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賃上げ余力 格付け500社 2014.02.24<1>

日経ビジネスの特集記事(46)

賃上げ余力 格付け500社
あなたの会社はもっと払える 2014.02.24


春闘の時期を迎え、大企業の多くで賃上げが実施されるが、
中小企業ではどうなのか
が主要テーマです。


まず、私の経験をお話します。


25~30歳まで、私は日産系ディーラーで営業部員として勤務したことが
あります。今から30年近く前のことです。


担当地域は、住宅街と工業団地でした。
工業団地に絞ってお話します。


当時の工業団地には、日産系の下請け会社の工場が数多くありました。
1次下請けから社長以下10人未満の中小企業までありました。


親しくしていただいた、中小企業の社長や従業員の方からお聞きした
話で、今でも印象に残っている言葉があります。


「大手メーカーから部品単価の値下げ要請を受けている」


その企業では、新型車両向けの部品の試作を行い、お墨付きを得て、
部品の量産を行っていました。


部品単価を聞いた時、あまりの安さに、
「これではとても利益は出せないな」
と感じたものです。


その点を、率直に伝えると、
「数がまとまったり、追加生産があれば何とかなる」
と答えました。


さらに、こう付け加えました。
「条件が厳しくても、受けないと次に仕事を回してくれないのでね」


下請けを泣かして、上流のメーカーは自動車生産していたことを
知りました。


それから約30年後、現状はどうなっているでしょうか。
その点を頭の片隅において、ご覧ください。



トヨタ社員の高揚と戸惑い

春闘を迎えるトヨタ自動車の現状を見てみましょう。
世界生産台数が、初の1000万台超えをしたトヨタは思い切った賃上げ
を実施しそうですが、実情はどうでしょうか。


今期の営業利益は2兆4000億円と

リーマンショック前の過去最高益を

更新する見通し。内部留保に当たる

利益剰余金も日本一の規模だ。

それでもベアは業績不振の企業も

多く加盟する電機連合と同じ4000円

で、一時金はリーマンショック前を

下回る。

  (P.024)


トヨタは上記のような、業界の標準的な賃上げしかできないのです。


リーマンショックの後遺症があり、
「賃上げどころか、雇用を維持できるかどうか」
という、同様な危機に見舞われるおそれがあり、組合員が強く要求
できない状況にあるのです。



なるか賃上げドミノ

ベアについてお話しておきたいましょう。

ベアとはベースアップの略で、社員の

基本給を底上げすることを指す。賃金表を

書き換えて、賃金カーブ全体を引き上げる。

  (P.027)


ベアは、基本給ですから、残業手当や企業が負担する社会保険料さらに、
退職金の算定にも影響するものなので、企業は二の足を踏むのです。


では、一時金はどうでしょうか。
一時金というのは、ボーナスのことです。
一時金は業績に連動して決まる傾向がありますから、アベノミクスで
潤った一部の輸出企業は支払い余力はあるでしょう。


こうした現状であるため、労組も賃上げに慎重になっているそうです。
無理強いをして、企業業績が悪化した場合、リストラされたり、経営破綻
に見舞われるおそれがあるからです。



ハードルなき200社

日経ビジネスは、主要500社を次のように選びました。

「日経500種平均株価の採用企業から一部の金融を除き、
かつ十分なデータが取得できる457社とした」(P.031)


具体的な指標は下記の10項目です(P.031)。

①従業員1人当たり人件費の絶対水準

②人件費の5期前との比較

③労働分配率の水準

④労働分配率の5期前との比較

⑤今期経常利益の増減率

⑥来期経常利益の見込み

⑦売上高経常利益率

⑧経常利益の絶対水準

⑨自己資本比率

⑩営業キャッシュフローの有利子負債に対する倍率


格付けはAAA、AA、A、BBB、BBまでの5つ
までです。


今回は、AAAからAAまでの企業の一部をご紹介します。


それぞれのトップ10は次のとおりです。

AAA

 1 国際石油開発帝石

 2 KDDI

 3 NTT

 4 ソフトバンク

 5 SANKYO

 6 シスメックス

 7 カカクコム

 8 NTTドコモ

 9 日本たばこ産業

10 ブリジストン





AA

 1 富士フィルムHD

 2 丸一鋼管

 3 トヨタ自動車

 4 ホンダ

 5 クボタ

 6 ヤフー

 7 花王

 8 村田製作所

 9 SMC

10 セガミトミーHD



最後に、3人の経営者をご紹介します。
賃上げは当然と公言しています。


一休の森正文社長DMG森精機の森昌彦社長アイリスオーヤマの
大山健太郎社長
です。


一休の森正文社長

大企業の経営者には自身を持ってもらいたい。

収益の拡大をコミットし、賃上げを

決断すべきだ。これができない経営者は

去るべきじゃないか

  (P.034)


DMG森精機の森昌彦社長

子育て世代、また介護が必要な従業員に

大きく傾斜してはどうか。約3000人の

正社員のうち、1000人ほどが子育て中だ。

ここに3億円を投入すれば1世帯当たり30

万円。子供1人当たり2万~3万円支給し、

2人いれば5万円。これなら、暮らしを支える

という感じが出るのではないか。

  (P.035)


アイリスオーヤマの大山健太郎社長

世の中の消費を支えているのは、一部の

金持ちではない。むしろ、所得が低い層だろう。

年収1000万円の人の給料を上げるよりも、

年収200万円の人の給料を上げた方が、

確実に消費に回る。社員は消費者でもある。

その消費が盛り上がらなければ、社会に

とっても、アイリスにとってもマイナスだ。

  (P.035)


あなたの会社は、賃上げ余力のある会社ですか。


次回は、「戦略的賃上げの作法」他についてお伝えします。






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昭和な会社が強い スマホ・パソコンを捨てる 2014.02.17<2>

日経ビジネスの特集記事(45)

昭和な会社が強い
スマホ・パソコンを捨てる 2014.02.17


本当に「あの頃」より効率は上がったのか

IT化によって本当に生産性は向上したのか
主要テーマです。


前回、IT化の進んだ企業で、行き過ぎたIT依存を見直し、
社員間のコミュニケーション不足解消を図るいろいろな試み
を見てきました。


また、顧客とフェイスツーフェイスで関わる重要性を再確認
するため、原点回帰を急ぐ企業の姿も見ました。


営業はそれが、BtoB(企業対企業の取引)でも、BtoC
(企業対消費者の取引)でも、人間を相手にする仕事ですから、
顔を合わせて行うことです。これが原点です。


営業力は、営業社員だけが必要なのではなく、事務社員でも
必要な能力です。どんな場面でも人と人との交渉が発生し、
営業力の有無で優劣が決まるからです。


さて、昭和と平成で、労働生産性(従業員1人当り付加価値額)
を比較すると、ほとんど変わっていない、
というのが日経ビジネスが調査した結果です。


実際の数字を比較してみましょう(P.037)。

1988(昭和63)年   638万円

2012(平成24)年   666万円 


24年間で28万円、つまり1年間に約1万円しか上昇していない
ことになります。


PART2 社長だけが知らない 
平成流 最新経営の罠


日本企業が業務効率と社員の意欲向上のために推進してきた
中身を5つに分類しています。

①IT化(パソコン、メールの導入)
②ネットワーク化(携帯端末の活用、在宅勤務制度)
③欧米流労務管理(成果主義、フレックスタイム制)
④組織のフラット化(階層簡素化、中間管理職排除)
⑤科学的経営(ドブ板営業の否定、勘と経験の排除)


順に見ていくことにしましょう。

1 IT化
意欲の低い社員にはなくてはならない仕組み


パソコンに向かっていると、仕事をしているかのようなふりをする
ことができる―――現実。

キャノン電子の酒巻社長がIT化の弊害に悩む経営者から相談を受け、
中堅商社の実態を見てみたところ驚くべき事実に気づいたそうです。


「友人とのメール交換やネットサーフィンなどで会社に来てわずか
3分しか働いていない女性がいた」(P.029)そうです。

 パソコンの1人1台体制がほぼ確立された

 今も、生産性が大して上がっていないのは

 指摘した通り。本誌調査を見ても、50.2%、

 2人に1人が「パソコン、メールなどの

 IT化は必ずしも効率化に結びつかない

 ばかりか、弊害を生んでいる」と答えている。

  (P.037)


具体的な弊害とは――

「情報漏洩や誤発注などのリスク」「メールチェックやシステム更新の手間」
「重要情報のシステム内埋没」などを問題とする人が多かったそうです(P.037)。


2 ネットワーク化
「24時間仕事」と言いつつ「24時間自由」の社員も


米国企業といえば、在宅勤務が普及しているように報道される
ことがあります。出勤時間が不要になり、勤務する場所を選ばず、
成果さえ出せば、何時から仕事を始めようが、何時で終わらせ
ようが、誰からも束縛されることはありません。


ところが、米ヤフーで大きな変化が起きました。

 昨年2月、米ヤフーが在宅勤務制度の禁止を

 打ち出した。約1万2000人の社員のうち、

 200人ほどいた在宅勤務者は通常勤務に

 切り替わり、毎日オフィスに通っている。

  (P.038)


どこに問題があったのでしょうか?

 最も懸念されているのは、IT化同様、

 重要機密を社外に持ち出すことで起きる

 「情報漏洩リスク」(63.6%)だ。

  (P.038)


こんな意見もありました。

 「オフィスの外にも仕事ができる場が

 広がって以降、自由すぎる社員が増えた。

 24時間仕事と言いながら24時間自由を

 謳歌しているような社員すらいる」

 (メーカー、46歳=日経ビジネス誌調査に

 寄せられた自由意見の中から抜粋)

  (P.039)

あなたの会社ではどうですか?


3 欧米流労務管理
立身出世諦めればむしろ居心地よし


成果主義やフレックスタイム制を導入している企業は、欧米流労務管理を
行おうとしているわけです。


果たして、実際の効果はどれだけあるのか、疑問です。


回答者が具体的な問題として指摘したことをご紹介しましょう。


 「売り上げ至上主義・顧客軽視の

 姿勢につながる」(41.9%)、「公平な評価を

 するための手間(面談シート記入、複数回の

 面談など)で仕事に向き合う時間が減る」(34.1%)、

「成果主義の導入により、自分の評価が低く給与に

 不満があるという相談も年々増えている」

 (ロア・ユナイテッド法律事務所の竹花元弁護士)

 (PP.39-40)


4 組織のフラット化
先輩も後輩も皆友達 育てる苦労もなし


「ピラミッド型組織と徒弟制度は、年功序列と並ぶ昭和の象徴」
(P.040)

このシステムが、平成になるとフラット化され、中間層が極端に
減りました。この変更による弊害がいたるところで出てきています。

具体的には、次のようなことです。

 「組織のたがが緩む」(61.9%)、

 「上司が友達のようになってしまい、

 若手が育ちにくい」(39.7%)

 (P.040)


「中堅社員にしても責任を負わずに楽」という実態が、
明るみに出ました。


5 科学的経営
時代遅れの掛け声でないがしろになる商売の基本


昭和の時代には、自分の足を使って顧客訪問する「ドブ板営業」
が代表的でした。「勘・経験・根性」の3Kが昭和の象徴とも
言えます。


現在では、ダイレクトメールや、雑誌広告あるいはネット広告が
主流になっています。顧客と直接顔を合わせることが少なく
なってきています。


こうした営業に危機感を覚えた経営者は一部にはいますが、
なかなか思い切った手を打てずにいます。


弊害を生んでいると考えられる例をご紹介しましょう。

 「単純に会社の営業力が下がる」、

 「胆力がある強い社員が育たなくなる」、

 「先輩から受け継いだ営業技術の伝承が

 進まなくなる」「自分の頭で考えない

 社員が増える」

  (P.041)


PART3 大企業でも実践可能
昭和回帰で活力回復


オフィス用品を企業向けに販売する大塚商会のケースが、
取り上げられています。


社内システム化を推進してきた同社ですが、2008年以降、
異変が起きたということです。


5年連続の増収増にストップがかかり、一転して、減収減益
になってしまったそうです。


その原因について、2代目の大塚裕司社長は、次のように
語っています。

 「システムに依存しすぎて、業績が悪化しても

 対応策が打てない社員が増えている」と直感した。

  (P.043)

そこで、大塚社長が決断したことは、昭和の営業スタイルと
平成の科学的営業のバランスのよい融合でした。


具体的に次のようなことです。参考になる事例だと思います。

 顧客を訪問したらついでに近所の

 見込み客を回る、新規顧客開拓にため

 名刺をかき集める――。

  (P.043)

さらに、営業支援ツールを提供しました。

 タブレット端末を持ち歩いて

 取引先で商品説明を簡単にできる

 ための資料を全社的に整備する

 などして営業マンを支援する。

  (P.043)

着実に成果は出てきているそうです。


 社員1人当たりの営業利益は2009年からの4年で

 2倍以上に伸長。2013年12月期は4期連続増収増益

 を達成した。

  (P.043)


フレックスタイム制の弊害は、たとえコアタイム(必ず出勤
しなければならない時間帯)を設けても、全員が揃うことが
少なくなることです。


欧米流労務管理を盲信し、日本企業に形だけ取り入れても、
馴染まないということです。


効率を求めながら、逆に効率が低下するという事態を招いたのは、
システムやツールはあくまで手段であって、使い方を誤れば
弊害を生むという事実です。


手段を目的化しないという鉄則を忘れてはいけない、と思います。
すべてが解決する、夢のようなシステムやツールは存在しないのです。


 「昭和回帰」の中には、今の日本の閉塞を

 打ち破る知恵も少なからず含まれている。

 「新しいものは良いもの」と盲信し、

 そのすべてを捨ててしまうのは、

 もったいない。

  (P.046)


今週の特集は、いかがでしたでしょうか?


あなたの会社ではうまく機能していますか?






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昭和な会社が強い スマホ・パソコンを捨てる 2014.02.17<1>

日経ビジネスの特集記事(45)

昭和な会社が強い
スマホ・パソコンを捨てる 2014.02.17


本当に「あの頃」より効率は上がったのか

IT化によって本当に生産性は向上したのか
主要テーマです。


結論を先にお話しますと、ほとんど変化がないか、
コミュニケーション不足によって、生産性が落ちている、
という実態が明らかになりました。


2014年2月現在、どこのオフィスでもデスクの上には、
パソコンが一人一台置かれています。


デスクを突き合わせたシマ形の配列が、
コの字形や、楕円形に変化しても、
社員がパソコンに向かって仕事をする形態に、
変化はありません。


会社勤めをしていた頃を振り返ってみますと、
パソコンに向かってキーボードを打つことが、
本当に生産性が向上する手段であった、
と断言する自信はありません。


WordやExcelなどを使うことで、
事務処理が早くなった気になっていた、
と思います。その気持ちを否定することはできません。


実際には、時間をかけた割には、効率は向上して
いなかったかもしれません。


私だけの問題かもしれませんが・・・


PART1“時代遅れ”が武器になる

日経ビジネスはIT化や最新理論に頼らないことで、
逆に効率が上がった事例を紹介しています。


例えばこんなケースです。

岐阜県関市にある機械部品メーカーの岩田製作所
のケース

「私用でスマートフォンを使わない社員には

月5000円を支給する」

旧来の携帯電話、いわゆるガラケーを

使うのはいいが、それも音声通話と

メールに限定。ゲームなどは禁止だ。

  (P.026)

岩田製作所の社員は90人。
そのうち30人を超える社員が申請する見込み、
ということです。


月間15万円、年間180万円の奨励金を支給する
ことになります。もし90人全員が応じれば、
500万円を超えます。


売上高約13億5000万円の企業にとって、
決して小さな金額ではありません。


なぜ、岩田修造社長はこの制度導入に、
踏み切ったのでしょうか?


それは、岩田社長が目の当たりにした、
異様な光景によってでした。

本社工場の敷地内にある

休憩用のベンチ。そこにずらりと

座っている社員全員がスマホで

ゲームやメール、インターネット

をしている。そこには全く会話が

ない。


この工場脇のベンチは、岩田製作所

にとって社員が気軽に交流できる

大切な場所だった。昼休みや

休憩時間、工場やオフィスで

働く社員たちがこのベンチに集まる。

そこで交わされる何気ない会話は、

岩田製作所の成長に大きな役割を

果たしてきた。

  (P.027)


岩田社長が問題視したのは、コミュニケーション力の
低下だけではなく、社員の思考能力も弱くなる、
考えたからだと言います。

デジタル依存になり、すべての情報

に受け身になれば、やがて自分では

何も考えなくなる。

  (P.027)


こうした岩田社長の危惧で思い出されることは、
数十年前に評論家・大宅壮一氏が述べた言葉です。


一億総白痴化――

一億総白痴化(いちおくそうはくちか)とは、
社会評論家の大宅壮一が生み出した流行語である。
『テレビというメディアは非常に低俗なものであり、
テレビばかり見ていると、人間の想像力や思考力を
低下させてしまう』という意味合いの言葉である。

(Wikipediaから)

テレビも見る人を受け身にする媒体です。
スマホもパソコンも使い方次第で、テレビと同様に、
使う人を受け身にし、思考力を低下させる媒体、
と言えなくはありません。


もう1つのケースをご紹介しましょう。

キャノン電子のケース

午前9時30分にならないとパソコンの電源が入らず、
駆動しないそうです。


部長は午前6時45分に出社し、酒巻久社長と午前7時30分までの
45分間意見を戦わすそうです。


そして、社員が午前7時30分に出社すると、午前9時30分まで
社長の指示の落とし込みと、仕事の進捗状況や悩み事相談
などの情報を2時間に渡って吸い上げるそうです。


酒巻久社長はこの事情をこう説明しています。

「IT(情報技術)に対しては、厳しいルールを

作らないと、社員は必ず易きに流されてしまう。

電源が入れば、部長は私の指示をメールで部課に

送ってしまうだろう」と話す。

  (P.028)

さらに、このような考えを述べています。

「少子化や熟練工の減少を受けて、データベース

に技能を登録する企業もあるが、全くのナンセンス。

技術というものは、先輩後輩の対話の積み重ねで

しか受け渡すことはできない」

  (P.029)


この他のケースを簡単にご紹介しましょう。


企業向けソフトウェア開発・販売のドリーム・アーツは、
山本孝昭社長の考え方に基づき、CCメールを許さない方針を
貫いているそうです。


その弊害は2つあって、1つはメールが増え、忙殺されることと、
もう1つは責任回避のツールになるから、だそうです。



埼玉県内で独高級車BMWを販売する外車販売の和幸モトーレン
の場合。

「メールより電話、電話より訪問。営業担当者

にとっては大変だが、お客様と信頼関係を

作るために地道にやるしかない」。

木村和美は自社の営業法をこう語る。

  (P.035)


これらの事例に共通しているのは、
ITはあくまで人間が使うツールであるにもかかわらず、
人間が使われてしまっていることと、人間同士が顔を
突き合わせてコミュニケーションを取ることを阻害して
いることです。


フェイスツーフェイスであれば1分で済むことも、
メールやファックスを使うことによって、数十分
かけてしまうことがあるのです。


極めて効率が悪いことですね。
自筆の文字を除けば、文字ではその時の相手の感情や表情を
汲み取ることは難しいでしょう。



次回は、「PART2 社長だけが知らない
平成流 最新経営の罠」他についてお伝えします。






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働き方革命 「超時間労働」が日本を救う 2014.02.10<2>

日経ビジネスの特集記事(44)

働き方革命
「超時間労働」が日本を救う 2014.02.10


国を挙げ時間改革

先進国で最も労働時間が短い国、オランダ。
そのオランダを手本にして時間改革に取り組む国があります。
それは日本の隣国、韓国です。


まず、韓国のお手本となる、オランダの労働事情は
どうなっているのか、見ていくことにしましょう。


人材派遣・紹介業で世界第2位のランスタッド・ホールディングス
のケースです。

その前に、同社の概要を説明しておきます。
世界約40カ国に拠点があり、直近の売上高は2兆円に迫るそうです。
大企業ですね。さすがに世界第2位だけのことはあります。


日本法人でCEO(最高経営責任者)を務める
マルセル・ウィガースさんの兄に聞いた話です。
蘭大手ING銀行の不動産ローン部チームマネジャーです。

正社員にもかかわらず、午後5時半
には帰宅の途に就く。しかも、ここ数年は
毎週金曜日も休み、週休3日の勤務スタイル
を貫く。

平日は朝8時から集中して働く。

  (P.038)

日本企業では滅多に見られない労働事情ですね。


先進国で最も労働時間が短いと言われる、オランダの公的機関
による調査があります。

経済協力開発機構(OECD)の調べでは、
34カ国の加盟国のうち、年間労働時間が
最も少ない国がオランダ。OECD平均
の年間1765時間に比べ400時間も少ない。
とはいえ、労働生産性や女性の就業率
など効率的な働き方の指標を見ると、
いずれも上位に顔を出す。仕事とプライ
ベートの時間には厳格な線を引いている。

  (P.039)

ここに至るまでには、オランダも80年代初頭に失業率が10%
を超え、「オランダ病」に頭を悩ませた経験があります。


オランダが素晴らしいと思うのは、82年に労使が「賃金抑制」と
「安定雇用を目的とする労働時間短縮」に合意したことです。
しかも、政府も働き手の所得減少を減税で一部補填し、国中が
一体となって行動を起こしたことです。


どこかの国とは全く違いますね。


さて、そうしたオランダを手本にして労働改革に着手した
韓国は今、どうなっているのでしょう。

「いろいろな国の制度を研究した結果、
オランダを参考に改革する」
韓国政府で雇用政策を担当する幹部は
こう明かす。
韓国の労働時間は年間2090時間に上る。
OECD加盟国のうち、メキシコに次いで
長い。オランダに比べ5割も長く、日本
以上に長時間労働が社会に染みついた。

  (P.040)

こうした実態は、サムスンをはじめ、韓国企業は
日本企業に「追いつけ追い越せ」の精神を貫いてきた
ためではないか、と私は考えています。


韓国は労働改革を推進するため、次のような目標を定め、
労働条件なども含め、法制化するそうです。

2017年までに就業率を70%に
引き上げ、240万人の新規雇用を創出する目標
を定めた。そのために打ち出した目玉が
「時間選択制雇用」。働き手が労働時間を
選べるのが特徴で、オランダを参考に正規
と非正規間の雇用条件の格差なども見直した。
今後、法制化する。

  (P.041)


ただ、日本と韓国の企業を比べると、大きな違いがあります。
日本は99.7%の中小企業と0.3%の大企業という構成ですが、
韓国はサムスン、LG、ヒュンダイ、ポスコなどの財閥系企業
が圧倒的な力を持っていることでしょう。


2014年版「働きがいのある会社」ランキング
時間巧者が上位独占


今特集で、日本企業を
「大規模部門(従業員1000人以上)」
「中規模部門(100人以上999人以下)」
「小規模部門(25人以上99人以下)」
の3つに分けて、ランキングを発表しています(PP.46-47)。


それぞれの上位5社をご紹介しましょう。
有名、無名企業を含め、「働きがいのある会社」は、
どのような業種に多いのか、ある程度判断できると思います。


では、「大規模部門(従業員1000人以上)」から。

1位 日本マイクロソフト(ソフトウェア)

2位 ワークスアプリケーションズ(ソフトウェア)

3位 アメリカン・エキスプレス(金融サービス)

4位 サイバーエージェント(インターネット関連)

5位 プルデンシャル生命保険(保険)


次は、「中規模部門(100人以上999人以下)」から。

1位 グーグル(インターネット関連)

2位 Plan-Do-See(ホテル・レストランの企画・運営)

3位 サニーサイドアップ(PR)

4位 ネットアップ(インターネット事業)

5位 VOYAGE GROUP(オンラインメディア事業)


最後は、「小規模部門(25人以上99人以下)」から。

1位 トリプルグッド税理士法人(コンサルティング)

2位 安藤嘉助商店(不動産)

3位 プログレス(不動産)

4位 Acroquest Technology(ソフトウェア)

5位 Speee(ウェブマーケティング)


3つの分類にまんべんなく上位に顔を出しているのは、
コンピュータ関連(ソフトウェア、インターネット関連、
インターネット事業、オンラインメディア事業、
ウェブマーケティング)の企業です。


しかも、企業内でベースとしてハードウェアを駆使していても、
事業はソフトウェアに特化していますね。


大規模部門2位 ワークスアプリケーションズ
牧野正幸CEOは、日経ビジネスのインタビューで、
次のように語っています。

米国ではよく「ワーカーとレイバー」
という言い方をします。ワーカーは
働きたいだけ働き、成果を出すために
頑張る人。レイバーは労働時間に対して
給料をもらう人。
我々が求めるのはワーカーです。

  (P.048)


プロとアマチュアの違いということでしょう。


最後に、あなたに注意していただきたいことをお話します。
決して「社畜」になってはいけません。


私は、「社畜」の定義通りの人間でした。
その結果、リストラされました。


リストラの本来の意味(事業の再構築)ではなく、
企業の都合による解雇です。


「社畜」とは。

日本で言われている「社畜」というのは、
雇用者に言われたことを、何も考えずに
こなす歯車のような人で、その上、ただ
の使用人であるにもかかわらず、
「自分は経営に責任がある」と思い込み、
合意された以上の仕事を無料でやってしまう
愚直な人、のことを指します。つまり、
労働の本来の姿をよく考えずに「部品の
一部として一生懸命やらなくちゃいけない」
と思い込んでいる「思考停止型」の人を
指すのでしょう。

  (『ノマドと社畜』 谷本真由美 朝日出版社 P.123)






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働き方革命 「超時間労働」が日本を救う 2014.02.10<1>

日経ビジネスの特集記事(44)

働き方革命
「超時間労働」が日本を救う 2014.02.10


時間の壁を取り払え

『長』時間労働」から「『超』時間労働」へが
主要テーマです。


「日本では労働時間が長い」
「日本人の労働生産性は低い」
「女性の管理職への登用が少ない」
「成果主義が定着しない」など・・・
と海外から指摘されてきました。


確かに、サービス残業を含め、時間だけを見ると、
海外の労働者よりも長かったかもしれません。


成果よりも年功序列が優先される傾向は、
まだ残っているかもしれません。


女性が結婚すると、「寿退社」が依然として
慣習となっている企業はあるかもしれません。


さらに、少子高齢化が急速に進み、
生産年齢人口(15歳~64歳)は、確実に
減少していきます。


そうした労働力減少に対して、どのような対策が
打たれているか、企業の実態を見ていくことに
しましょう。


「アースミュージックアンドエコロジー」を手がける、
アパレル中堅・クロスカンパニーのケースです。

成長へアクセルを踏もうという大事な
時期に、社長の次に会社を知る人材が
いなくなった。

第2、第3の彼女が現れたら、会社は
どうなるのだろう。

捻り出したのが4時間正社員、6時間
正社員だ。責任感を持ってほしいから
待遇はフルタイムと同じ。

  (P.027)

4時間労働や6時間労働というのは、
今までなら、パートタイマーの方のためにありました。


それを正社員に適用したことで、
どんな結果がもたらされたのか、気になりますね。


好結果をもたらしたのです。

4時間、6時間という労働時間
の仕組みは、慢性的に人手不足の
アパレル業界の新規採用にも、
プラス効果をもたらした。
2011年に始めた短時間勤務を
前提とする中途正社員の募集
に、通常の3倍もの応募が
殺到したのだ。

短時間正社員の生産性は
フルタイムより2割高いという。

  (P.027)


厚生労働省の試算によると、2012年の労働者6270万人が、
2030年までに821万人減少し、5449万人になるということです。
実に1割以上の減少です。


こうした予測をもとに、昨年12月、安倍首相はテレワークを
推進する女性経営者と官邸で面談したそうです。


テレワークとは、IT(情報技術)を活用し、自宅など
会社以外の離れた場所で働くことを指します。


一昔前までSOHO(ソーホー)と呼ばれたもので、最近では
ノマドと言われます。


そうした形態で働く人のことをノマドワーカーと呼びます。
ただ、ノマドワーカーは会社組織に属さず、一人で自由に
仕事をする人が多いような気がします。

政府は2020年までにテレワーク導入企業を
2012年に比べ3倍に増やす目標を掲げる。

  (PP.028-029)

テレワークに関して、私が考えていることがあります。
役所の公共サービスをコンビニでもできるように、
業務を移管すれば、住民の利便性が非常に高まり、
立派な建物は必要なくなるのではないでしょうか。
維持費を削減でき、さらに公務員の人員削減にも
つながることです。


女性の活用とともに、65歳以上の高齢者(嫌な言葉ですが)
を活用する企業も現れてきました。


65歳以上でも元気な方はいますし、経験を積んでいます。
そして、早朝や夜間でも厭わないという点が、高齢者の
採用に踏み切った理由です。


2030年には65歳以上の高齢者は3685万人に達するそうです。
もちろん、私もその一人です。
それでも、私は人に使われたくないので、たとえ健康で
あっても会社勤めをするつもりはありませんが。


もう1つの問題は、ニートの増加です。
今後、ますます増加傾向にあります。


昨年(2013年)12月に一風変わった会社が設立されました。
それは、「NEET株式会社」です。
まさに「ニート」株式会社です。


NEETとは、Not in Education, Employment or Training
の頭文字を取ってつけられた造語です。
教育を受けておらず、働いてもいず、職業訓練も受けていない
人たちを指します。


NEET株式会社の設立に携わった166人のニート全員が
取締役です。平均年齢は27.9歳で、男女比は87対13だそうです。
(P.30)


この会社が、今後どのように発展していくのか、注目すべき
モデルケースと言えましょう。


次回は、韓国がオランダを手本に「国を挙げ時間改革」に
取り組む姿他についてお伝えします。






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中国汚染パニック 日本も傍観者ではいられない 2014.02.03 <2>

日経ビジネスの特集記事(43)

中国汚染パニック
日本も傍観者ではいられない 2014.02.03


藁にもすがる庶民

中国で最も大気汚染が深刻化している都市があります。
河北省の省都、石家荘市だそうです。


ここにある小学校で奇妙な体操が行われているというのです。
光明路小学校の先生が考案した「防霧武術体操」です。


大気汚染への抵抗力を強めるためではなく、少しでも体を
動かす機会を与えたいという、教師たちの願いが込められて
います。


ですから、実際に効果があるかどうかは、科学的に証明された
わけではありません。


笑うに笑えない状況が、大気汚染の深刻化を端的に示しています。

中国環境保護部(環境省に相当)は、
今後も大気汚染が改善されなければ
呼吸器疾患などで毎年35万~50万人が
死亡すると警告している。少子化の
影響で2020年代にも人口が減少し
始める中国だが、大気汚染が人口減少
を加速する要因になりかねないのだ。

  (P.038)


中国で今、人気商品は何だと思いますか?


iPhone や iPad と並んで人気商品となっているのは、空気清浄機です。
空気清浄機の需要がたいへん多く、売り切れになっていることが多く、
独フォルクスワーゲンの「ポロ」を購入すると、空気清浄器がプレゼント
されるキャンペーンを実施しているそうです。


横浜中華街では、旧正月などの催しの際、爆竹が使われます。
爆竹のけたたましい音を聞くと、在日中国人にとって大切な行事
なのだろう、と推測されます。


その爆竹は、中国本土の若者たちには「格好悪い」と、見なされて
いるそうです。


爆竹も大気汚染の原因とされ、代わりに「電子爆竹」が販売されて
いるということですが、元の爆竹と比べて迫力が乏しく、
不人気だそうです。


技術だけでは負ける

1970年代の日本で深刻化した公害問題を、約40年にわたって
解決したノウハウは、現代の中国に活用できないのだろうか、
と考えますよね。


そこに商機があるのでは?


SOx(硫黄酸化物)を除去する脱硫装置の、中国市場における
中国メーカーのシェアは9割を占めているそうです。


日本メーカーが食い込む余地は残っていません。


そうした現状で、川崎重工(川重)は地元メーカーと合弁会社を
立ち上げました。


世界ナンバー2の国営セメント会社を傘下に持つ、
海螺創業(蕪湖市)です。


川重の省エネ技術が、中国企業に認められWin-Winの関係を築く
ことができたのです。


その背景には、顧客企業と議論を重ね、地元の工場の仕様に
合わせるといった、顧客志向と根気があったことは想像に難く
ありません。


現在、日中関係はギクシャクしたままですが、環境問題は
「共通の敵」という認識で一致しています。


日産自動車が中国自動車メーカーと合弁の東風日産を通じて、
電気自動車(EV)の現地生産と引き換えに、
大連での新工場建設の認可を、中国政府から得たと言われています。

大気汚染対策などに苦慮する中国政府は、
EVやPHV(プラグインハイブリッド車)
といった電動車両の普及を猛烈にプッシュ
している。2015年までの累計販売台数を
50万台に引き上げる。

  (P.043)


外交には、こうした「したたかさ」も必要でしょう。

世界の企業が注目する中国の環境市場で
商機をものにするためには、したたさと覚悟が必要だ。

  (P.043)


中国が進む道 日本が照らす道

公害において先輩の日本が、後輩の中国に手本を
示すことが出来る余地はないのか、と考えますね。


「1つは環境行政にまつわるノウハウの提供だろう」(P.045)。


ところが、

「中国政府は日本の経験を学び尽くしている。
今求められているのは中国の国情に
合った具体的な方策」と、ある日本の
自治体幹部は明かす。

  (P.045)


SNS(交流サイト)の急速な普及により、スマートフォンのアプリで
大気汚染指数をチェックできるようになっています。


有害物質を製造する企業を公開するサイトも存在します。
このデータを元に取引先を選定するというルールも成立しています。


意外に思い、また大きく報道されたことのないことは、

日中首脳会議の実現は困難でも、
2013年春の日中韓環境大臣会合は
つつがなく開かれた

  (P.046)

ことです。


中国の環境問題の本質は、結局どういうことなのでしょうか?

中国の環境問題は対岸の火事ではない。
中国からの越境汚染を責めれば
いいという話でもない。
日本も責任の一端を負っている
という認識が必要だ。

  (P.046)


日経ビジネスの結論は、下記のとおりです。
国家の成長と環境問題は、トレードオフの関係(二律背反)に
あります。


この問題を解くカギは、意外なところにあるかもしれません。

今こそ日本も環境を軸に、日中関係
の立て直しを図るべきではないか。
人々の日常生活を混乱させ、
健康をも脅かす環境汚染は、
外交や経済をも超越する
人類共通の課題なのだから。

  (P.046)




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中国汚染パニック 日本も傍観者ではいられない 2014.02.03 <1>

日経ビジネスの特集記事(43)

中国汚染パニック
日本も傍観者ではいられない 2014.02.03


黒い霧が変える国の姿

中国からPM2.5が上空の風に乗って、
九州に飛来すると言われています。


PM2.5という超微粒子の有害物質が、中国で深刻な被害を
及ぼしています。


今週号の日経ビジネスは、PM2.5を含めた有害物質が、
国民生活に甚大な悪影響を及ぼしている状況をリポート
しています。


この状況は「対岸の火事」ではなく、日本にも必ず、
大きな影響を及ぼします。


「尖閣問題」や「靖国神社参拝問題」とは別に、
日中間の論争の火種とならないことを願うばかりです。


まず、中国の鉄鋼城下町で何が起こっているのか、
見てみましょう。

中国北東部にある河北省唐山市。
世界最大級の鉄鋼城下町が今、
その姿を大きく変えようとしている。
きっかけは、深刻な大気汚染。
唐山市中心部にある製鉄所。
操業開始から約20年。
この製鉄所は建材向けなどの
鋼材を年間400万トン前後、
生産していた。
2013年夏、環境改善の一環として、
唐山市政府などの判断で稼働を停止。

  (P.026)


この製鉄所の閉鎖は、例外ではありません。
それは、唐山市が「中国の主要74都市において、
大気汚染の深刻さで第3位」(P.026)であるからです。


河北省は唐山市にPM2.5の削減目標を課しました。
「2017年に2012年比4割減という大幅なものだ」(P.027)。


中国は「成長至上主義」の下、「産業の米=鉄」の生産に
邁進してきました。


現在の中国の姿は、40年前の日本の姿に重なるものです。
40年前の日本は高度経済成長期にあり、成長に比例するように
公害問題をもたらしました。


私も公害を体験しました。
大気汚染が酷く、光化学スモッグで目が痒くなったり、
痛くなったりして、つい目をこすってしまったものです。
喘息のような症状に悩まされたことも、記憶に残っています。


先に河北省唐山市のケースをご紹介しましたが、
大気汚染は工業地帯に限定されているわけではありません。


時々、ニュースで伝えられることがありますが、
上海や北京でも大気汚染が深刻さを増しています。


なぜなのでしょうか?


その理由の1つは、「汚染のリレー」(P.027)が存在すること
だそうです。


都市の中心部で生産をやめても、減った分を郊外へ移管
して生産しているからです。


いわば、駅伝のたすきのようにリレーされていくのです。
それは正に「汚染のリレー」です。


実は、汚染の元凶は製鉄所の煙突から大気中に吐出される
有害物質だけではない、と指摘されています。


製鉄所で生産された鋼板を使い、製造された自動車の、
排ガスに含まれるNOx(窒素酸化物)なども、
公害をまき散らしている、と指摘されています。

自動車の保有台数は年々増え続けており、
その分、排ガスの発生量も増加の一途
をたどっている。

  (P.028)


ただ、乗用車よりもトラックのほうが排ガスの量は多いのです。
「トラック1台が市内を走リ回れば、乗用車100台分の排ガス対策が
吹き飛んでしまうような話」(P.029)であるため、
乗用車だけの規制では効果に限界があるのです。


こうした現状に、外資企業の中には、
フィンランドのノキアのように、中国を脱出する人もいます。


独BMWは中国に赴任する幹部の確保に苦労しているそうです。


1970年代の日本は公害問題に悩まされ、あらゆる対策を講じて
きました。


それには、数十年の時間と莫大な対策費と被害者補償費という
つけを払うことによって償われたのです。


日本の「悪い経験」を参考にして、対策を講じたら良いのでは、
と考えましたが、そんな短絡的な考え方では、中国の現状を改善
することはできないようです。

東北大学の明日香壽川教授は、
「中国に日本などが過去に実施した
対策をそのまま持ち込んでも、
もはや通用しない」と言う。
それほど対策は難しい。

  (P.031)<


ここで、PM2.5について、確認しておきましょう。

PM2.5とは、どのような物質のことを
言うのか。
粒子の種類は無数にあるが、その中で、
直径が10マイクロメートル(μm、
マイクロは100万分の1)以下のものを
「SPM」もしくは「PM10」と呼び、
同じく2.5μm以下のものを「PM2.5」
と呼ぶ。
髪の毛の直径は約70μmでPM2.5の
約30倍の大きさだ。

  (P.032)


PM2.5はいかに小さな物質であるかわかりますね。
こんな小さな粒子が一度体内に入ると、
「喘息や心臓疾患の原因になると言われる」という
ことなので、中国では今後数十年後に、
公害の後遺症に苦しむ多数の人たちが出てくる
恐れがあります。



次回は、「藁にもすがる庶民」他についてお伝えします。




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Author:藤巻隆
管理人の藤巻隆です。

以前、ジュゲムブログで、
同タイトルの
「日経ビジネスの特集記事」
を書いていました。

しかし、使い勝手があまり
よくなかったので、
FC2ブログで新たにスタート
することにしました。

現在(2013.10.16)、ブログの
引越を行っているところです。

FC2ブログでは、2013.10.14号
が最初のブログということに
なります。


2013年10月16日記す。

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