COLUMN 2 変化する円安効果の明暗
経済構造が変わり、輸入コストは2倍に


円安が進行するとどうなるのか、という点が
さらに気になります。


 日本経済研究センターの業種別の影響度を

 見ると、輸入価格上昇がマイナスに働くエネ

 ルギーなどの業種はさらに打撃を受け、恩恵

 が及ぶはずの電機や機械などもプラス効果が

 薄れた。

 内需型の建設・不動産も円安に苦しむ業種の

 一つ。同センターは「足元の輸入品の値上がり

 によるコスト増は95年に比べ2倍近くになった」

 との見方を示す。


 大企業と中小企業、大都市と地方都市の間で、

 円安に伴う格差が拡大している。
 

  (P.043)


2020年の東京オリンピックまでの5年間で、
円安が進行すればいろいろな分野でマイナス
が拡大する可能性が高いことが気になります。





PART 3 逆転の「円安経営」
新陳代謝の好機に


逆転の「円安経営」 1
 多国籍集団の工場 中小企業こそ変革

高い技術力を持つ中小企業の集積地として、
東京・大田区と大阪・東大阪市が有名です。


「日経ビジネス」が今回紹介しているのは、
東大阪市の金属切削加工メーカーのケースです。
この会社の工場はかなり様子が違います。


 創業1929年の金属切削加工メーカーの

 三共製作所。高い品質の金属部品が

 航空機のボーイング、パナソニックの燃料

 電池などに使われる。64人の従業員の

 うち、実に6割が外国人。15人のベトナム人

 を筆頭に、ブラジル人、インドネシア人、

 ポルトガル人、スペイン人などが働いている。


 最初にブラジル人を雇用したのは80年代

 のバブル期。世の浮かれた景気の中では

 日本人を確保できず、外国人に頼った。

 すると、皆がよく働いた。15年前から低賃金

 勤勉なベトナム人に目を付け、国籍も多様化

 した。

 残業を厭わず一生懸命働く外国人は日本人

 よりも生産性が2割ほど高いという。

 20代のベトナム人社員は「残業を含めると

 給与は月16万円。そのうち12万円はハノイ

 の実家に送る。仕事は忙しいが楽しい」と

 笑う。
 

  (PP.044-045)


日本のメーカーは、工場現場で働く日本人
労働者を募集しても、なかなか集まらない、
という現実があります。


今後もこの傾向は続くものと考えた方が
よさそうです。そうであるならば、フランスの
外人部隊のように「傭兵」を雇うのは選択肢
の一つです。


日本人が働きたがらないのは、「危険」「汚い」
「きつい」という3K企業という点もありますが、
賃金が安いと感じていることも事実です。


ですが、私はそれだけではなく、ベトナム人が
「仕事は忙しいが楽しい」と言っているような、
仕事が楽しいと感じる人たちが少なくなった
からではないか、と考えています。


技術を身につけ、一日でも早く一人前になろうと
努力する人がいる一方で、楽して稼ごうと考える
人がいるからではないか、と思うのです。



三共製作所で多くの外国人が働いているのは、
「仕事が楽しい」ことに加えて、「日本語学校も
開校」(P.045)し、日本で働きやすい環境作り
を行なっていることも見逃せません。


 現在は日本語学校も開校。ベトナム人は

 人件費が上がり、次はミャンマー人、ネパー

 ル人などの採用を目指すという。円安の逆風

 に負けず、多国籍の外国人を日本の工場に

 集めて高い品質を維持――。
 

  (P.045)


円安の環境下で、中小企業の倒産は増えて
いないのでしょうか?


下のグラフをご覧ください。
倒産件数が年々増えていることが分かります。
やはり、現実は相当厳しいことが見て取れます。


2014年は前年比3倍弱に急増

2014年は前年比3倍弱に急増

(『日経ビジネス』 2015.01.12 号 P.045)



このグラフを見て、倒産件数がうなぎのぼりである
ことが分かります。


ところが、実は、これは「氷山の一角」なのです。


 帝国データバンクによると、2014年1~11

 月の「円安関連倒産」は中小企業を中心に

 301社。その前の年の3倍弱に増え、同社

 情報部の内藤修氏は「この数字はほんの

 序の口。5万~6万社の倒産予備軍が厳しく

 なる」との見解を示す。
 

  (P.045)


「ゾンビ企業」が存在するというのです。


 リーマンショック後に導入した企業が金利の

 支払いを引き延ばせる劇薬により、経営再建

 が難しい「ゾンビ企業」が約6万社に膨れ上

 がった。
 

  (P.045)


中小企業に逆風が吹き荒れていますが、
大企業が安泰ということではありません。
中小企業が製造する部品がなくなれば、
完成品を作ることができなくなるからです。



 円安メリットを享受する大手企業も世界

 競争に勝つため、国内調達改革に本腰

 を入れる。再編・淘汰の波は2次・3次

 下請けにも押し寄せる可能性がある。

 円安を機に中小企業の新陳代謝を促し、

 より強い産業にヒト、モノ、カネが流れる

 構造を作り上げる。こんな逆転の発想が

 問われている。
 

  (P.045)




逆転の「円安経営」 2
 内需から外需型に「成長戦略」に好機


和食(日本料理)は、ユネスコの無形文化遺産に
認定されました。寿司、すき焼き、ラーメンなどは
海外でもとても人気があります。


和食はヘルシーだというイメージが定着している
からでしょう。


松阪牛や神戸牛、前沢牛などブランド牛が数多く
あり、輸出されています。ただ、日本で人気のある
霜降り肉は脂肪が多いということで、敬遠される国
もあるようですが。


米にしても、新潟県南魚沼産のコシヒカリなどの
ブランド米がありますが、ほとんど輸出されていま
せん。もったいないことです。


このような実態を踏まえ、安倍首相は農業などの
規制改革にメスを入れると宣言しました。


 「農業や医療、エネルギーで大胆な規制改革

 を断行する」。昨年12月の衆議院選直後の

 記者会見で、安倍晋三首相は力を込めた。

 アベノミクス第2幕で真価が問われる第3の矢

 の「成長戦略」。

 ただ、農業や医療は岩盤規制が多く、国内

 では遅々として改革が進まない。ならば、円安

 を逆手に、「内需型」から「外需型」に産業構造

 の転換を推進する好機と捉えればよい。
 

  (P.045)


長年農業保護政策を取り続けてきましたが、
専業農家は減り、平日はサラリーマンをしながら、
週末に農業に従事する兼業農家が増えています。


農地を持っているだけで、国から補助金が得られる
ため、農業に専念しなくてもやっていける仕組みが
出来上がっています。



医療に関して、インドに似たケースが紹介されて
います。


 日本の先進技術を輸出する構想が浮上

 している。仕掛け役は千葉県鴨川市の

 亀田総合病院。今春にも中国・北京の

 病院と連携し、現地の富裕層向けに心臓

 ドックなどの検診事業や治療を手掛ける

 計画だ。

 亀田隆明理事長は「日本は先進国に名だ

 たる長寿国として高い医療技術があり、

 診断機器、薬剤、介護、リハビリのノウハウ

 まで丸ごと輸出できる」と意気込む。
 

  (P.046)


仰天するようなケースが紹介されています。
病室に持ち込まれた高価な商品が注目されます。


 病室には銀座で買い物した約1000万円の

 時計を2本持ち込んだ中国人の富裕層もいた

 という。家族で訪れ、検診以外は病院周辺の

 ホテルや旅館でのんびり過ごす例も見られる。
 

  (P.046)


インドも医療技術が進んでいて、欧米各地から
観光を兼ねて、人間ドックなどの検診を受けに
訪れるそうです。しかも、米国で医学を学び、
医学知識や医療技術を身に付けていて、しかも
安いことが人気の秘密だとか。


そのような記事を読んだことがあります。




逆転の「円安経営」 3
 日本の最先端技術 ヒト呼び込む活力

長崎県佐世保市にあるハウステンボスに
行ったことはありますか?


私は、社員旅行で一度だけ訪れたことが
あります。


だだっ広い敷地に、建物があちこちに点在し、
運河を思わせる場所では遊覧もできたことが
思い出されます。


当時は、あまりパッとしなかった、という印象
が残っています。


ところが、エイチ・アイ・エス(HIS)の創業者、
澤田秀雄さんがハウステンボスの社長に就任
してから様変わりしました。


 ハウステンボスは1992年に開業。96年

 の380万人をピークに集客力が鈍り、

 2003年には経営破綻の憂き目に遭った。

 野村證券グループのベンチャーキャピタル

 が支援したが、5年前に撤退。集略数は

 141万人まで落ちた。

 しかし、エイチ・アイ・エスの傘下に入り、

 同社創業者の澤田秀雄氏が社長に就くと

 風向きが変わる。オランダのテーマパーク

 への固執をやめ、世界的な人気漫画「ワン

 ピース」やAKB48のイベントなども敢行。

 高田孝太郎・経営企画室長は「日本初や

 世界一のオンリーワンに商機を見いだした」

 と語る。

 その一つが夜のイルミネーションで、集客増

 に寄与。足元の観光客数は279万人に回復

 した。外国人の旅行者も台湾や東南アジア

 を中心に約2割増え、今後も円安を背景に

 倍増を見込む。
 

  (P.046)


一言でいえば、国内から観光客を引っ張ってくる
のではなく、海外から観光客を呼び込む戦略に
展開し、ハウステンボスを見事に復活させました。



ハウステンボス(佐世保市)が誇る世界最大級の<br />イルミネーション。今夏から「スマートホテル」を新設し、<br />集客増を狙う

ハウステンボス(佐世保市)が誇る世界最大級の
イルミネーション。今夏から「スマートホテル」を
新設し、集客増を狙う

(『日経ビジネス』 2015.01.12 号 P.046)




「日経ビジネス」は過去、「1ドル80円工場」という
特集をしたことがあります(ちなみに、私は「日経
ビジネス」を30歳から読み始め、ずっと読み続け、
今年で30年目になります。「日経ビジネス」は
45周年を迎えました)。



 本誌が国内産業の空洞化懸念から、

 「1ドル80円工場」の特集を掲載したのは

 1994年。円高が進む中、80円台でも

 国内生産の採算が取れる日産自動車や

 ソニーの工場を紹介し、当時大きな反響を

 得た。「日本の生産技術は、戦後の危機

 に瀕している」とも指摘した。

 それから20年。特集班は歴史的な円安

 局面の入り口と判断し、「1ドル150円経営」

 の企画を立てた。
 

  (P.046)


国力が強ければ、自国通貨も強くなります。
その見方からすれば、円安が示すことは
日本の国力は弱くなっている、と言えます。


日本円の現状は次のように説明できます。


 日銀によると、海外諸国との貿易や物価

 水準を踏まえた実質実効為替相場は

 足元で42年ぶりの弱さを示す。

 円の「実力」は変動相場制に移行してから

 最も安値圏にあるのだ。
 

  (P.046)


今回の特集は、誰でもが関心を示しそうな内容
ではなかったでしょうか?


円安基調が今後も続き、2020年には1ドル=
150円(場合によっては180~200円もあり
得ます)になった場合、円安はマイナス要因に
なることは頭の片隅に置いておいたほうがよい、
と考えています。


あなたはどんな感想をお持ちですか?
コメントやメッセージでご意見をいただけたら、
光栄です。


今特集も3回に分けて書きましたが、長文に
なりました。


最後まで読んでいただき、誠にありがとう
ございました。






記事を読んで、面白かったら
ポチッとしてください。




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「円安の未来」を生き抜く 1ドル150円経営 2015.01.12 <2>



日経ビジネスの特集記事(90)

「円安の未来」を生き抜く
1ドル150円経営
2015.01.12



今週の特集記事のテーマは

円安が進み、昨年末に1ドル=120円台の水準に
突入した。
アベノミクス継続で、中長期的な円安トレンドは
間違いない。
果たして、企業はどこまでの円安を覚悟しているのか。

2020年に1ドル150円――。
アジア通貨危機を超える25年ぶりの円安水準を
見込むのだ。
「円安の未来」を生き抜く新しい経営モデルに迫る
 (『日経ビジネス』 2015.01.12 号 P.027)

ということです。




「円安の未来」を生き抜く ドル150円経営

「円安の未来」を生き抜く
ドル150円経営

(『日経ビジネス』 2015.01.12 号 表紙)




今特集のスタートページ

今特集のスタートページ

(『日経ビジネス』 2015.01.12 号 PP.026-027)




第1回は、
「プロローグ 動き出した150円工場」
「PART 1 120円突破が呼ぶ パラダイムシフト」
を取り上げました。


第2回は、
「PART 2 もう円安は怖くない 先進企業の秘策」
を取り上げます。


最終回は、
「COLUMN 1」「COLUMN 2]
「PART 3 逆転の『円安経営』 新陳代謝の好機に」
をご紹介します。



まず、貿易収支についてお伝えします。


本題に入る前に、日本は貿易収支が大赤字になって
いる現実に、目を向けてほしいからです。


直近の外国為替レートを確認しておきましょう。

主な市場指標

主な市場指標




1米ドル=118円です。


世界の中で見て、日本の貿易収支は、どのような位置
づけなのか、確認しておきましょう。


アベノミクスで円安誘導政策が推進された結果、現在の
日本の貿易収支は大幅な貿易赤字です。


貿易収支 = 輸出額 ー 輸入額


日本の貿易収支の推移

日本の貿易収支の推移 世界経済のネタ帳から



上図では2012年までの推移しかでていません。
その後の日本の貿易収支がどうなっているのか、
は下記のページをご覧ください。


世界の貿易収支ランキング
(私のブログ「こんなランキング知りたくないですか?」 から)





では、本題に入りましょう!
円安基調が続く局面で、日本企業は手をこまねい
ているだけではなく、既に手を打っているところが
あります。「座して死を待つ」ということは許されない
ことだからです。


PART 2 もう円安は怖くない 先進企業の秘策

「ピンチをチャンスに変える」べく、行動に移している
企業をご紹介していきます。


この章のキーワードは、円安は怖くないです。


海外生産でポイントとなることは、2つあると考えて
います。


1つは、現地の人たちを雇い、育成をしっかり行うこと
です。もう1つは、現地の人に経営を任せることです。


どうしても日本人を経営トップに据えたい場合には、
2~3年で帰国させるのではなく、10年間、20
年間という長期にわたって地元にしっかり根を下ろす
体制を敷くことです。



1 三菱電機
  未到の調達革命に着手



 三菱電機が今、業界の常識を覆す調達体制

 の構築に動いている。その体制とは、国内外

 の生産拠点が個別に保有する調達先の情報

 を統合し、データベース化するというもの。

 個別の部品について最適な条件を提示できる

 調達先を世界のどこからでもけんさくできるよう

 になり、調達コストを最小限に抑えられる。


 「円高時に進めたのはあくまで地産地消で、

 国内向け製品の生産は国内にとどめた」

 (常務執行役資材部長の坂本隆氏)。


 そんな同社は地産地消の次に目指している

 のが、為替の影響を受けないようにする

 「守りの対策」ではなく、それを逆に利益に

 変えていく「攻めの対策」だ。

 その一つが、世界各地の工場で取引のある

 調達先をデータベース化する新調達システムだ。
 

  (PP.036-037)


地産地消で考えるべきことは、現地生産で現地
(及び周辺国、地域)販売するのは為替の影響
を受けない、同じ通貨で取引することです。


米ドルは基軸通貨ですから、貿易で世界で最も
多く利用されるのは、米ドル建て決済です。


米ドル建てで仕入れ、米ドル建てで販売し、
米ドル建てで代金回収できれば、為替の影響を
いっさい受けないとりひきができます。


ところが、ユーロ圏では通貨はユーロがメインに
なります(イギリスはユーロに加盟していないため、
ポンド建て)。


すると、ユーロ圏内での貿易は関税もかからず、
同一通貨ですから、為替の影響を受けません。


日本の場合、米ドル建てであろうと、ユーロ建てで
あろうと、地産地消でない限り、必ず円転(外貨から
円に変える)しなければなりません。


日本国内で、給料が米ドルで支払われることはあり
ませんね。取引先に米ドルやユーロで決済すること
はありません。


この事実をしっかり理解する必要があります。


三菱電機は「限界為替レート」を導入しているそうです。
「限界為替レート」とは、いったいどのようなものでしょうか?


 限界為替レートとは、国内で調達した場合と

 海外で調達した場合の部品の値段が均衡する

 為替水準のこと。相場がこの限界値を超えた

 時に、国内と国外の調達を切り替える。
 

  (P.037)


為替変動リスクをどうコントロールするかが、今後、
企業の重要課題となってきます。


どんな業種、どんな企業でも為替の影響を受けない
ところはないからです。




2 ニトリ
  コスト減へ部品も内製化

家具専門店最大手のニトリは、部品の内製化に
踏み込みました。


 1円の円安が14億円の為替差損につながる

 家具専門店最大手のニトリホールディングス。

 アジアで生産するプライベート商品が8割超を

 占め、輸入コストがかさむためだ。

 2012年末に始まったアベノミクスで、為替相場

 は80円から120円まで円安が進行した。

 計算上、40円の円安は560億円の減収要因と

 なる。ニトリの似鳥昭雄社長は「年間635億円

 の経常利益がほぼなくなり、何もしなければ倒産

 の危機を迎える」と厳しい表情を見せる。

 ところが、ニトリは存亡の危機とは程遠い好業績

 を上げている。
 

  (P.038)


ニトリの秘策は何でしょうか?


 昨年末には2016年11月までのかなり先の

 海外仕入れ分について、105円台で為替予約

 を終えた。円安による業績悪化を避けるためだが、

 本業ではもっと大胆に対応を急いだ。
 

  (P.038)


「為替予約」について、私の経験を少しお話しします。
今から10年近く前まで、約20年間勤務した、洋販
(外国の書籍・雑誌の輸入卸売業)で経理の責任者
に就いていた時のことです。


米ドル、ユーロ、ポンド、マルク、フラン、イタリア・リラ、
香港ドルなどの通貨建ての決済で「為替予約」を
しょっちゅうしていました。


半年の予約でしたが、その間に円高・円安を経験し
ましたので、為替予約した後に、想定と逆に動くこと
はしばしばでした。専門家でも為替の予測は難しい
ことです。


米国からの輸入が円ベースで6割位を占めていました。
ドル円相場の動きに、常に注意を払っていました。


そんな昔のことを思い出しました。
ちなみに、その会社は破綻し、今はもう存在しません。


さて、ニトリの話に戻ります。
ニトリは為替予約だけでなく、もう一歩踏み込んだ戦略
を取りました。原材料の輸入は仕方がないので、
部品の内製化に取り組んだのです。


 昨年12月上旬、ベトナム・ハノイ。商品の

 生産を委託するニトリファーニチャーの工場で、

 (中略)50m級の綿菓子のようなウレタンを

 製造している。銅線は自動ラインに乗り、

 すさまじい速度でコイルに変わる。


 ウレタン、コイル、綿、生地・・・。こうした原材料

 を自社で内製化することで、他社で調達する

 よりもコストを最大5割ほど削減できた。
 

  (P.038)


「日経ビジネス」はベトナム・ハノイの現地工場を
視察し、ニトリの戦略の先見性を見い出しました。


 増益路線を堅持するニトリ。むしろ、為替の

 乱高下が経営を筋肉質にしたとも言える。

 2008年のリーマン危機に伴う円高の局面

 では、積極的な値下げ戦略で固定ファンの

 支持を得た。店舗数は1986年の15から

 現在366に増えた。
 

  (P.039)


最寄り駅にニトリがあるので、時々覗きに行きます。
品質に問題がなくても、売れ残っている商品は、
大幅に値下げして「売り切る」ことにを徹しています。
現金化することが大事と捉えているのでしょう。





3 日本電産
  地産地消極め差損ゼロ


日本電産と言えば、技術力はあるが、業績の悪い
国内外の企業をM&A(合併・買収)して、短期間
で好業績企業に作り変えることで有名ですね。


その日本電産が今、どのような戦略を実行して
いるのか、「日経ビジネス」は伝えています。


 2015年までに連結売上高1兆2000億円

 の達成を目指す。今後2年で、2014年3月

 期の8751億円から1.4倍に事業を急拡大

 させる計算だ。当然、海外企業へのM&A

 を前提とした計画だが、立ちはだかるのが

 「為替の壁」だ。


 永守重信社長は日ごろから「グループに

 相乗効果をもたらす買収しかしない」と宣言

 する。


 日本電産は地産地消を実現する方法論を

 徹底的に突き詰めた。世界の市場を流通

 する通貨で大きく3つの地域に分けて調達・

 製造・販売を囲い込む通貨圏のブロック

 戦略を敷いたのだ。

 欧州諸国の「ユーロ圏」、アジアの「ドル

 連動圏」、米州の「ドル圏」。それぞれの

 地域で製品別に主力となる工場を決めた。
 

  (P.040)



通貨別ブロック圏で「地産地消」を実現

通貨別ブロック圏で「地産地消」を実現

(『日経ビジネス』 2015.01.12 号 P.040)




日本電産の成功事例を参考に、同様な動きが
増えてくるかもしれません。



今年の正月明けの初売りセールで、西武百貨店
池袋本店に香港からの来訪者が、日本人を尻目
に、高額商品を大量に購入したという記事が写真
とともに報道されました。


円安ということは、外国人にとっては自国通貨が
高いということですから、今までよりも高額商品
を多く買えるということです。


もちろん、その人は収入も多いのでしょう。




最終回は、
「COLUMN 1」「COLUMN 2]
「PART 3 逆転の『円安経営』 新陳代謝の好機に」
をお伝えします。


ご期待下さい!






記事を読んで、面白かったら
ポチッとしてください。




「円安の未来」を生き抜く 1ドル150円経営 2015.01.12 <1>



日経ビジネスの特集記事(90)

「円安の未来」を生き抜く
1ドル150円経営
2015.01.12



今週の特集記事のテーマは

円安が進み、昨年末に1ドル=120円台の水準に
突入した。
アベノミクス継続で、中長期的な円安トレンドは
間違いない。
果たして、企業はどこまでの円安を覚悟しているのか。

2020年に1ドル150円――。
アジア通貨危機を超える25年ぶりの円安水準を
見込むのだ。
「円安の未来」を生き抜く新しい経営モデルに迫る
 (『日経ビジネス』 2015.01.12 号 P.027)

ということです。




「円安の未来」を生き抜く ドル150円経営

「円安の未来」を生き抜く
ドル150円経営

(『日経ビジネス』 2015.01.12 号 表紙)




今特集のスタートページ

今特集のスタートページ

(『日経ビジネス』 2015.01.12 号 PP.026-027)




第1回は、
「プロローグ 動き出した150円工場」
「PART 1 120円突破が呼ぶ パラダイムシフト」
を取り上げます。


第2回は、
「PART 2 もう円安は怖くない 先進企業の秘策」
を取り上げます。


最終回は、
「COLUMN 1」「COLUMN 2]
「PART 3 逆転の『円安経営』 新陳代謝の好機に」
をご紹介します。



まず、貿易収支についてお伝えします。

本題に入る前に、日本は貿易収支が大赤字になって
いる現実に、目を向けてほしいからです。


直近の外国為替レートを確認しておきましょう。

主な市場指標

主な市場指標




1米ドル=118円です。


世界の中で見て、日本の貿易収支は、どのような位置
づけなのか、確認しておきましょう。


アベノミクスで円安誘導政策が推進された結果、現在の
日本の貿易収支は大幅な貿易赤字です。


貿易収支 = 輸出額 ー 輸入額


日本の貿易収支の推移

日本の貿易収支の推移 世界経済のネタ帳から



上図では2012年までの推移しかでていません。
その後の日本の貿易収支がどうなっているのか、
は下記のページをご覧ください。


世界の貿易収支ランキング
(私のブログ「こんなランキング知りたくないですか?」 から)





では、本題に入りましょう!


プロローグ 動き出した150円工場

生活雑貨などの製造販売で成長著しい、「アイリス
オーヤマ」で知られるアイリスグループの事例を
ご紹介します。


 「1ドル=130円、140円・・・。いや、1998年

 当時の147円が再来するのではないか」――。

 生活雑貨などの製造販売で年間2670億円以上

 を売り上げるアイリスグループ。日本だけでなく

 中国や欧州、米国にも販路を持つ同グループを
 
 率いる大山健太郎会長の目に今映るのは、

 150円近くにまで進行する「最悪」の円安の世界だ。 
 

  (P.028)


先に、直近の外国為替レートを見ていただき
ました。1米ドル=118円でした。


このレートから考え、150円は非現実的なこと
のように感じられますが、米国のイエレンFRB
(連邦準備制度理事会)議長の最近の発言を
考慮すると、好調な米国は利上げを実施する
可能性が高まっています。


もし、利上げが実施されれば、世界中のカネが
米国に流れ込んできます。そうなると米ドルを買う
ために自国通貨を売るという循環ができます。
さらにドル高が進行します。


日本円は売られ、米ドルが買われるため、円安が
進行することになります。


アイリスグループの大山健太郎会長

アイリスグループの大山健太郎会長

(『日経ビジネス』 2015.01.12 号 P.029)



大山さんは次のように考えています。


 「とにかく円高になる理由がない。だからこそ

 今後も円安が進むことを想定して経営の舵取り

 をする」。大山会長はきっぱりと言い切る。
 

  (P.028)


アイリスグループの足元の業績は好調です。
ですが、現状にあぐらをかいていることは危険です。


 アイリスグループの売り上げは、その約半分を

 内需企業であるアイリスオーヤマ単体が占める。

 同社は商品のほとんどを中国などで生産して

 いるため、円が1円安くなるごとに約8億円の

 コストアップとなる。

 現在の120円から150円まで円安が進めば、

 単純に計算しても240億円のコスト増になる。

 目を背けたくなるような事態だが、最悪の状況

 を想定して手を打ってこその経営者だと、大山

 会長は考えている。
 

  (P.028)


アイリスグループは、LED(発光ダイオード)ライトの
販売も自社で製造・販売しています。


LEDは中国などで製造することが一般的ですが、
アイリスグループはパナソニックの子会社から2011
年に買い取った佐賀県鳥栖市の工場で製造して
います。


昨(2014)年1月、大山さんは一つの決断をしました。


 「鳥栖工場のLED(発光ダイオード)ライトの

 生産ラインを増設する。これから来る円安に

 備えるぞ」

 増設されたLEDライトの生産ラインでは、人の

 代わりにロボットアームが順調に組立作業を

 進めていた。

 このロボットアームの存在が「150円工場」の

 要だ。日本向けLEDライトの9割を生産して

 きた中国大連の工場では、組み立ては人が

 担当している。しかし、中国と同じことをやって

 いては国内回帰の意味がない。
 

  (PP.028-029)


日本国内で製造するためには、人件費の高い
「人」に代わって「ロボットアーム」を使うことに
なります。


一般的には、工場は人手が足りないと言われて
います。求人しても「人」が集まらないという見込み
あれば、「ロボットアーム」の導入が増加する、
と考えるのはきわめて自然のことです。


そうは言っても、ロボットアームは高額です。
それでも導入する理由があります。


 最新鋭のロボットアームは高額だ。

 増産のための設備には全体で数十億円の

 資金を投入した。しかし、150円近くまで

 円安が進んで240億円の為替差損が発生

 することを考えれば、決して高い買い物では

 ない。大山会長は本気で150円近くの円安

 を想定しているのだ。 
 

  (P.029)




PART 1 120円突破が呼ぶ パラダイムシフト 

この章のキーワードは、地産地消です。


「日経ビジネス」は、「2020年の為替レートはどう
なるのか」というアンケートを実施し、232社から
回答を得ました。


その結果を集計したのが、下図です。

企業はさらなる円安の進行を予想

企業はさらなる円安の進行を予想

『日経ビジネス』 2015.01.12 号 P.030



「日経ビジネス」の開設を見てみましょう。
2014年末と2020年(予測)とは大きく異なります。


 最も多かったのは「120~124円」で、

 回答企業の3割を占めた。目を引くのは

 125円以上の円安を予想する企業が3割

 弱に達したことだ。「150円」を予想する

 企業も3社あった。
 

  (P.031)


では、ターニングポイントはどこにあるの
でしょうか?


 ターニングポイントはどこなのか。

 「販売」「調達」についての回答から、

 1つの数字が浮かび上がってきた。

 「1ドル=120円」。
 

  (P.031)


今後、円安が進行すれば価格改定は避け
られない見通しです。


 既に多くの企業が、円安基調を受けて経営

 戦略の見直しに着手した。最も顕著な例が、

 価格改定など販売戦略の見直しだ。

 電力・ガス、食品、外食、紙、ガラス――。


 多くの企業が原材料購入時の急速な為替

 変動に対して、当面のリスクを避けるために

 為替予約を採用している。だが、その期間は

 一般的に半年程度のため、今年から円安の

 影響が顕在化する見通しだ。
 

  (P.031)


為替変動を身近に感じるのは、食材でしょう。
原材料の大半を輸入に頼る日本は、円安基調
が続く見通しであることから、値上げが相次い
でいます。


値上げのため、来客数は減少していくのでは
ないか、と推測されますが、現実にはどうなの
でしょうか?


値上げを消費者に納得してもらう説明ができるか
どうかにかかっている、と思います。



 「餃子の王将」をチェーン展開する王将

 サービスは昨年9月11日、全店で餃子

 やラーメンなど40品目以上を5~10%

 値上げすると発表。直後に主力製品の

 餃子とラーメンの原材料をすべて国産化

 すると決断し、同10月8日に切り替えを

 完了した。
 

  (P.030)


2014年4月から、消費税が5%から8%に
なり、さらに値上げのダブルパンチで、消費者
にとって厳しさが増しています。


原材料は外国産から国産へのシフトが行われて
いますが、この流れが本格化するのでしょうか?


 ダイキン工業やクラリオンなどは生産を

 中国から日本に一部移したが、基本的に

 国内需要分にとどまる。行き過ぎた空洞化

 の揺り戻しというのが実態だ。
 

  (P.033)


今回のアンケートの回答から浮かび上がってきた
ことで、ひときわ目を引くことがあります。


地産地消を組み合わせていることです。


下図をご覧になると、その点がよく理解できる、
と思います。


黒は「生産に重点を置く地域」で、「販売に
重点を置く地域」
です。2つの数字が拮抗して
いれば、地産地消ということになります。


世界は「地産地消」の組み合わせに

世界は「地産地消」の組み合わせに

『日経ビジネス』 2015.01.12 号 P.034




 「生産拠点として重点を置く地域」「販売拠点

 として重点を置く地域」をそれぞれ3つずつ

 挙げてもらったところ、多くの地域で両者が

 拮抗した。回答を詳細に見ると、多くの企業が

 両方の回答に同じ地域を挙げており、需要地

 で生産する流れが鮮明となった。

 中でも、目を引くのが東南アジアだ。

 生産拠点としてのべ114社、販売拠点として

 のべ106社が重点を置くと回答した。

 新たな需要地として成長が期待されているのに

 加えて、中国の人件費高騰で生産地としての

 競争力が増している。


 国内での地産地消モデルを構築する過程にある

 と言える。
 

  (P.034)



「日経ビジネス」は究極な質問をしています。
「円高か円安か」。


 「日本経済にとって望ましいのは円高か円安か」。

 この質問に対しては、74%の企業が「円安」と

 回答し、「円高」の26%を大きく上回った。



 共通するのは「急激な為替変動は好ましくない」

 (製造業)という声だ。緩やかな流れとして円安

 は歓迎しているが、足元の激しい変動への

 警戒感は強い。

 もっとも、為替はそもそもコントロールできない

 存在だ。
 

  (P.034)


では、150円はバラ色の未来なのでしょうか?


世界は「地産地消」の組み合わせに

世界は「地産地消」の組み合わせに

『日経ビジネス』 2015.01.12 号 P.034



専門家の話を聞いてみましょう。
果たして、150円はバラ色の未来なのか、
それともイバラの道なのでしょうか。


 第一生命経済研究所の長濱利廣・主席

 エコノミストの試算によると、120円を

 基準に150円まで急激に円安が進んだ

 場合、実質GDP(国内総生産)は現在より

 も0.6%押し上げられるという。しかし、

 「150円になってもプラス効果はそれ

 ほどない」と感じる人は多いだろう。

 その理由は輸出と輸入のバランスに

 ある。

 長濱氏の試算では、150円になると輸出

 は11%(金額ベース)増える一方、輸入

 はそれを上回る13.3%の伸びを示す。

 日本経済は原材料や燃料などを輸入に

 頼る割合が多くなっているため、円安に

 よる輸入価格の増大が輸出額によるプラス

 効果を打ち消す構図だ。


 日本総合研究所の山田久チーフエコノミスト

 は、円安効果に対してさらに厳しい見方を

 している。山田氏によると、105円よりも

 円安が進めば、貿易面ではマイナスの効果

 の方が大きくなる。100円を基準として円

 相場が130円まで下落すると、「貿易収支

 赤字を8000億円ほど膨らませる」という。

 円相場の下落が日本経済にとってプラスとは

 言い切れない状況になっているのは確かだ。


 エコノミストや市場関係者の間では、円安局面

 が当分は続くという見方が大勢を占める。
 

  (P.035)


では、海外に生産拠点を移した企業は、国内回帰
するのか、という問題があります。


 では、150円に迫る円安で企業の行動はどう

 変わるのだろうか。本誌のアンケートでは調達

 や販売には変化の兆しが見えてきたものの、

 生産の国内回帰は容易に見込めないという

 結果が出ている。


 大和総研の小林俊介エコノミストは「アジア地域

 の方が相対的に人件費が安く、200円といった

 極端な円安水準でなければ生産は国内に回帰

 しないだろう」と指摘する。
 

  (P.035)


「日経ビジネスの特集記事」を書くにあたり、
冒頭で、日本が貿易収支赤字に陥っていることを
お伝えしました。


貿易収支を確認しておきましょう。

貿易収支 = 輸出額 ー 輸入額

輸出額が増加しても、輸入額も単に増加するだけ
でなく、さらに輸入額が輸出額を上回るのです。
つまり、貿易収支赤字が拡大するということです。


私たちも為替の動向に注視していく必要があり
そうです。




次回は、
「PART 2 もう円安は怖くない 先進企業の秘策」
をお伝えします。


ご期待下さい!






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藤巻隆

Author:藤巻隆
管理人の藤巻隆です。

以前、ジュゲムブログで、
同タイトルの
「日経ビジネスの特集記事」
を書いていました。

しかし、使い勝手があまり
よくなかったので、
FC2ブログで新たにスタート
することにしました。

現在(2013.10.16)、ブログの
引越を行っているところです。

FC2ブログでは、2013.10.14号
が最初のブログということに
なります。


2013年10月16日記す。

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