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コンテンツ強国へ この“熱狂”を売れ! 2014.07.14 <1>

日経ビジネスの特集記事(65)

コンテンツ強国へ
この“熱狂”を売れ!
2014.07.14



今週の特集記事のテーマは

巨大な内需に支えられてきたコンテンツ産業は、
依然として十分な外貨を稼げないままでいる。
だが、日本は遅きに失したわけではない。
外国人の熱狂は高ぶるばかりだ。
今こそ「コンテンツ強国」へ

ということです。


今週の『日経ビジネス』(2014.07.14号)の表紙を見て、
普段の『日経ビジネス』とは趣きが違うと直感しました。


きゃりーぱみゅぱみゅ

(『日経ビジネス』 2014.07.14号 表紙)



『日経ビジネス』の表紙をきゃりーぱみゅぱみゅが
飾るとは思いませんでした。
『日経エンタテインメント』なら理解できるのですが。


この点について、田村俊一編集長はこのように
「編集長の視点」で語っています(P.003)。


 今号の表紙をご覧になって、 「日経ビジネス

 らしからぬ」と驚いた方も多いのではない

 でしょうか。

 ですが、 表紙を飾った

 「きゃりーぱみゅぱみゅ」さんは今や、

 クールジャパンを代表するアーティスト

 です。日本のコンテンツ産業の競争力
 
 を象徴する存在と言っていいでしょう。

 問題は、そうした競争力のあるコンテンツ

 をどうマネタイズするか。産業界では

 ようやく本格的な取り組みが始まりました。
 

  (P.031)

編集長の言葉と今特集記事を読んで、
流行りの言葉でいうと「マインドセット」しなくては
いけないかな、と考え直した次第です。



PART1 熱気と現実

次の画像をご覧ください。

日本のサブカルチャーが好きなオーストラリア人女性

(『日経ビジネス』 2014.07.14号 PP.024-025)


コスプレでポーズをとっている女性は、
モデルではありません。


18歳のオーストラリア人女性で、


 日本に“ハマ”るきっかけとなったのは

 10年以上前にクリスマスプレゼントで

 買ってもらった日本のゲームソフト。

 そのかわいらしいイラストやキャラクター

 に引かれた。インターネットを使うように

 なってからは日々、日本のアニメやマンガ、

 ゲームを貪るように調べ、またハマって

 いった
 

  (P.026)

そうです。


そして、ここまで言っています。


 「アニメ、アイドル、私が好きなものは全部

 日本にある。私はオーストラリアに合わない。

 日本が私の居場所。だから、いつか必ず

 戻りたい」。
 

  (P.026) 

「独学で覚えた日本語を操り、生放送で
日本の視聴者と交流を深めた」(P.026)
そうです。


熱狂的な日本ファンの一人ですね!
ですが、彼女のような日本ファンは、
私たちの想像をはるかに超えて、
ウィルスのように増殖しているのです。


7月2日にパリで開催された、
「ジャパンエキスポ」の熱気を
日経ビジネスは誌上で伝えています。


「ジャパンエキスポ」とは何なのか、
見ていくことにしましょう。


 ジャパンエキスポは、アニメ・マンガ、ゲーム、

 コスプレ、アイドルといった日本の「Otaku(オタク)」

 文化を網羅する巨大イベント。


 勢いをます祭典は、過去最大だった昨年の

 約23万人を大きく上回る延べ約26万人を集客した。


 ジャパンエキスポとほぼ同時期に米ロサンゼルス

 で開催された「アニメエキスポ」。こちらも過去最高

 となる延べ20万人超の来場者数を記録し、盛況に

 終わった。果たして世界にはどのくらいのファンが

 いるのだろうか。
 

  (PP.026-027)


この記事を読んだ時、驚嘆しました。
日本のアニメやマンガ、コスプレが欧州、特にフランス
で人気があることは知っていましたが、
米国でもこんなに人気があるとは知りませんでした。


アニメやマンガ、コスプレは日本のサブカルチャーとして、
文学や芸術と比較して一段下に見られてきたからです。
今や、サブカルチャーではなく、ポップカルチャーと
なりました。


フランス人は、日本の芸術や文学を高く評価して
きました。浮世絵や三島(由紀夫)文学への造詣が
深い人がかなりいるようです。


アメリカ人の多くは、
「自分たちの文化や技術などあらゆるものが最高」
と思っているふしがあるので、
にわかに信じられなかったのです。


もっともアメリカ人の若者の中には、
「日本映画の何が観たい?」と尋ねられて時、
「黒澤明の『羅生門』」と答えた人もいたそうなので、
アメリカの状況も少しずつ変化してきているのかも
しれません。


フランスで日本のコスプレが大人気になっていることは、
以前から知っていました。


「セーラームーン」のコスプレが好きなフランス人女性を
テレビで観たことがあります。


子供が小さいころ、「セーラームーン」のアニメをテレビ放映
していて、私も一緒によく観ました。


セーラームーンのイラストを子供に描いてあげたこともあります。
「上手!」と言われたこともあります(笑)。


レディー・ガガが今年5月に行ったライブツアーの前座に
CGアニメーションが登場したそうです。
そのCGアニメーションは「初音ミク」だったのです。


さらに、「レディー・ガガはツイッターで4000万人以上の
フォロワーに『初音ミク』を紹介した」(P.027)そうです。


ここからが『日経ビジネス』の『日経ビジネス』たる所以
の分析になります。


 海外の若者に支持される日本のポップカルチャー。

 その熱気はしかし、全体として大きな外貨獲得に

 結びついていない。

 そもそも、近年に海外で人気を博した日本製アニメ

 やマンガの多くは、ネットを伝って海を渡り、

 タダで外国人ファンの元へと伝播していった。
 

  (P.028)


ソフトウェアの中で、著作権に限った貿易収支で
日本は赤字になっています。


 アニメやマンガなどの著作物、関連グッズなどの

 商用ライセンスを国全体としてどれだけ売り買い

 したかを示す著作権の貿易収支。

 日本は右肩下がりで赤字額を増やし、昨年は

 過去最大となる約6220億円の赤字だった。

 今年も米ディズニーの「アナと雪の女王」が

 ヒットしたため、赤字額はさらに増える見通しだ。
 

  (P.028)


「こうした状況を打開すべく、2010年から政府が
旗を振り始めたのが『クール・ジャパン戦略』
だった」(P.028)のです。


ただ、国が主導で始めると本来の趣旨と異なる
方向へ進んでしまうことがよくあります。


 「外国人が好む日本のコンテンツを外貨に変える」

 ことが政策の起点だったはずなのだが、いつしか

 「日本の魅力を海外に伝える」政策へと変質して

 いった官製クールジャパン。公平・公益を追い求める

 「政府の限界」と指摘する声も上がる。
 

  (P.029)


結局、こうした結論にならざるを得ません。
役人に任せていては一向に良い方向へ進みません。
官主導で行われたことでうまく行った例は数えるほど
しかありません。


 結局は、コンテンツの真の担い手が立ち上がる
 
 しか解決方法はない。


 熱気はピークにある。今こそクールジャパンの

 原点、日本のコンテンツを引っ提げ、世界へ

 打って出る時が来た。
 

  (P.029)


表紙のきゃりーぱみゅぱにゅについて、
ワーナーミュージック・ジャパンの石坂敬一・名誉会長は
「きゃりーは日本民族の誇り」だと述べています。


 海外への日本のポップアーティストの進出

 というのは、歴史が長いんですよ。

 でも従来、ビジネス上の成功例はない。

 失敗例ばっかりですね。成功の基準は

 損益がプラスになること。従来はマイナス分

 をレコード会社が補填するというような

 形態が多かった。


 米国に出るのすら大変なんですよ。

 米国は文化的、エンターテインメント的に

 米国こそ随一だと信じ込んでいますから、

 ビートルズですら出ていくのは一苦労

 だった。


 それがきゃりーにおいては、日本人である。

 それから、音楽は彼ら(外国人)が聴いた

 こともないような、中田ヤスタカによる斬新
 
 かつフック(サビ)の繰り返しが多く、

 歌詞自体がサウンドになっているような

 稀有な類で、何もかもが新鮮であると。

 
 きゃりーの海外ライブは成功、それから

 CDの損益も損しないという意味でまずは

 成功であろう。じゃあ、次は何だというと、

 ドルを稼ぐことです。


 なぜきゃりーが成功したか。やっぱり

 クールジャパンを推していく環境が世界的に

 醸成されつつあった。


 今、ニューヨークの大人のあいだで一番

 有名な日本人はマー君(田中将大)ですが、

 子供に一番、有名なのはきゃりーなんですよ。


 文化的、エンターテインメント的要素を混在

 させて邁進中のきゃりーは日本民族の誇り

 だと、自分の中では納得しております。

 世界進出はまだ始まったばかりとも言えますが、

 私はそう確信している。
 

  (PP.030-31)

私は、きゃりーぱみゅぱみゅのファンではないので、
ここまで入れ込む気持ちは分かりませんが、
今年2月の米サンフランシスコ公演や4月のロンドン
公演の様子を見ますと、石坂さんが指摘した内容は
事実と思えてきます。




次回は、「PART2 先駆者の策」他をお伝えします。




YouTubeを見ますと、ジャパンエキスポには若者だけでなく、
私のような“中高年”もちらほら目につきます。
「熱気」が伝わってきました。



Paris Japan Expo 2014  パリ・ジャパンエキスポ 2014! part 1





Paris Japan Expo 2014  パリ・ジャパンエキスポ 2014! part 2









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