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電力暴騰 企業生き残りへ、4つの選択 2014.07.28 <1>

日経ビジネスの特集記事(67)

電力暴騰
企業生き残りへ、4つの選択
2014.07.28



今週の特集記事のテーマは

日本のエネルギー事情を根底から覆した3・11から
約3年。電気料金は暴騰し、東日本大震災前の2倍
にまで達するとの予測もある。
価格転嫁できない企業の経営は悪化し、転嫁すれば
物価が上がる。
かつて石油ショックは、家庭と企業を混乱させ、
産業構造を激変させた。
今、日本を襲う「電力ショック」に我々はどう立ち向かう
べきか

ということです。



PROLOGUE 電気料金倍増列島

現在、日本国内では原発がすべて停止しています。
一部再稼働の申請がなされていますが、
再稼働が認められるかどうかは未定です。


原発はコストが最も安いと、各電力会社は試算して
いましたが、故意にコスト構成要素を除外していた
ことが白日のもとにさらされました。


使用済み核燃料の処理費用や、保管場所と保管費用
などをコストに加算せず、原発の増発を推進するため
の説明に「低コスト」を強調してきたのです。


火力発電所を使い、電力を供給しているのですが、
化石燃料等のほとんどすべてを輸入にたよる日本は
生産国から足元を見られ、「ジャパンプレミアム」価格
で高額で買わされています。


円安がさらに燃料価格をつり上げるという、
悪循環に陥っています。


 日本の電気料金は震災前から既に

 世界最高水準で、米国や韓国の

 2倍に達していた。それが震災後、

 例えば東電の企業向け料金が

 2013年度に2011年度より約4割

 上がるなど、急上昇した。
 

  (P.026)


どうして電気料金が高騰するのか、『日経ビジネス』は、
このように説明しています。


 理由の一つは、原発停止で生じた穴を

 燃料価格の高い火力発電で補っている

 ことにある。新興国の需要増で化石燃料

 の価格は今後も上昇する見通し。

 再生可能エネルギーの普及も電力のコスト

 上昇要因だ。廃炉や核のゴミの処理などに

 いくらかかるのか、想像すら難しい。
 

  (P.026)


全国の電力会社は原発の再稼働を期待して
いますが、現実問題として再稼働は可能なの
でしょうか?


地元住民だけでなく、国民の同意を得ることは
簡単なことではありません。


 「震災前に54基あった原発のうち、最大13基

 まで再稼働できればいいところ」

 と大和証券の電力担当アナリスト、西川周作氏

 はみる。
 

  (P.027)

つまり、最大で4分の1しか再稼働できないことに
なります。


しかも、政府は「40年廃炉」の原則を定めています。
「このままいけば、2049年には日本からすべての
原発が姿を消す」(P.027)ことになります。


PART1 溶解するサプライチェーン

まず、下の画像をご覧ください。

神戸製鋼所 2017年に高炉休止 新火力発電所を建設

(『日経ビジネス』 2014.07.28号 PP.028-029)


2つの円が見えると思います。
左の円内は「2002年から稼働する既存の火力発電所」
です。


右の円内は「2017年に高炉休止し、新火力発電所を
建設する場所」です。


2つの円の周辺を見渡すと広大な敷地が広がっています。
ここはどこだと思いますか?


神戸製鋼所です。

しかし、なぜ鉄鋼メーカーの神戸製鋼所が、
火力発電所を2002年から稼働させ、
2017年に新たに火力発電所を建設する
のでしょうか?


自家発電は理解できます。もしや売電のため?
記事を読みますと、単なる「売電」ではないことが
分かります。


 日本では電力を使って鉄を作るよりも、

 電力を売って儲ける――。

 そんな異例の決断をする鉄鋼大手が

 現れた。国内鉄鋼3位の神戸製鋼所

 である。
 

  (P.028)


日本の高度成長期(1955年から1973年)には、
「鉄は産業のコメ」とか「鉄は国家なり」と言われた
ことがありました。


ですが、今では粗鋼生産量で、
ルクセンブルクのアルセロール・ミッタルが世界一で、
新日鉄住金が第2位です。その後に多くランクイン
しているのは中国企業です(2013年現在)。


一時、勢いがあった韓国のポスコは順位を
落としています。

世界の鉄鋼メーカーの粗鋼生産量順一覧 TOP10


詳細は下記サイトをご覧ください。
世界の鉄鋼メーカーの粗鋼生産量順一覧
(Wikipedia より)


ちなみに、神戸製鋼所は世界第47位です。


国内での鉄鋼生産は儲からなくなっています。
神戸製鋼所は鉄鋼生産をやめるわけではありませんが、
売電のほうが儲かることがわかり、
ビジネスモデルを変更しようとしているのです。


 鉄鋼大手が、鉄を作る代わりに電力を作る。

 神戸製鋼の決断は、日本の素材メーカーの

 ビジネスモデルが大きく変わり始めたことを

 示唆する。
 

  (P.029)


鉄鋼事業が儲からず、電力事業が儲かる具体的な
数字が示されています。


 電力事業で稼ぎ出す経常利益は2020年

 ごろに約400億円に上る見通し。

 同時期における素材事業の経常利益予想は

 約600億円だ。

 現在の素材と電力事業を比較すると、

 従業員数は約8000人対約100人で、

 売上高は年1兆1200億円対800億円。

 電力事業の規模は圧倒的に小さいが、

 利益への寄与度が極めて大きいことが

 分かる。
 

  (P.030)

売上高経常利益率で比較すると、
素材事業は5.4%にすぎませんが、
電力事業は50%で約10倍になります。


経常利益は、下図でご確認ください。

損益計算書
Wikipedia より)



従業員数で比較すると、
電力事業は素材事業の80分の1です。


生産性を考えると、その差は明らかですね。



神戸製鋼だけでなく、ビジネスモデルを転換する
企業が出てきています。


東京都大田区に集積する中小企業群と同様に、
「工場集積密度を誇る」大阪府東大阪市の、
ある鋳造部品メーカーの“業態転換”が話題に
なっているそうです。


「鋳物より不動産の方が儲かりまっせ」(P.030)。
この企業は所有していた土地の有効活用のため、
不動産業を始め、それが好調なのだそうです。


川下の中小部品メーカーは、川上の大手メーカーに
「納入原価」の値下げを強要されます。
大半の中小下請け企業は、継続取引を確約して
もらうため、泣く泣く従うことになります。


今までは、それでも何とか糊口を凌ぐことができて
いましたが、ここにきて電力料金の暴騰で、
自社のコスト削減にも限界が見えてきました。


つまり、「コストが上昇しても価格転嫁できない
厳しい現実」(P.031)があるのです。


 「大手の取引先に『価格転嫁するなら

 別の会社から調達します』と言われたら、

 失注したくないので従わざるを得ない」と、

 川口(埼玉県川口市)の鋳物メーカー

 経営者は苦しい心情を明かす。
 

  (P.032)


震災後に明らかになったことがあります。
それは、頂点の大手企業の下には数多くの
下請け企業が存在すると考えられていましたが、
実はそうではなかったことです。


特定の企業に集中して発注していた実態が、
明らかになりました。


そのため、その企業が被災すると部品供給が
できなくなったのです。


その教訓を活かし、リスクを分散するために、
「トヨタやキャノン、日立製作所などで部品の
調達先を増やす動きが加速した」(P.032)の
です。


ところが、厄介な問題が生じました。
中小企業の中には、ニッチに特化した部品を
製造する特殊技術を持った企業があります。


そうした企業の経営状態が悪化し、廃業したり、
倒産するところが出てきたのです。


電気料金の暴騰と、コストを転嫁できないという
二重の苦しみに耐え切れなくなった企業の、
廃業や、倒産が増えれば、日本経済に悪影響を
及ぼし、アベノミクスの成長戦略に暗い影を
落とすことになるでしょう。



次回は、「PART2 原発ゼロでも値上げ地獄脱出へ」
他をお伝えします。






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新・利益革命 現場が磨く日本流ROE経営 2014.07.21 <2>

日経ビジネスの特集記事(66)

新・利益革命
現場が磨く日本流ROE経営
2014.07.21



今週の特集記事のテーマは

ROE(自己資本利益率)という言葉を聞くことが
多くなった。
あなたの日々の仕事の積み重ねが、この指標
を高める力になる。
現場発の新しい利益革命が日本企業を変え
始めた

ということです。


もう一度、ROE(自己資本利益率)と関連項目を
確認しておきましょう。

ROEとは


 「自己資本利益率」のことで、株主が投資したお金を

 使って企業がどれだけ利益を上げたかを示す経営

 指標のこと。企業の最終損益自己資本で割って

 算出する。値が高いほど、株主のお金を効率的に

 使っていることを示す。
 

  (P.022)


貸借対照表

貸借対照表01
貸借対照表01
(Wikipedia から)


貸借対照表02

貸借対照表02
(Wikipedia から)



損益計算書(プロフィット・アンド・ロス・ステートメント、P/L)

損益計算書(日本の例)
損益計算書01 日本の例
(Wikipedia から)



P/L(米国の例)
損益計算書02 米国の例
(Wikipedia から)



ROEは、損益計算書(日本の例)の当期純利益
貸借対照表02の株主資本(自己資本)で割って
算出します。


米国の場合には、P/L(米国の例)のNET INCOMEを
株主資本で割って算出します。



PART2 さらば 二枚舌経営


下の図の右上にダイキン工業がありますが、
みえますか? ミネベアとTOTOの間にあります。


決して内容は悪くないですね。それどころか、
かなり高業績の会社という評価を受けています。


ところが、一部投資家からは厳しい評価を
受けています。


 「あなたの会社はもっとROEを上げられる

 はずだ」。6月にシンガポールで開かれた

 日本株のセールスイベント。マレーシアから

 来たある投資家は、こう厳しく問いただした

 という。


 ダイキンのROEは12%と、2013年度の

 東証上場企業の平均(8.6%)を大きく上回る。

 日本基準では「優等生」に位置付けられるが、

 この投資家の目からは、キャッシュを生み出す

 力が拡大基調にあるダイキンは、ROEの改善

 余地があると考えた。
 

  (P.032)


ROEの高い会社は市場からの評価も高い

(『日経ビジネス』 2014.07.21号 PP.032-33)



投資家と経営者とは考え方に違いがある、と思います。
一部の投資家(例えば、ウォーレン・バフェット)を除き、
多くの投資家は短期売買に終始し、長期保有をしません。
株式銘柄の組み換えを頻繁に行います。


投資家は、投資している企業の収益性が悪いと思えば、
すぐに売却し、新たな銘柄を物色し保有します。


一方、経営者はたとえ在任期間が2~3期(4~6年)と
短期とはいえ、企業は存続していくので、中長期的視野
に立脚して経営戦略を打ち出します。


つまり、投資家は投資先企業を短期的に判断し、
経営者は中長期的な見方をするということです。


ただ、日本企業の従来の考え方に異議を唱える学者が
います。


 一橋大学の伊藤邦雄教授は

 「日本企業は社外向けにROEの重要性を

 唱えながら、社内ではシェアや売上高が

 絶対視される。それこそ二枚舌経営を

 続けてきた」と指摘する。
 

  (P.033)


「日本株の7割を海外投資家が保有している
以上、彼らに背を向けているばかりでは
いられない」(P.033)という現実を見つめる必要
がありそうです。


上の図で、左側にPBRとあります。
これは株価純資産倍率(Price Book-value Ratio)
と呼ばれる指標で、株価が純資産の何倍あるかを
見る指標です。企業の「解散価値」を表します。


尚、ここで使用される「純資産」とは、
「貸借対照表上の「純資産の部」から少数株主持分
および新株予約権等を除去した金額、
つまり自己資本(株主持分)を意味します」
日本証券業協会)のサイトから)。



前回、ROEを3つの要素に分解しました(下図参照)。

「稼ぐ」「回す」「集める」がカギに

(『日経ビジネス』 2014.07.21号 P.031)


3つの要素とは、
「売上高利益率」
「総資産回転率」
「資本構成(財務レバレッジ)」
です。


この3つ要素の中でもっとも重要なものは何だ、
と思いますか? 30秒間考えてみてください。
答えは―――下記の中にあります。


 「売上高利益率、資産回転率、財務レバレッジ。

 ROEを構成する3要素の中で何が最も重要か。

 それはもちろん利益率だ」。

 シンガポールを拠点とする資産運用会社、

 ライオン・グローバル・インベスターズの

 ウィー・バン・ユウ氏は、日本企業は利益率

 に対する意識が希薄だと話す。
 

  (P.034)


ROEに重点を置く経営はメリットがある、
と『日経ビジネス』取材班は指摘しています。


 視点を変えればROEを高めることは、

 攻めにも守りにもつながる。

 ROEを高めて投資家の支持を得られれば、

 安穏としているライバルよりも株価で優位

 に立ちやすい。資本調達のハードルが

 下がるだけでなく、買収防衛などの

 危機対応力も増す。
 

  (P.035)


ただ、ROEにも問題がある、と指摘する経営者も
います。古森重隆・富士フィルムホールディングス
CEO (最高経営責任者)はその一人です。


 ROEといえども、万能ではありません。

 会社にとって今一番大切なのは

 「成長への種まき」。厚い自己資本が

 あるからこそ、将来へ向けた研究開発

 を続けることができるのです。

 短期的な経営指標であるROEは、

 必ずしも将来の成長余地まで映し出さない。


 ROEを高めるためには、生産性の向上
 
 しかありません。日本企業の生産性は、

 米国の65%程度にとどまるというデータが

 あるほど、海外勢に比べて効率が悪い。
 

  (P.035)



PART3 日本的経営を磨け

これからは、海外勢と日本企業との差が、
どれほど開いているかについてお伝えしていきます。


まず、こちらの文章をご覧ください。


 東証上場企業の平均ROE(2013年度実績)は

 8.6%。非上場の中堅・中小企業を含めると

 6.5%しかない。これを欧米企業並みの15%に

 引き上げるには、経常利益を2013年度の

 35.5兆円(法人企業統計ベース)から81兆円強に

 増やさなければならない。

 2.3倍もの利益成長を達成するのは至難の業だ。
 

  (P.036)


経常利益は、図「損益計算書(日本の例)」の
中央やや下にあります。純利益とは異なります。


ROEは、
「企業の最終損益自己資本で割って算出する」
指標です。


その点を見比べると、定義では「純利益」で、
ここでは「経常利益」について言及している点は
理由がよくわかりません。


IFRS(アイファース、国際会計基準)では、
「経常利益」という概念がないからです。


トーマツのサイトを見ますと、
「日経産業新聞コラム」から引用した記事が掲載されています。
「IFRSでは経常利益を表示しません。
そもそも経常利益という概念がないのです」
と書いてあります。


日経産業新聞コラム:国際会計基準④経常利益の概念なし



詳細は、

日経産業新聞コラム:国際会計基準④
経常利益の概念なし


をご覧ください。




ROE15%のハードルは高い

(『日経ビジネス』 2014.07.21号 P.036)



売上高と配当に関しては、


 ROE15%の壁を越えるには、売上高も

 818兆円と4割増やす必要がある。

 一方、配当によってROEを算出際の分母

 に当たる自己資本を減らす場合はどうか。

 欧米企業が純利益の4割前後を配当

 していることに照らすと、日本企業全体で

 現在の3倍近い30兆円を配当に回す必要

 がある。
 

  (P.036)


ROEと日本的経営とは対立するものなのか、
それとも親和性が高いものなのか、について
『日経ビジネス』取材班は、ある人物の言葉
を引いて結論づけています。


 数多くの企業再生に携わってきた

 経営共創基盤の冨山和彦CEO (最高経営責任者)

 は「ROEを米欧並みの水準に高めることは

 日本的な経営を否定することとは違う。

 むしろ強みを生かすことだ」と語る。
 

  (P.037)


ROEという指標は、一般的に馴染みのないもの
ですが、投資家にとっても、経営者にとっても
重要な指標であることが、少しでもご理解いただ
けたら幸いです。






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新・利益革命 現場が磨く日本流ROE経営 2014.07.21 <1>

日経ビジネスの特集記事(66)

新・利益革命
現場が磨く日本流ROE経営
2014.07.21



今週の特集記事のテーマは

ROE(自己資本利益率)という言葉を聞くことが
多くなった。
あなたの日々の仕事の積み重ねが、この指標
を高める力になる。
現場発の新しい利益革命が日本企業を変え
始めた

ということです。


まず、ROE(自己資本利益率)とは何かという、定義から
スタートすることにしましょう。


定義を明示しておきませんと、話が進みませんのでね。


ROEとは


 「自己資本利益率」のことで、株主が投資したお金を

 使って企業がどれだけ利益を上げたかを示す経営

 指標のこと。企業の最終損益を自己資本で割って

 算出する。値が高いほど、株主のお金を効率的に

 使っていることを示す。
 

  (P.022)


次の画像をご覧ください。貸借対照表(バランスシート、B/S)
の構造を示しています。


貸借対照表01
貸借対照表01
(Wikipedia から)


貸借対照表02

貸借対照表02
(Wikipedia から)



さらに、損益計算書(プロフィット・アンド・ロス・ステートメント、P/L)
の構造をご覧ください。


損益計算書(日本の例)
損益計算書01 日本の例
(Wikipedia から)



P/L(米国の例)
損益計算書02 米国の例
(Wikipedia から)



ROEは、損益計算書(日本の例)の当期純利益を
貸借対照表02の株主資本(自己資本)で割って算出します。


米国の場合には、P/L(米国の例)のNET INCOMEを
株主資本で割って算出します。


ここまで、大まかなに理解していただいた上で、
今特集の内容を概観していくことにしましょう。



ROEは怖くない

先述の通り、ROE(自己資本利益率)という指標は、
企業の国際比較をする際に、大切なものですが、
一般社員にとっては、ピンと来ない存在かもしれません。


そんな指標は、経営陣や上級管理職が分かっていれば
いいことだ、と考えたとしても無理もないことかもしれません。


ですが、『日経ビジネス』はそんなことはない、
と指摘しています。社員一人ひとりの働きがROEを高める力
になるのだ、と説いています。


 「ROEはあなたの仕事ととても関係の深いもの
 
 である」

 さらに付け加えれば、こんな言い方もできる。

 「ROEを上げるも下げるもあなた次第である」
 

  (P.024)


ROEの日米比較を見てみましょう。
「1980~2013年度のROEの推移」を見ますと、
1980年度以降、ROEが日本企業は米国企業を
上回ることは一度もなく、IT(情報技術)バブルが
崩壊した当時は、一旦縮まりましたが、
以降さらに開いてきています。

日米の差はなかなか埋まらない

(『日経ビジネス』 2014.07.21号 P.025)



ROEを高めた企業をご紹介しましょう。
自動車部品メーカーの鬼怒川ゴム工業です。


 利益を生み出す力を高めることで、ROEを

 リーマンショック後の8%(2009年3月期)から

 17%(2014年3月期)まで高めてきた。


 日産自動車グループとの取引が売り上げの

 6割を占める鬼怒川ゴムは、円高の追い打ち
 
 もあって、「日産系向けの売上高が3割減った

 月もあった」(関山定男社長)。這い上がる

 原動力になったのが、泥臭いまでの現場の力

 だった。 
 

  (P.024)



PART1 「革命」は現場に宿る

Ⅰ 売れ筋の常識を疑え

ローソンの事例が紹介されています。
曜日や時間帯によって、陳列棚の商品を並び替える
ということです。


 直営店「ローソンゲートシティ大崎店」では、

 平日午前11時を過ぎると、揚げ物や弁当が並ぶ。

 他の店舗ならデザートを置くような陳列棚にも

 弁当を並べる充実ぶりで、店の付近で働く

 会社員らのランチ需要に応える。

 週末になると様相は一変する。

 弁当などは脇に追いやられ、食パンや豆腐が

 目立つようになる。客層が近隣に住む女性や

 家族連れに変わるからだ。

 曜日や時間帯に応じて品ぞろえを変え、売上高や

 利益率の最大化につなげる。
 

  (P.026)


そうした対応が可能になったのは、
「共通ポイント『Ponta(ポンタ)』を使った購入履歴の
分析」(P.026)によるものだそうです。


Pontaとセブン&アイ・ホールディングスの「nanaco
(ナナコ)」の会員数を比較してみましょう。


 Pontaの会員数は全国約6300万人で、

 セブン&アイ・ホールディングスの「nanaco(ナナコ)」

 の約3000万人を大きく上回る。
 

  (P.026)


最近では、ビッグデータ分析と活用が広範に使われる
ようになってきていますので、ローソンのように現場の
対応にも活用できるようになっています。


実際、こうした取り組みを継続的に行ってきた結果、
明らかな成果に結びついています。


 現場レベルの取り組みが実を結び、2003年2月期

 に5.9%だったローソンの連結ROEは、10年後の

 2013年2月期には15.2%と、かねて目標としていた

 15%を初めて達成した。2014年2月期は16%を突破。

 ライバルのセブン&アイ・ホールディングスや

 ファミリーマート(2014年2月期でともに9%程度)を

 引き離している。
 

  (P.027)


セブン&アイ・ホールディングス(実質的にセブン-イレブン)
が、すべての指標で同業他社を引き離している、
と思っていましたが、そうではなかったのですね。



Ⅱ 手持ちの宝を生かせ

ROEという指標を基準に比較すると、コンビニ業界だけでなく、
他業界でも「逆転」が起きています。


驚異的なROEを誇る衣類販売の小売企業がある。

 2014年3月期に27.8%を記録したセレクトショップ

 大手のユナイテッドアローズだ。郊外型衣類チェーン、

 しまむらの10%強、「ユニクロ」を展開するファースト

 リテイリングの約20%と比べるとその水準の高さは

 歴然だ。 
 

  (P.029)


ユナイテッドアローズは「10以上の独自指標を開発
して徹底した売れ筋分析を行うことで無駄な在庫を
抱えないようにした」(P.029)ということです。


下図の3つの指標は、その中のものです。
その他の指標がわからないので、これだけでは判断
しにくいです。


ですが、私はこう考えました。
確かに、売れ筋を分析し、不良在庫を減らすために
大きな効果はあったでしょう。
しかし、「機会損失」はどうだったのか、と思いました。
商品があれば売れたのに、棚に商品がなかったため
に売れなかったとしたら・・・


下図のⅡ「消化率」を見て、そんな思いを抱きました。
分母の「商品仕入れ数」を絞れば、「商品販売数」も
減ります。一見すると、この比率を高めることができ
ますが、絶対数量は増えていかない可能性があります。


つまり売上数量は増加しないということです。
利益率は高く維持できても、利益額(実数)は増加
しません。その点が気になりました。


戦略の違いということなのでしょう。


セブン&アイ・ホールディングス会長の鈴木敏文さんは、
「仮説と検証」だけでなく、「機会損失」を口を酸っぱくして
店長会議でことあるごとに語っています。
まだ、徹底されていないからでしょう。


ヒト、モノ、カネを使い切る

(『日経ビジネス』 2014.07.21号 P.029)



Ⅲ カネには長旅させろ

安倍政権は、長期デフレを脱却し、インフレに転換する
ための施策を打っています。


消費税増税もその一環でしょう。


『日経ビジネス』は日本の現況をこのように考えています。


 デフレ下では身軽な経営が最優先されたが、

 中長期的に稼ぐ力を取り戻すに「ヒト、モノ、

 カネ」の新陳代謝が欠かせない。幅広い企業で、

 お金の使い方が厳しく問われる局面に入った。
 

  (P.030)


では、ROEを高めるためにはどのような方法が考えられる
のでしょうか?


『日経ビジネス』はROEを3つの要素に分解することに
よって、それぞれの要素をきちんと分析し、どこに重点を
置くかによって可能である、と指摘しています。


 ROEを高める特効薬はあるのだろうか。

 一見難解なこの指標は、「稼ぐ」「回す」「集める」

 という3つの「力」に分解できる。


 まず「稼ぐ力」は、売上高に対する最終損益を

 示す「売上高利益率」で測る。

 2番目の「回す力」は「総資産回転率」だ。

 最後の「集める力」は「負債」と「資本」という

 お金のバランスだ。
 

  (P.031)



「稼ぐ」「回す」「集める」がカギに

(『日経ビジネス』 2014.07.21号 P.031)




ROEの国際比較を見ますと、日本は米国にも欧州にも
大きく水を開けられています。


日本はわずか5.3%ですが、米国は22.6%、欧州は15.0%
です(2012年度、経産省研究会まとめ)。
その理由は、利益率が低いからです。
日本3.8%、米国10.5%、欧州8.9%です。


日本は利益率の低さが目立つ

(『日経ビジネス』 2014.07.21号 P.031)




次回は、「PART2 さらば 二枚舌経営」他をお伝えします。






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コンテンツ強国へ この“熱狂”を売れ! 2014.07.14 <2>

日経ビジネスの特集記事(65)

コンテンツ強国へ
この“熱狂”を売れ!
2014.07.14



今週の特集記事のテーマは

巨大な内需に支えられてきたコンテンツ産業は、
依然として十分な外貨を稼げないままでいる。
だが、日本は遅きに失したわけではない。
外国人の熱狂は高ぶるばかりだ。
今こそ「コンテンツ強国」へ

ということです。


前回は、クールジャパンの熱気をお伝えしました。
今回は、コンテンツビジネスに自信と危機感を抱く、
経営者の意見と、「ドラえもん」や「忍者ハットリくん」
の海外放映の経緯等をご紹介していきます。


PART2 先駆者の策

先頃、リアルのKADAKAWAとネットのドワンゴの経営統合
が発表されました。


『日経ビジネス』はこの合併をどう捉えているのでしょうか?


 大ヒットアニメの原作となったライトノベル

 「涼宮ハルヒの憂鬱」や、コミック版

 「新世紀エヴァンゲリオン」など、オタク文化

 の基礎を築いてきたKADAKAWA。

 一方、「初音ミク」の動画などユーザーの

 創作の連鎖を演出し、オタク文化の最先端を

 担ってきたドワンゴ。サブカルチャーを世界に

 通用するポップカルチャーへと育てた立役者

 同士の統合は、国内コンテンツ産業の潮目が

 変わったことを意味する。

 両者に共通するのは日本のコンテンツへの

 自信。 
 

  (P.032)


ドワンゴの川上量生(かわかみ・のぶお)会長は次のように
語っています。
言葉の端々に日本のコンテンツへの自信が漲っています。
オタク文化の形成過程の変化についても詳細に語っています。


 日本はコンテンツ大国なんです。

 日本ほどコンテンツ産業が発達している国

 というのはない。米国には勝てないですけど、

 それは世界中のすべての国が勝てない。


 ネット文化やオタク文化でも日本は先進国

 です。経済的に豊かなので、暇な無産階級

 という新しいネット時代の人が大量に誕生

 した。少子化と情報社会の中で、結婚しない

 男女も大量に現れ始めた。そういう人たちが

 中心になってオタク文化というのを作って

 きたんです。
 

  (P.032)


一昔前までは、「オタク」という言葉は軽蔑的な
意味を込めて使われました。


ところが、現在では「オタク=ある事柄にとても
詳しい人、専門家」という意味合いを込めて使われる
ようになってきている、と感じています。


「オタク」と言われることは、軽蔑されることではなく、
むしろ誇らしいこと、という意味合いを持ち始めている
のかもしれません。


国内コンテンツ産業の規模はどの程度なのか、
経済産業省が試算しています。


 経産省によると、国内コンテンツ産業(映画・

 アニメ・テレビ・ゲーム・書籍等)の市場規模は

 約12兆円で、約32兆円の米国に次いで世界2位。

 肥沃な内需は海外から6220億円を買い越しても

 なお、潤沢な利益を国内コンテンツ産業に与えて

 きた。
 

  (P.032)


川上会長の言葉は続きます。
危機感がにじみ出ています。


 日本のコンテンツ産業で本当に外貨を

 稼げているのはゲーム産業だけです。

 それは、任天堂・ソニーがプラットフォーム

 を握ったから。だから、コンテンツを売るん

 じゃなくて、プラットフォームを海外に取りに

 いかないとダメなんですよ。
 

  (P.033)


KADAKAWAの角川歴彦(かどかわ・つぐひこ)会長兼CEOは、
『クラウドと<クール革命>』(角川歴彦 角川グループパブリッシング
2010年3月10日 初版発行)の中で、次のように語っています。
米国は「全権利」を常に要求するのだ、と。


 最近、日本の作品をアメリカでテレビ放映

 する際の敷居が高くなっているという。

 ハリウッドは映画化の契約時に、リメイクで

 あっても原著作者の権利を放棄させ全権利

 (all rights reserved)を常に要求するハード・

 ネゴシエイターだ。放送でも日本のアニメ作品

 に同様の権利を露骨に要求するようになって

 いる。 
 

  (上掲書 P.25)


つまり、米国は「著作権」や「知的財産権(知財)」
を確保する戦略を取っているということです。
特許においても同様です。


基本特許のほとんどを米国は抑えています。


この点で日本は米国に相当遅れています。
企業レベルで太刀打ちできることではありません。
官民一体となった取り組みが不可欠ですが、
どうも日本は足並みが揃いません。


このような事情があるので、「ドラえもん」が米国で
放映されることになった際、著作権や知財はどう
なっているのか、とても気になりました。


すべての権利を渡してしまうと、関連商品の売上も
手にすることができないからです。


残念ながら、今特集記事を読んだ限りでは、
明確には分かりませんでした。


「ポケモンの関連商品の売り上げは全世界で
累計3兆円以上となった」(上掲書 P.24)という
事実があります。


桁違いではないかと思いました。驚きました!




CASE1 「ドラえもん」と「ハットリくん」
現地化で世界制覇 テレビ朝日


日本のアニメがついに、全米で放映されました。
快挙と言ってよいでしょう。
著作権や知財の保護がきちんとされているのか、
疑問は残りますが。


そのアニメとは「ドラえもん」です。

ドラえもん

(『日経ビジネス』 2014.07.14号 PP.024-025)



 7月7日、全米7800万世帯が視聴可能な

 米ウォルト・ディズニー傘下の子供向け

 チャンネル「ディズニーXD」で、米国版

 ドラえもんの放映が始まった。


 吹き替えの米国進出はこれが初めてだ。
 

  (P.034)

米国の風土に合わせ、「キャラクターや秘密道具の
名前を米国風に変え」(P.034)たり、「円紙幣をドル
紙幣」(P.034)に変更するなど現地化に手間と時間
をかけたそうです。


さらに、インドでは2006年に吹き替え放映された
「忍者ハットリくん」が大人気となり、「2010年には
全アニメのうち視聴率1位となった」(P.034)そうです。


米国の例と同様に、日本とインドでは文化の違い
があるため、キャラクターの設定変更を伴いましたが、
成功を収めました。


この成功の裏には、日本で企画しインドで制作する
ことで、コストを抑えることができたことが挙げられます。


テレ朝は、「インド生まれの新作を香港、韓国、スペイン
などの放送局にも売り込み、昨年6月からは日本の
アニメ専門チャンネルで放映するという“逆輸入”にも
成功」(P.035)しています。


「ディズニークオリティーなんだぞと胸を張れる」
(P.035)(テレ朝総合編成局 編成戦略部長の赤津一彦氏)
と自信を深めています。



CASE2 メディアとeコマースで側面支援
団体戦で海外へ Tokyo Otaku Mode


Tokyo Otaku Mode(オタクモード)という企業があるそうです。
オタクモードの業務内容は「メディアとeコマースで側面支援」
です。


 オタクモードは世界1500万人以上のファンを

 抱えるメディア力を生かした認知拡大と、

 物販を通じたファン作りという基礎的な部分を

 サポートする。
 

  (P.036) 


さらに、自ら物販も行っています。


 オタクモードは、情報発信を担うフェイスブック

 ページと、イラストやフィギュアなどオタク関連

 グッズの物販を担う独自サイトの両輪で成り

 立つ。
 

  (P.036)



CASE3 「Kawaii」文化を世界へ拡散
全方位でおもてなし アソビシステム



次の画像は、7月2日に開催されたジャパンエキスポ
会場に新設された「KAWAii!! AREA」の様子です。


ジャパンエキスポ KAWAii!! AREA

(『日経ビジネス』 2014.07.14号 P.038)



出店した企業とブースは多岐にわたります。


 東京・原宿を起点に全国約30店舗を展開する

 アパレルショップの「スピンズ」、カラオケの

 「DAM」、富士フイルム、ドン・キホーテ。

 ポップなカラーで統一されたKAWAii!! AREA

 には日本企業が約15のブースを集中させた。 
 

  (P.038)


『日経ビジネス』は次のようにまとめています。


 折しも国内産業全体が地盤沈下を続ける中、

 日本を救う産業としてキラ星のごとく注目

 されたクールジャパン。いま世界で勝てる

 「強国」を目指さなければ、縮小均衡の波

 にのまれ、ますます世界で埋没していくだけだ。

 追い風は吹いている。成功の萌芽も随所にある。

 本気になればこれほど有望な産業はない。

 いざ、世界へ。
 

  (P.039)



熱気が伝わってくる「パリ・ジャパンエキスポ」の動画を
再掲します。

YouTubeを見ますと、ジャパンエキスポには若者だけでなく、
私のような“中高年”もちらほら目につきます。
「熱気」が伝わってきました。



Paris Japan Expo 2014  パリ・ジャパンエキスポ 2014! part 1





Paris Japan Expo 2014  パリ・ジャパンエキスポ 2014! part 2







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コンテンツ強国へ この“熱狂”を売れ! 2014.07.14 <1>

日経ビジネスの特集記事(65)

コンテンツ強国へ
この“熱狂”を売れ!
2014.07.14



今週の特集記事のテーマは

巨大な内需に支えられてきたコンテンツ産業は、
依然として十分な外貨を稼げないままでいる。
だが、日本は遅きに失したわけではない。
外国人の熱狂は高ぶるばかりだ。
今こそ「コンテンツ強国」へ

ということです。


今週の『日経ビジネス』(2014.07.14号)の表紙を見て、
普段の『日経ビジネス』とは趣きが違うと直感しました。


きゃりーぱみゅぱみゅ

(『日経ビジネス』 2014.07.14号 表紙)



『日経ビジネス』の表紙をきゃりーぱみゅぱみゅが
飾るとは思いませんでした。
『日経エンタテインメント』なら理解できるのですが。


この点について、田村俊一編集長はこのように
「編集長の視点」で語っています(P.003)。


 今号の表紙をご覧になって、 「日経ビジネス

 らしからぬ」と驚いた方も多いのではない

 でしょうか。

 ですが、 表紙を飾った

 「きゃりーぱみゅぱみゅ」さんは今や、

 クールジャパンを代表するアーティスト

 です。日本のコンテンツ産業の競争力
 
 を象徴する存在と言っていいでしょう。

 問題は、そうした競争力のあるコンテンツ

 をどうマネタイズするか。産業界では

 ようやく本格的な取り組みが始まりました。
 

  (P.031)

編集長の言葉と今特集記事を読んで、
流行りの言葉でいうと「マインドセット」しなくては
いけないかな、と考え直した次第です。



PART1 熱気と現実

次の画像をご覧ください。

日本のサブカルチャーが好きなオーストラリア人女性

(『日経ビジネス』 2014.07.14号 PP.024-025)


コスプレでポーズをとっている女性は、
モデルではありません。


18歳のオーストラリア人女性で、


 日本に“ハマ”るきっかけとなったのは

 10年以上前にクリスマスプレゼントで

 買ってもらった日本のゲームソフト。

 そのかわいらしいイラストやキャラクター

 に引かれた。インターネットを使うように

 なってからは日々、日本のアニメやマンガ、

 ゲームを貪るように調べ、またハマって

 いった
 

  (P.026)

そうです。


そして、ここまで言っています。


 「アニメ、アイドル、私が好きなものは全部

 日本にある。私はオーストラリアに合わない。

 日本が私の居場所。だから、いつか必ず

 戻りたい」。
 

  (P.026) 

「独学で覚えた日本語を操り、生放送で
日本の視聴者と交流を深めた」(P.026)
そうです。


熱狂的な日本ファンの一人ですね!
ですが、彼女のような日本ファンは、
私たちの想像をはるかに超えて、
ウィルスのように増殖しているのです。


7月2日にパリで開催された、
「ジャパンエキスポ」の熱気を
日経ビジネスは誌上で伝えています。


「ジャパンエキスポ」とは何なのか、
見ていくことにしましょう。


 ジャパンエキスポは、アニメ・マンガ、ゲーム、

 コスプレ、アイドルといった日本の「Otaku(オタク)」

 文化を網羅する巨大イベント。


 勢いをます祭典は、過去最大だった昨年の

 約23万人を大きく上回る延べ約26万人を集客した。


 ジャパンエキスポとほぼ同時期に米ロサンゼルス

 で開催された「アニメエキスポ」。こちらも過去最高

 となる延べ20万人超の来場者数を記録し、盛況に

 終わった。果たして世界にはどのくらいのファンが

 いるのだろうか。
 

  (PP.026-027)


この記事を読んだ時、驚嘆しました。
日本のアニメやマンガ、コスプレが欧州、特にフランス
で人気があることは知っていましたが、
米国でもこんなに人気があるとは知りませんでした。


アニメやマンガ、コスプレは日本のサブカルチャーとして、
文学や芸術と比較して一段下に見られてきたからです。
今や、サブカルチャーではなく、ポップカルチャーと
なりました。


フランス人は、日本の芸術や文学を高く評価して
きました。浮世絵や三島(由紀夫)文学への造詣が
深い人がかなりいるようです。


アメリカ人の多くは、
「自分たちの文化や技術などあらゆるものが最高」
と思っているふしがあるので、
にわかに信じられなかったのです。


もっともアメリカ人の若者の中には、
「日本映画の何が観たい?」と尋ねられて時、
「黒澤明の『羅生門』」と答えた人もいたそうなので、
アメリカの状況も少しずつ変化してきているのかも
しれません。


フランスで日本のコスプレが大人気になっていることは、
以前から知っていました。


「セーラームーン」のコスプレが好きなフランス人女性を
テレビで観たことがあります。


子供が小さいころ、「セーラームーン」のアニメをテレビ放映
していて、私も一緒によく観ました。


セーラームーンのイラストを子供に描いてあげたこともあります。
「上手!」と言われたこともあります(笑)。


レディー・ガガが今年5月に行ったライブツアーの前座に
CGアニメーションが登場したそうです。
そのCGアニメーションは「初音ミク」だったのです。


さらに、「レディー・ガガはツイッターで4000万人以上の
フォロワーに『初音ミク』を紹介した」(P.027)そうです。


ここからが『日経ビジネス』の『日経ビジネス』たる所以
の分析になります。


 海外の若者に支持される日本のポップカルチャー。

 その熱気はしかし、全体として大きな外貨獲得に

 結びついていない。

 そもそも、近年に海外で人気を博した日本製アニメ

 やマンガの多くは、ネットを伝って海を渡り、

 タダで外国人ファンの元へと伝播していった。
 

  (P.028)


ソフトウェアの中で、著作権に限った貿易収支で
日本は赤字になっています。


 アニメやマンガなどの著作物、関連グッズなどの

 商用ライセンスを国全体としてどれだけ売り買い

 したかを示す著作権の貿易収支。

 日本は右肩下がりで赤字額を増やし、昨年は

 過去最大となる約6220億円の赤字だった。

 今年も米ディズニーの「アナと雪の女王」が

 ヒットしたため、赤字額はさらに増える見通しだ。
 

  (P.028)


「こうした状況を打開すべく、2010年から政府が
旗を振り始めたのが『クール・ジャパン戦略』
だった」(P.028)のです。


ただ、国が主導で始めると本来の趣旨と異なる
方向へ進んでしまうことがよくあります。


 「外国人が好む日本のコンテンツを外貨に変える」

 ことが政策の起点だったはずなのだが、いつしか

 「日本の魅力を海外に伝える」政策へと変質して

 いった官製クールジャパン。公平・公益を追い求める

 「政府の限界」と指摘する声も上がる。
 

  (P.029)


結局、こうした結論にならざるを得ません。
役人に任せていては一向に良い方向へ進みません。
官主導で行われたことでうまく行った例は数えるほど
しかありません。


 結局は、コンテンツの真の担い手が立ち上がる
 
 しか解決方法はない。


 熱気はピークにある。今こそクールジャパンの

 原点、日本のコンテンツを引っ提げ、世界へ

 打って出る時が来た。
 

  (P.029)


表紙のきゃりーぱみゅぱにゅについて、
ワーナーミュージック・ジャパンの石坂敬一・名誉会長は
「きゃりーは日本民族の誇り」だと述べています。


 海外への日本のポップアーティストの進出

 というのは、歴史が長いんですよ。

 でも従来、ビジネス上の成功例はない。

 失敗例ばっかりですね。成功の基準は

 損益がプラスになること。従来はマイナス分

 をレコード会社が補填するというような

 形態が多かった。


 米国に出るのすら大変なんですよ。

 米国は文化的、エンターテインメント的に

 米国こそ随一だと信じ込んでいますから、

 ビートルズですら出ていくのは一苦労

 だった。


 それがきゃりーにおいては、日本人である。

 それから、音楽は彼ら(外国人)が聴いた

 こともないような、中田ヤスタカによる斬新
 
 かつフック(サビ)の繰り返しが多く、

 歌詞自体がサウンドになっているような

 稀有な類で、何もかもが新鮮であると。

 
 きゃりーの海外ライブは成功、それから

 CDの損益も損しないという意味でまずは

 成功であろう。じゃあ、次は何だというと、

 ドルを稼ぐことです。


 なぜきゃりーが成功したか。やっぱり

 クールジャパンを推していく環境が世界的に

 醸成されつつあった。


 今、ニューヨークの大人のあいだで一番

 有名な日本人はマー君(田中将大)ですが、

 子供に一番、有名なのはきゃりーなんですよ。


 文化的、エンターテインメント的要素を混在

 させて邁進中のきゃりーは日本民族の誇り

 だと、自分の中では納得しております。

 世界進出はまだ始まったばかりとも言えますが、

 私はそう確信している。
 

  (PP.030-31)

私は、きゃりーぱみゅぱみゅのファンではないので、
ここまで入れ込む気持ちは分かりませんが、
今年2月の米サンフランシスコ公演や4月のロンドン
公演の様子を見ますと、石坂さんが指摘した内容は
事実と思えてきます。




次回は、「PART2 先駆者の策」他をお伝えします。




YouTubeを見ますと、ジャパンエキスポには若者だけでなく、
私のような“中高年”もちらほら目につきます。
「熱気」が伝わってきました。



Paris Japan Expo 2014  パリ・ジャパンエキスポ 2014! part 1





Paris Japan Expo 2014  パリ・ジャパンエキスポ 2014! part 2









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航空下克上 中東・LCCに日本は勝てるか 2014.07.07 <2>

日経ビジネスの特集記事(64)

航空下克上
中東・LCCに日本は勝てるか
2014.07.07



今週の特集記事のテーマは

航空業界を脅かす新興勢力は刻々と勢いを増して、
航空勢力図を塗り替えている。
激しい攻勢に、世界の大手キャリアは右往左往する。
ついに始まった航空下克上。
ANAとJALは、生き残ることができるのか

ということです。



PART2 旧勢力を脅かす中東勢とLCC

まず、下表をご覧ください。
大手航空会社がズラリと並んでいます。
ところが、第1位はなんと、エミレーツ航空です。
しかも、2位の約1.5倍の数値を叩き出しています。
欧米の航空会社に大差をつけての圧勝です。


日本の航空会社はベスト10に入っていません。



 「衝撃だな。大衝撃」

 国際航空運送協会(IATA)が6月に発表した

 「世界航空輸送統計」。輸送実績ランキング

 を見た驚きを、ANAホールディングスの

 伊東信一郎社長はこう話す。

 2013年、国際線定期便の航空輸送量ランキング

 の首位は、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイに

 拠点を置くエミレーツ航空だった。
 

  (P.037)


○ 2013年国際線定期便の旅客キロ
第1位 エミレーツ航空         2093億7700万
第2位 ユナイテッド航空        1413億6400万
第3位 ルフトハンザ航空        1390億9800万
第4位 デルタ航空            1291億4300万
第5位 エールフランス          1278億1500万
第6位 ブリティッシュ・エアウェイズ  1268億4100万
第7位 ライアンエア           1029億2200万
第8位 シンガポール航空         954億7000万
第9位 キャセイ・パシフィック航空    936億7200万
第10位 KLMオランダ航空        890億4000万
(エミレーツ航空は2位の約1.5倍の輸送規模 P.036) 


ちなみに、エミレーツ航空は「毎週100人以上の
客室乗務員を採用している。日本人客室乗務員
は450人在籍する」(P.039)そうです。


成長性が高いということでしょう。ですが、「毎週
100人以上の客室乗務員を採用している」という
ことは、年間で5000人以上採用していることに
なります。退職する人も多いのか、とも考えて
しまいます。


「既存勢力を脅かす新興キャリアが台頭しつつある」
(P.037)と日経ビジネスは述べています。


そうした新興キャリアには2種類あるといいます。


 一つが、満足度調査でも「異変」として登場した

 中東勢。もう一つがLCC(格安航空会社)だ。
 

  (P.037)


中東勢は、いわゆる「オイルマネー」という潤沢な
資金源を持ち、投資意欲が旺盛で、大金を一度に
出すことができます。


今まで長距離国際線を「カンガルールート」と呼ばれ、
欧州やアジアのドル箱になっていたそうです。


ところが、中東勢の台頭により、「“キャメルルート”
と呼ぶ方がふさわしい」(P.037)ように、この数年で
人の流れが変わったということです。


「経由地がアジアから中東に移ったのだ」(P.037)


就航都市が急増する中東勢 この10年、ほぼ横ばいの日本勢

(『日経ビジネス』 2014.07.07号 P.037)



上図をご覧ください。4本の赤い折れ線はいずれも
中東勢です。綺麗に右肩上がりに伸びています。
日本勢は、少し見づらいですが、横ばいであること
が分かります。


JALは経営破綻し、再建されましたが、再建に伴う
リストラの一環で就航都市を減らしました。
一方、ANAはJALの再建中にも就航都市を伸ばす
ことができませんでした。


今、航空業界では、通称「BOGU(ボグ)」という言葉が
流行っているそうです。


BOGUとは?


 欧州とアジアを隔てるトルコの「ボスポラス海峡

 (The Bosporus)と、中東の「ペルシャ湾(The Gulf)」

 から2文字ずつ取った造語だ。

 BOGUが注目を集めるのはなぜか。それは圧倒的に

 充実する路線ネットワークにある。
 

  (P.038)


エミレーツ航空のバリー・ブラウン上級副社長は、
このように語っています。実績に裏打ちされた自信に
溢れたものです。


 ドバイから飛行機を飛ばせば、ノンストップで

 世界の人口の90%をカバーできる。
 

  (P.038)


BOGUはすでに次の段階へ歩を進めています。


 ハブ機能を高めるため、BOGUはそれぞれの

 拠点で、現状よりさらに巨大な空港を建設して

 いる。最大のものがトルコ・イスタンブールで

 着工した第3空港だ。500機の駐機が可能で、

 6本の滑走路と4つのターミナルから成る。

 年間1億5000万人が利用できる。

 これも含めて、2020年代までにBOGUがベース

 とする4都市で、「旅客数年間延べ4億人」分

 の空港キャパシティーが増加する計画だ。
 

  (P.038)


中東勢の他にもう一つの新興勢力はLCCです。
LCCが成長しているのは「著しい経済発展とともに
成長する低所得のBOP(ベース・オブ・ピラミッド)
層を根こそぎ取り込んでいる」(P.039)からです。


BOPは数年前までは、Bottom Of Pyramid(ボトム・
オブ・ピラミッド=ピラミッドの底辺)と言われて
いました。ボトム(底辺)よりベース(基礎)と表現
した方がいいだろう、という考え方ですが、中身が
変わったわけではありません。老人を高齢者と
言い換えたことと同じです。


話題を戻します。
LCCの一つであるエアアジアは、ANAホールディングス
とわずか2年で提携を解消しました。


ところが、エアアジアは楽天と組んで再度日本に進出
しました。この提携は両社にとってメリットがあるから
です。


エアアジアにすれば、日本国内に拠点を持てば、
アジア←→日本で旅客を獲得することができます。


一方、楽天にすれば一から航空会社を立ち上げると
なると難題が山積しています。航空機や格納庫、
整備工場などのハードの問題と、パイロットや客室
乗務員、整備士などの確保と教育などのソフトの問題
です。


1996年にHISがスカイマークエアラインズを立ち上げ
ましたが、最終的に手放しました。新たに航空会社を
立ち上げることの難しさを物語っていました。


つい最近では、LCCの一つである、ピーチアビエーション
がパイロットを確保できないという理由で、大量の欠航を
決定しました。


そのような業界の現況にあって、LCCが再度台頭してきた
のはどのような事情があるのでしょうか?


この理由は、LCCだけではなく、中東勢にも当てはまる
ことです。


 なぜ、彼らは強いのか。その理由を、航空経営研究所

 の稲垣秀夫・主席研究員は「新興勢力は余計な累積

 資産を持たないから」と説明する。
 

  (P.041)

もう少し詳しく見ていくことにしましょう。


 かつて、飛行機を飛ばすにはあらゆる「資産」を

 自前で持つ必要があった。機材や乗務員だけ

 ではない。乗務員の教育施設や機材整備の

 設備に至るまで、そのバックヤードには幅広い

 ノウハウと巨額の投資が求められていた。


 その後、航空産業の広がりに伴って分業化が

 進んでいく。かつて航空会社の中にあった教育

 や整備、機材調達などの部門は航空会社から

 独立し、他社のアウトソーシング(業務の外部

 委託)を請け負う事業者へ進化を遂げた。 
 

  (P.041)



PART3 迎え撃つ日本勢の秘策

台頭する中東勢やLCCに対抗する秘策は、日本の航空会社
にあるのでしょうか。


あるならば、どのようなことでしょうか?
いつものことながら、日経ビジネスの分析に興味がありました。


まず、ANAとJALのライバル間で変化がありました。


 この6月、日本の航空業界のターニングポイント

 となるであろう2つのニュースが報じられた。

 一つは、6月2日に発表された2014年4月の航空

 会社の旅客輸送実績。国際線の事業規模で

 初めて、全日本空輸(ANA)が日本航空(JAL)を

 上回った。


 もう一つのニュースを紹介しよう。

 6月6日、国土交通省が羽田、成田両空港の発着

 枠拡大に関する検討案を取りまとめた。

 2014年度末の両空港の発着回数は年間75万回。

 東京五輪が開かれる2020年までに、これを最大

 約83万回まで増やそうとしている。
 

  (PP.042-043)


国交省の検討案は、ANAとJALの両社にとって
チャンスとなるだけでなく、海外大手航空会社に
とっても千載一遇の好機となるものです。


前回、「以遠権」に少し触れました。
海外の航空会社にとって、羽田と成田両空港の
発着枠が増加すれば、「以遠権」を有効活用できる
からです。


 以遠権とは、日本を経由してその先まで飛行機を

 飛ばす権利のこと。米系キャリアが日本経由で

 アジアの都市へ、またアジアや中東の航空会社

 が日本を経て北米に向かうには、日本側の承認が

 必要だ。国交省はこれまで、羽田や成田の発着枠

 に空きがないことなどを理由に、海外勢の以遠権

 の要求を断ってきた。
 

  (P.043)


事実、国交省航空局の田村明比古局長はこう語って
います。


 今後は海外の航空会社をどんどん呼び込んで、

 日本勢と競争させる。その方が国民のメリットに

 なるはずだ。
 

  (P.043)


フラッグキャリアは交代したが・・・” height=

(『日経ビジネス』 2014.07.07号 PP.042-043)



上図を見て、すぐに気づくことがあります。
売上高ではANAがJALを上回っていますが、営業利益も
当期純利益でもJALがANAを圧倒しています。


さらに、今後も利益に大きく影響すると考えられる要因が
あります。それは有利子負債残高の差です。
ANA8347億円に対し、JALは1342億円です。6倍以上の
差があります。
自己資本比率は、ANAは34.3%で、JALは51.5%です。


こうした現況で、ANAは戦略を転換しました。
それは「航空事業だけでは生き抜けない」(P.045)
からです。


「乗員教育ビジネスは、航空事業本体の季節変動を
カバーできる」(P.045)ということです。


これはどういうことかと言いますと、


 航空会社は、繁忙期に稼働していたパイロットを

 閑散期に訓練所に送って、新たな機材やシステム

 について学ばせる。航空会社の繁忙期は訓練施設

 の閑散期であり、逆もまた真となる。
 

  (P.045)


最後に、ANAホールディングス 伊東信一郎社長と、
日本航空 植木義晴社長が経営戦略を語っていますので、
ご紹介します。


ANAホールディングス 伊東信一郎社長


 発着枠はたくさんある方がいいし、特に羽田の

 発着枠はいくらでも使い道がある。機材が足り

 なければ、買えばいいんです。


 アジアへの投資を進めていきます。我々の事業

 とシナジー効果が出る部分で、培ったノウハウを

 生かしていく。
 

  (P.046)

日本航空 植木義晴社長


 目指すのは、世界一愛される航空会社です。

 フェラーリのような品質を、サービスに見合った

 適切な価格で提供していく。

 
 「憧れの存在」という意味で、フェラーリのような

 航空会社になりたいですね。
 

  (P.047)






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航空下克上 中東・LCCに日本は勝てるか 2014.07.07 <1>

日経ビジネスの特集記事(64)

航空下克上
中東・LCC日本は勝てるか
2014.07.07



今週の特集記事のテーマは

航空業界を脅かす新興勢力は刻々と勢いを増して、
航空勢力図を塗り替えている。
激しい攻勢に、世界の大手キャリアは右往左往する。
ついに始まった航空下克上。
ANAとJALは、生き残ることができるのか

ということです。


航空下克上

(『日経ビジネス』 2014.07.07号 PP.028-029)



日経ビジネスが2年ブロに実施したエアライン満足度
ランキングで、異変が起こりました。


実例をご紹介する前に、このランキングは
「エグゼクティブ約6600人が選んだエアライン満足度」
を基に作成されたものであることをお伝えしておきます。


つまり、ファーストクラスやビジネスクラスの評価が
ランキングに反映されているということです。


採点基準は6つあります。
○ スコア(総合得点)
○ サービス
○ 座席
○ 運航の安全性・正確性
○ 路線ネットワーク・アライアンス
○ コストパフォーマンス・マイレージ


最終的にスコア(総合得点)でランキングが決定され
ました。



PART1 日本勢の復活と小さな「異変」

では、ベスト3をご紹介しましょう!


第1位にランキングされたエアラインは、あなたがよくご存知の
「あの」航空会社です。


そうです。世界的に見ても定評がある「シンガポール航空」です。
シンガポール航空が第1位に選ばれた理由は、
「サービス」部門が、ランキング内にある29社中最高得点に
達し、残る4項目も満遍なく高得点を獲得しているからです。


シンガポール航空
(回答者数 858人 スコア 220.1 サービス 58.2 座席 41.9
運航の安全性・正確性 44.3 路線ネットワーク・アライアンス 45.4
コストパフォーマンス・マイレージ 30.3 2012年の順位 1)
* 赤数字は最高得点


「2年前の調査同様、2位から30点以上の差を付けて1位に
ついた」(P.031)
ということです。


シンガポール航空はサービスにこだわり、
「どんな場合でもお客様の希望に寄り添い、最大級の努力を
すること。我々は決してNOと言わない」
(日本支社長のデイヴィッド・リム氏)(P.031)
と徹底しています。


「伝説」になったり、「口コミ」によって広まることを願っている
のでしょう。


サービスの他に座席にもこだわりを見せています。


 ファースト・クラスを上回るクラス「スイート」を

 設けて話題を集めた。座席と通路を隔てる

 専用ドアを設けて、ホテルの客室のような

 プライベートな空間を作る豪華シートだ。
 

  (P.031)


 贅を尽くしたハードと乗客に寄り添う細やか

 な接客。これらを兼ね備えたことが、トップに

 なった大きな理由だ。
 

  (P.031)


では、第2位と第3位を続けてご紹介しましょう!


第2位は、全日本空輸(ANA)、第3位は日本航空(JAL)
と日本の航空会社がランクインしました。


全日本空輸
(回答者数 3516人 スコア 188.2 サービス 49.8 座席 30.5
運航の安全性・正確性 47.4 路線ネットワーク・アライアンス 40.2
コストパフォーマンス・マイレージ 20..3 2012年の順位 4)


日本航空
(回答者数 3238人 スコア 169.9 サービス 47.3 座席 28.9
運航の安全性・正確性 46.7 路線ネットワーク・アライアンス 28.9
コストパフォーマンス・マイレージ 18.1 2012年の順位 6)


エアライン満足度ランキング

(『日経ビジネス』 2014.07.07号 PP.030-031)




 日本勢2社が評価されたのは「サービス」

 「運航の安全性・正確性」の2項目。

 これらはいずれも、この2年で日本勢が

 強さを磨いてきた項目でもある。
 

  (P.031)

強みをさらに強化してきたということですね。


ANAの取り組みをご紹介しましょう。


 最も影響力を持つ英調査会社スカイ

 トラックスの格付けで、ANAは2013年以降、

 2年連続で最上位の5つ星を獲得している。
 

  (P.033)


 ANAは「5つ星エアラインを目指す」と

 同社が宣言し、本格的なサービス改革

 に乗り出したのは2012年のこと。

 当時の5つ星は、シンガポール航空など

 の6社だけ。その一角に入るべき、

 新プロジェクトを立ち上げた。
 

  (P.033)

ANAの取り組みは、次の言葉に集約できる、
と思います。


 「サービス水準を上げるなら、お客様に

 不満を抱かせないことの方が大事だと

 考え直した」とCS&プロダクト・サービス

 室の小沢ちあき・主席部員は説明する。
 

  (P.033)


さあ、注目の第4位と第5位はどこのエアライン
でしょう。


これこそが、新興勢力であり、今週の特集の
テーマである「航空下克上」を象徴する航空会社
です。


あなたはどこのエアラインだと思いますか?



第4位は――ターキッシュエアラインズ
(旧名トルコ航空)です。


ターキッシュエアラインズ
(回答者数 102人 スコア 162.3 サービス 40.7 座席 31.4
運航の安全性・正確性 23.0 路線ネットワーク・アライアンス 33.2
コストパフォーマンス・マイレージ 34.0 2012年の順位 圏外)


えっ? 聞いたことがない? そうですよね。
大手航空会社ではないですし、今まで誌面に
登場したことはほとんどないはずですから。


続けて第5位もご紹介しましょう!


第5位は、あなたも目にしたり、耳にしたことがある
と思われる、エミレーツ航空です。


エミレーツ航空
(回答者数 214人 スコア 157.3 サービス 44.6 座席 44.1
運航の安全性・正確性 31.0 路線ネットワーク・アライアンス 18.6
コストパフォーマンス・マイレージ 19.0 2012年の順位 2)


まず、第4位のターキッシュエアラインズについて、
見てみましょう。どの点が評価されたのでしょうか?


 ターキッシュは、長距離線でもファーストクラス

 を設けていない。しかし、だからといってサービス

 の質が劣るわけではない。ビジネスクラスと

 プレミアムエコノミーには、機内食の専任スタッフ

 がついて、シェフが調理、盛り付けて料理を出す。
 

  (P.034)

こんなサービスを施している航空会社は聞いたことが
ありません。


しかも、「機内でシェフが仕上げる食事がおいしかった。
シェフが見送りの挨拶もする」(51歳、係長・主任)(P.035)
と利用者から好評です。


さらに、ターキッシュは「イスタンブールで乗り継ぐ乗客
には、市内のホテル宿泊や観光ツアーを無料で提供する。
それもこれらのサービスを、上位だけでなく全クラスに提供
するのだ」(P.034)


エミレーツに関しては、「夜中着・朝発の乗り換えで、
エコノミークラスにもかかわらずタダでホテルに泊まれた」
(50歳、課長)(P.035)


ターキッシュやエミレーツは明確な戦略を実践しています。
国家プロジェクトの一環で、イスタンブールやドバイにハブ空港
を建設し、「以遠権」を活用しようとしているのです。


 拠点とする空港からは、ターキッシュが250都市以上、

 エミレーツが140都市以上に飛んでいる。つまり、

 両都市の「その先」にまで乗客を運ぶのが、2社に

 共通する戦略だ。
 

  (P.035)
第6位から第10位までをご紹介しましょう!

第6位 ルフトハンザ航空 (回答者数 813人 スコア 137.5
      路線ネットワーク・アライアンス 47.6
第7位 タイ国際航空 (回答者数 703人 スコア 132.0)
第8位 キャセイ・パシフィック航空 (回答者数 650人 スコア 129.6)
第9位 フィンランド航空 (回答者数 163人 スコア 128.7)
第10位 KLMオランダ航空 (回答者数 195人 スコア 103.5)
 


次回は、「PART2 旧勢力を脅かす中東勢とLCC」他を
お伝えします。






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トヨタ 迫る崖っぷち 豊田章男を襲う 危機の正体 2014.06.30 <2>

日経ビジネスの特集記事(63)

トヨタ 迫る崖っぷち
豊田章男を襲う
危機の正体
2014.06.30



今週の特集記事のテーマは

世界販売で前人未到の年1000万台を突破したトヨタ。
今変わらなければ、再び転落しかねない。
豊田は迫りくる「崖っぷち」の危機を乗り越えられるのか

というものです。


2013年の売上高25兆6919億円、営業利益は過去最高の
2兆2921億円。年間販売台数1000万台超という巨大企業
となったトヨタ。


私は、6500万年前に絶滅したとされる恐竜のことを連想
しました。


恐竜の絶滅 NATIONAL GEOGRAPHICによれば、

「6500万年前、現生種につながる真鳥類を除くすべての
恐竜が絶滅した。海を泳いでいた巨大なモササウルスや
首長竜、空を飛んでいた翼竜も同じように絶滅している。

多くの科学者たちは、小惑星か彗星の衝突、あるいは
火山活動の暴発という2つの仮説のいずれかで白亜紀の
絶滅を説明できると考えている」
ということです。


恐竜の絶滅に関して、私が注目したのは「小惑星か彗星
の衝突、あるいは火山活動の暴発という2つの仮説」の
どちらが正しいかということではありません。


巨大な体躯を支えるために大量の食料を必要としていた
ために、環境の激変によって食料が激減し、生命を維持
できなくなったという点です。


ここにキーセンテンスがあります。

Adaptation precludes adaptability.

環境に適応しすぎると、環境が激変したときに、
その環境への適応能力を失ってしまうということです。


上記のキーセンテンスを知ったのは、下記の本を
読んでからです。

『知識創造企業』 野中郁次郎+竹内弘高
 東洋経済新報社 1996/03/21

13年前に書いた書評がありますので、少しご覧ください。
知識創造企業


もちろん、日経ビジネスは「恐竜の絶滅」と絡めた話は
一切していません。これは私独自の考え方です。



PART2 トヨタ式をぶっ壊す

前回、「トヨタベンチャーズ」という「トヨタを超えるための新しい
開発」と銘打ったプロジェクトを始めることをお伝えしました。


トヨタに限らず、メーカーには英語化された「ケイレツ」が存在
します。


トヨタは、このケイレツにメスを入れることにしました。
それは「トヨタ式をぶっ壊す」ことを意味する行為でした。


ケイレツは相互にメリットがあり、部品の安定供給が得られ
ます。発注元は必要な時に必要なだけ発注先へ依頼する
ことができます。発注先は発注元からの支払いが保証されます。


しかし、長年の間に発注元と発注先との間に緊張感が薄れ、
馴れ合いになってきます。そこには革新的なアイディアは出に
くくなります。


そうした馴れ合いを排除し、緊張感を保つことで同業他社だけ
でなく、異業種からの参入への対策をも講じることができる
のです。


トヨタの開発陣が忸怩たる思いしたことがあったそうです。


 2011年。マツダが発表した低燃費エンジン

 「スカイアクティブ」を目にした時の忸怩たる思いを、

 トヨタの開発陣は忘れられない。このエンジンを

 搭載した小型車「デミオ」の燃費性能は25.0km/㍑

 (JC08モード)。車格が同じトヨタ「ヴィッツ」の

 21.8km/㍑(当時)を大幅に上回っていた。

 
 スカイアクティブの高性能を支えるのはトヨタ系部品

 メーカーだ。
 

  (P.036)

ケイレツはトヨタの強さであったのですが、弱さを露呈
する出来事は下記のような背景があったのです。


 インドや中国などのように、トヨタのシェアが低く、

 トヨタ向けの販売だけでは開発や生産投資の

 回収がままならない地域も目立ってきている。

 そうなれば、実力のある部品メーカーほどトヨタ

 の囲い込みを嫌い、有望な技術や提案をトヨタ

 に持ち込まなくなる。当然、トヨタ車の商品力は

 低下する。
 

  (P.036)


トヨタは「トヨタ式」のあり方を転換しました。


 トヨタ以外の自動車メーカーとの商売人対する
 
 契約上の縛りを緩める一方で、トヨタとの共同

 開発にも最大限の力を注いでもらうようお願い

 したのだ。長年続いた「トヨタ式」を断ち切った

 須藤(誠一副社長)が目指すのは、そんな

 開かれた開発スタイルだった。
 

  (P.037)


長年、トヨタと言うと「カイゼン」と「カンバン方式」でした。
しかし、海外市場では、カイゼンでは対応できなくなって
きました。


 トヨタのお家芸でもある2%、3%の「カイゼン」

 という枠を大きく飛び越えて、新しい知恵を絞れ、

 という要請だ。裏を返せば、今のカイゼンだけ

 ではトヨタを成長させ続けられない、という危機

 意識がある。
 

  (P.039)



PART3 私は太陽となり、土となる

豊田章男社長のインタビューは、下記のブログに
書きました。(再掲)
私は太陽となり、土となる 2014.06.30
豊田 章男 (とよだ・あきお )氏 [トヨタ自動車社長]


今回は、変則的な誌面構成で、編集長インタビューは
PART3となっています。




PART4 永久成長への渇望

豊田章男社長は、従来のトヨタを改革するため、
大鉈を振るいました。


大きな変化は現場を重視し、「第1トヨタ」「第2トヨタ」
「レクサス」「ユニットセンター」の4つに分割し、
大幅な権限委譲を実施しました。


 最高益を更新しても「自分がやった」と

 決して言わない。あくまで主役は現場

 であり、副社長や本部長こそが

 「トヨタのリーダー」と言う。 
 

  (P.046)

トヨタのライバルは、実はVWでもGMでもない、
と日経ビジネスは考えています。


 トヨタを徹底的に打ちのめす力を秘める

 のは、VWやGMでもない。それは破壊的

 イノベーションで自動車産業に挑むグーグル

 や米テスラ・モーターズといった全く新しい

 プレーヤーだろう。運転もエンジンもなく

 なった時代に、トヨタは存在し続けられる

 のか。豊田もその危機を強く自覚している

 はずだ。
 

  (P.048)


トヨタとグーグルとは設計思想が全く違います。
運転を楽しむことに重点を置いたトヨタに対して、
移動手段の一つの形と考えるグーグル。


どちらかが残り、どちらかが消えるということは
なく、住み分けができると思います。


グーグルの自動運転車を使えば、年齢を問わず、
身体に障害を持った人でも移動に使えることに
なります。免許証は不要になり、道交法改正も
不可欠になります。


Google Map の精度向上や、ロボット技術の性能
向上が欠かせません。



 トヨタで技術部門を統括する副社長の

 加藤光久は、「運転して楽しくない

 クルマは作らない」と、グーグルが目指す

 自動運転の世界とは距離を置く。

 確かに、自動運転車に運転お楽しみは

 ないだろう。

 グーグルの考えは違う。

 ドライバーを運転から開放し、ネットワーク

 につなぐことで新たな利便性や安全性を

 提供する。そのため、自動運転の要となる

 地図情報やロボット分野でM&A(合併・買収)

 を仕掛ける。
 

  (P.049)


豊田章男氏は、社長に就任して5年がたちました。
「長期政権になる可能性が高い」と見られています。
それでも、いずれ後継者問題がクロースアップ
されることは間違いありません。


 後継者は一朝一夕には育たない。全社的な

 視点を持ち、将来ビジョンを自分の言葉で

 語ることができる経営人材を育て、抜擢で

 きるかどうか。これだけは現場に任せること

 はできない。いずれ、豊田の決断が必要に

 なる。 
 

  (P.049)






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トヨタ 迫る崖っぷち 豊田章男を襲う 危機の正体 2014.06.30 <1>

日経ビジネスの特集記事(63)

トヨタ 迫る崖っぷち
豊田章男を襲う
危機の正体
2014.06.30



今週の特集記事のテーマは

世界販売で前人未到の年1000万台を突破したトヨタ。
今変わらなければ、再び転落しかねない。
豊田は迫りくる「崖っぷち」の危機を乗り越えられるのか

というものです。


売上高25兆6919億円、営業利益は過去
最高の2兆2921億円。売上高営業利益率は、
8.9%です。


営業利益は、売上高から売上原価を引いた
売上総利益から、販売費及び一般管理費
(販管費)を差し引いて算出します。


営業利益は、本業における儲けと言われます。
調整をせずに算出する生の数字といえます。


故意に売上や売上原価の数字をいじることが
なければ、という条件の下においてですが。


数字だけを見ると、トヨタの強さが際立ち、
順風満帆に見えます。


 ライバルの独フォルクスワーゲン(VW)や

 米ゼネラル・モーターズ(GM)を引き離し、

 台数でも収益でも堂々の王者だ。
 

  (P.028)

ところが、トヨタは1000万台超えによって、
豊田章男社長は危機感を抱いています。


それはなぜ?


 小型ガソリン車の燃費で、マツダや

 ホンダに遅れを取った。新興国では

 昨年、盤石だったタイでホンダに

 首位逆転を許した。中国ではVM、

 日産自動車らに引き離され、未来の

 巨大市場インドでも苦戦が続く。
 

  (P.028)

さらに、


 新興国市場の伸長で低価格車の比率

 が高まり、高級車市場ではドイツ勢の

 後塵を拝する。台数が増えても利益が

 増えにくい構造になった。
 

  (P.028)


豊田章男社長は、編集長インタビューで、
次のように語っています。


 「トヨタはコンマ数%の成長を積み上げていく

 段階に入った」
 

  (P.029)


豊田章男社長のインタビューは、下記のブログに
書きました。
私は太陽となり、土となる 2014.06.30
豊田 章男 (とよだ・あきお )氏 [トヨタ自動車社長]



トヨタ 迫る崖っぷち

(『日経ビジネス』 2014.06.30号 表紙)




PART1 「世界最強」の幻想

新興国編

「『新興国向けの低価格小型車は今後、ダイハツに
お願いしたい』」(P.030)

こう切り出したのは、トヨタの副社長に就任したばかり
の伊原保守氏です。


現在、「排気量1リットル前後の低価格小型車の市場
は、新興国における主戦場」(P.030)となっています。


ところが、伊原氏はこう語っています。
「今のトヨタには、新興国向け小型車を開発する余裕
はない。ダイハツとの協業モデルを世界展開する」
(P.030)


トヨタは「未来の巨大市場インド」では苦戦している
現状を端的に表しています。


インドの概況は下記のとおりです。


 人口は約12億人、平均年齢は約25歳。

 2013年の乗用車販売は255万台で、

 日本の半分程度に達し、2020年には

 中国、米国に次ぐ3位になる見通し。

 若く、巨大な潜在力を秘めるこの有望

 市場で、トヨタは完全に出遅れた。
 

  (P.031)


下図をご覧ください。少々見づらいかもしれません。
各国の円グラフで、赤く表示されているのは、
トヨタ自動車(ダイハツ含む)の乗用車シェアです。


巨大な2市場(中国、インド)でわずか5.7%しか
シェアがないことが分かります。


後発地域では苦戦

(『日経ビジネス』 2014.06.30号 PP.032-33)


なぜ、インド市場でトヨタはシェアを伸ばせないの
でしょうか?


それは労働争議に巻き込まれているからです。


 今のインドの状況は1950~60年代の労働争議

 が盛んだった日本に近いと言われる。労使で

 協力して会社を成長させる意識は少なく、

 どの企業も多かれ少なかれ労務問題に悩ま

 されている。

 トヨタにとって、労働争議が深刻化した衝撃は

 とりわけ大きかった。

 日々、問題解決を繰り返して生産性を極める。

 その根幹である人づくりが、インドでうまく
 
 いかなかったことを示すからだ。
 

  (P.032)


ただ、トヨタは、インドを「市場」としてだけ見ているわけでは
ありません。


 インドは市場としてだけでなく、「(輸出も視野に)

 生産拠点としての存在感が確実に増す」と

 石井(TKM社長=トヨタ・キルコスカ・モーター)

 は見る。ここで立て直せなければ、トヨタの将来

 に大きなダメージを与えかねない。
 

  (P.033)

現状を見る限り、前途多難と言わざるを得ません。


 現在のシェアは5.7%。トップのVW(18.6%)との
 
 差は大きい。
 

  (P.033)


米国編

米国においても、トヨタに逆風が吹いています。
日本で好調なハイブリッド車(HV)が、米国で脇役に
追いやられる事態に直面しています。


 2001年以降、環境に優しいHVなら1人乗り

 での走行が許可された。ここ(カリフォルニア

 州のシリコンバレーとその周辺地域)では

 長い間、プリウスが主役として君臨していた。

 しかし、同州は排ガスがゼロではないなどの

 理由から、2011年以降に販売されたHVには

 通行証を発行しない方針に転換した。
 

  (P.034)

プリウスに代わる車両は何なのでしょうか?
もうお分かりですね? 電気自動車(EV)です。


 EVの圧勝だった。リーフ(日産自動車)が64台、

 モデルS(米テスラ・モーターズ)が28台、

 プリウスは37台だった。プリウスはコンセント

 から充電できるPHV(プラグインハイブリッド車)

 とHVを合わせた台数だ。

 (6月上旬の午後5時半から午後6時半の帰宅
 ラッシュ時に、歩道橋の上からカープールレーン
 でのエコカーの走行台数の調査結果)
 

  (P.034)


今後どうなるのか、が気になるところです。


 これからますますテスラなどのEVがHVに取って

 代わるという見立ての根拠は、排ガス規制の

 強化にもある。カリフォルニア州は自動車会社

 に販売台数の一定割合以上を排ガスゼロ車

 (ZEV)にする規制をかけている。達成できな

 ければ、他社から「排出権」を購入しなければ

 ならない。
 

  (P.034)

高速道路はEVが主流であることは分かりました。
では、市街地での主流は何なのでしょうか?


グーグルの自動運転車については、あなたも
ご存知ですね?


 シリコンバレーの高速道路で注目されている

 のがテスラなどのEVとすれば、市街地で人目

 を引いていたのがグーグルの自動運転車だ。

 

 グーグルはボタンを押すだけで安全に目的地へ

 到達する自動運転車で事故ゼロを目指している。

 実現すれば、運転者の存在を中心に考える

 トヨタがなし得なかった画期的なイノベーションに

 なる。クルマのあり方を根底から覆す可能性を

 秘める。
 

  (P.035)


問題は、EVの増加が米国だけのことなのか、
ということです。


豊田章男社長は、北米事業を率いる、専務役員の
ジム・レンツに「50年先までを考えてくれ」と伝え
ました。


「トヨタベンチャーズ」という「『トヨタを超えるための
新しい開発』」と銘打ったプロジェクトを始めること
が分かった」(P.035)そうです。


次のような具体的な計画があるそうです。


 シリコンバレーを皮切りに、トヨタベンチャーズの

 取り組みを各地で実施する。それらの集大成

 として、全く新しい概念のクルマを作り上げる。

 2020年の東京五輪でデビューさせ、世界に発信

 する計画だ。
 

  (P.035)


米国市場は、ジム・レンツの双肩にかかっている、
といっても過言ではないようです。


日経ビジネスはこのようにまとめています。


 未来に迫る危機を乗り越えるためには、これまで

 成功してきた「トヨタ式」を一度壊して、新しい

 モデルを作り上げる覚悟が必要だ、 
 

  (P.035)

改革には、スクラップ&ビルドが必要なのですね。




次回は、「PART2 トヨタ式をぶっ壊す」他を
お伝えします。






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管理人の藤巻隆です。

以前、ジュゲムブログで、
同タイトルの
「日経ビジネスの特集記事」
を書いていました。

しかし、使い勝手があまり
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FC2ブログで新たにスタート
することにしました。

現在(2013.10.16)、ブログの
引越を行っているところです。

FC2ブログでは、2013.10.14号
が最初のブログということに
なります。


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