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昭和な会社が強い スマホ・パソコンを捨てる 2014.02.17<2>

日経ビジネスの特集記事(45)

昭和な会社が強い
スマホ・パソコンを捨てる 2014.02.17


本当に「あの頃」より効率は上がったのか

IT化によって本当に生産性は向上したのか
主要テーマです。


前回、IT化の進んだ企業で、行き過ぎたIT依存を見直し、
社員間のコミュニケーション不足解消を図るいろいろな試み
を見てきました。


また、顧客とフェイスツーフェイスで関わる重要性を再確認
するため、原点回帰を急ぐ企業の姿も見ました。


営業はそれが、BtoB(企業対企業の取引)でも、BtoC
(企業対消費者の取引)でも、人間を相手にする仕事ですから、
顔を合わせて行うことです。これが原点です。


営業力は、営業社員だけが必要なのではなく、事務社員でも
必要な能力です。どんな場面でも人と人との交渉が発生し、
営業力の有無で優劣が決まるからです。


さて、昭和と平成で、労働生産性(従業員1人当り付加価値額)
を比較すると、ほとんど変わっていない、
というのが日経ビジネスが調査した結果です。


実際の数字を比較してみましょう(P.037)。

1988(昭和63)年   638万円

2012(平成24)年   666万円 


24年間で28万円、つまり1年間に約1万円しか上昇していない
ことになります。


PART2 社長だけが知らない 
平成流 最新経営の罠


日本企業が業務効率と社員の意欲向上のために推進してきた
中身を5つに分類しています。

①IT化(パソコン、メールの導入)
②ネットワーク化(携帯端末の活用、在宅勤務制度)
③欧米流労務管理(成果主義、フレックスタイム制)
④組織のフラット化(階層簡素化、中間管理職排除)
⑤科学的経営(ドブ板営業の否定、勘と経験の排除)


順に見ていくことにしましょう。

1 IT化
意欲の低い社員にはなくてはならない仕組み


パソコンに向かっていると、仕事をしているかのようなふりをする
ことができる―――現実。

キャノン電子の酒巻社長がIT化の弊害に悩む経営者から相談を受け、
中堅商社の実態を見てみたところ驚くべき事実に気づいたそうです。


「友人とのメール交換やネットサーフィンなどで会社に来てわずか
3分しか働いていない女性がいた」(P.029)そうです。

 パソコンの1人1台体制がほぼ確立された

 今も、生産性が大して上がっていないのは

 指摘した通り。本誌調査を見ても、50.2%、

 2人に1人が「パソコン、メールなどの

 IT化は必ずしも効率化に結びつかない

 ばかりか、弊害を生んでいる」と答えている。

  (P.037)


具体的な弊害とは――

「情報漏洩や誤発注などのリスク」「メールチェックやシステム更新の手間」
「重要情報のシステム内埋没」などを問題とする人が多かったそうです(P.037)。


2 ネットワーク化
「24時間仕事」と言いつつ「24時間自由」の社員も


米国企業といえば、在宅勤務が普及しているように報道される
ことがあります。出勤時間が不要になり、勤務する場所を選ばず、
成果さえ出せば、何時から仕事を始めようが、何時で終わらせ
ようが、誰からも束縛されることはありません。


ところが、米ヤフーで大きな変化が起きました。

 昨年2月、米ヤフーが在宅勤務制度の禁止を

 打ち出した。約1万2000人の社員のうち、

 200人ほどいた在宅勤務者は通常勤務に

 切り替わり、毎日オフィスに通っている。

  (P.038)


どこに問題があったのでしょうか?

 最も懸念されているのは、IT化同様、

 重要機密を社外に持ち出すことで起きる

 「情報漏洩リスク」(63.6%)だ。

  (P.038)


こんな意見もありました。

 「オフィスの外にも仕事ができる場が

 広がって以降、自由すぎる社員が増えた。

 24時間仕事と言いながら24時間自由を

 謳歌しているような社員すらいる」

 (メーカー、46歳=日経ビジネス誌調査に

 寄せられた自由意見の中から抜粋)

  (P.039)

あなたの会社ではどうですか?


3 欧米流労務管理
立身出世諦めればむしろ居心地よし


成果主義やフレックスタイム制を導入している企業は、欧米流労務管理を
行おうとしているわけです。


果たして、実際の効果はどれだけあるのか、疑問です。


回答者が具体的な問題として指摘したことをご紹介しましょう。


 「売り上げ至上主義・顧客軽視の

 姿勢につながる」(41.9%)、「公平な評価を

 するための手間(面談シート記入、複数回の

 面談など)で仕事に向き合う時間が減る」(34.1%)、

「成果主義の導入により、自分の評価が低く給与に

 不満があるという相談も年々増えている」

 (ロア・ユナイテッド法律事務所の竹花元弁護士)

 (PP.39-40)


4 組織のフラット化
先輩も後輩も皆友達 育てる苦労もなし


「ピラミッド型組織と徒弟制度は、年功序列と並ぶ昭和の象徴」
(P.040)

このシステムが、平成になるとフラット化され、中間層が極端に
減りました。この変更による弊害がいたるところで出てきています。

具体的には、次のようなことです。

 「組織のたがが緩む」(61.9%)、

 「上司が友達のようになってしまい、

 若手が育ちにくい」(39.7%)

 (P.040)


「中堅社員にしても責任を負わずに楽」という実態が、
明るみに出ました。


5 科学的経営
時代遅れの掛け声でないがしろになる商売の基本


昭和の時代には、自分の足を使って顧客訪問する「ドブ板営業」
が代表的でした。「勘・経験・根性」の3Kが昭和の象徴とも
言えます。


現在では、ダイレクトメールや、雑誌広告あるいはネット広告が
主流になっています。顧客と直接顔を合わせることが少なく
なってきています。


こうした営業に危機感を覚えた経営者は一部にはいますが、
なかなか思い切った手を打てずにいます。


弊害を生んでいると考えられる例をご紹介しましょう。

 「単純に会社の営業力が下がる」、

 「胆力がある強い社員が育たなくなる」、

 「先輩から受け継いだ営業技術の伝承が

 進まなくなる」「自分の頭で考えない

 社員が増える」

  (P.041)


PART3 大企業でも実践可能
昭和回帰で活力回復


オフィス用品を企業向けに販売する大塚商会のケースが、
取り上げられています。


社内システム化を推進してきた同社ですが、2008年以降、
異変が起きたということです。


5年連続の増収増にストップがかかり、一転して、減収減益
になってしまったそうです。


その原因について、2代目の大塚裕司社長は、次のように
語っています。

 「システムに依存しすぎて、業績が悪化しても

 対応策が打てない社員が増えている」と直感した。

  (P.043)

そこで、大塚社長が決断したことは、昭和の営業スタイルと
平成の科学的営業のバランスのよい融合でした。


具体的に次のようなことです。参考になる事例だと思います。

 顧客を訪問したらついでに近所の

 見込み客を回る、新規顧客開拓にため

 名刺をかき集める――。

  (P.043)

さらに、営業支援ツールを提供しました。

 タブレット端末を持ち歩いて

 取引先で商品説明を簡単にできる

 ための資料を全社的に整備する

 などして営業マンを支援する。

  (P.043)

着実に成果は出てきているそうです。


 社員1人当たりの営業利益は2009年からの4年で

 2倍以上に伸長。2013年12月期は4期連続増収増益

 を達成した。

  (P.043)


フレックスタイム制の弊害は、たとえコアタイム(必ず出勤
しなければならない時間帯)を設けても、全員が揃うことが
少なくなることです。


欧米流労務管理を盲信し、日本企業に形だけ取り入れても、
馴染まないということです。


効率を求めながら、逆に効率が低下するという事態を招いたのは、
システムやツールはあくまで手段であって、使い方を誤れば
弊害を生むという事実です。


手段を目的化しないという鉄則を忘れてはいけない、と思います。
すべてが解決する、夢のようなシステムやツールは存在しないのです。


 「昭和回帰」の中には、今の日本の閉塞を

 打ち破る知恵も少なからず含まれている。

 「新しいものは良いもの」と盲信し、

 そのすべてを捨ててしまうのは、

 もったいない。

  (P.046)


今週の特集は、いかがでしたでしょうか?


あなたの会社ではうまく機能していますか?






記事を読んで、面白かったら
ポチッとしてください。





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管理人の藤巻隆です。

以前、ジュゲムブログで、
同タイトルの
「日経ビジネスの特集記事」
を書いていました。

しかし、使い勝手があまり
よくなかったので、
FC2ブログで新たにスタート
することにしました。

現在(2013.10.16)、ブログの
引越を行っているところです。

FC2ブログでは、2013.10.14号
が最初のブログということに
なります。


2013年10月16日記す。

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