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新・利益革命 現場が磨く日本流ROE経営 2014.07.21 <1>

日経ビジネスの特集記事(66)

新・利益革命
現場が磨く日本流ROE経営
2014.07.21



今週の特集記事のテーマは

ROE(自己資本利益率)という言葉を聞くことが
多くなった。
あなたの日々の仕事の積み重ねが、この指標
を高める力になる。
現場発の新しい利益革命が日本企業を変え
始めた

ということです。


まず、ROE(自己資本利益率)とは何かという、定義から
スタートすることにしましょう。


定義を明示しておきませんと、話が進みませんのでね。


ROEとは


 「自己資本利益率」のことで、株主が投資したお金を

 使って企業がどれだけ利益を上げたかを示す経営

 指標のこと。企業の最終損益を自己資本で割って

 算出する。値が高いほど、株主のお金を効率的に

 使っていることを示す。
 

  (P.022)


次の画像をご覧ください。貸借対照表(バランスシート、B/S)
の構造を示しています。


貸借対照表01
貸借対照表01
(Wikipedia から)


貸借対照表02

貸借対照表02
(Wikipedia から)



さらに、損益計算書(プロフィット・アンド・ロス・ステートメント、P/L)
の構造をご覧ください。


損益計算書(日本の例)
損益計算書01 日本の例
(Wikipedia から)



P/L(米国の例)
損益計算書02 米国の例
(Wikipedia から)



ROEは、損益計算書(日本の例)の当期純利益を
貸借対照表02の株主資本(自己資本)で割って算出します。


米国の場合には、P/L(米国の例)のNET INCOMEを
株主資本で割って算出します。


ここまで、大まかなに理解していただいた上で、
今特集の内容を概観していくことにしましょう。



ROEは怖くない

先述の通り、ROE(自己資本利益率)という指標は、
企業の国際比較をする際に、大切なものですが、
一般社員にとっては、ピンと来ない存在かもしれません。


そんな指標は、経営陣や上級管理職が分かっていれば
いいことだ、と考えたとしても無理もないことかもしれません。


ですが、『日経ビジネス』はそんなことはない、
と指摘しています。社員一人ひとりの働きがROEを高める力
になるのだ、と説いています。


 「ROEはあなたの仕事ととても関係の深いもの
 
 である」

 さらに付け加えれば、こんな言い方もできる。

 「ROEを上げるも下げるもあなた次第である」
 

  (P.024)


ROEの日米比較を見てみましょう。
「1980~2013年度のROEの推移」を見ますと、
1980年度以降、ROEが日本企業は米国企業を
上回ることは一度もなく、IT(情報技術)バブルが
崩壊した当時は、一旦縮まりましたが、
以降さらに開いてきています。

日米の差はなかなか埋まらない

(『日経ビジネス』 2014.07.21号 P.025)



ROEを高めた企業をご紹介しましょう。
自動車部品メーカーの鬼怒川ゴム工業です。


 利益を生み出す力を高めることで、ROEを

 リーマンショック後の8%(2009年3月期)から

 17%(2014年3月期)まで高めてきた。


 日産自動車グループとの取引が売り上げの

 6割を占める鬼怒川ゴムは、円高の追い打ち
 
 もあって、「日産系向けの売上高が3割減った

 月もあった」(関山定男社長)。這い上がる

 原動力になったのが、泥臭いまでの現場の力

 だった。 
 

  (P.024)



PART1 「革命」は現場に宿る

Ⅰ 売れ筋の常識を疑え

ローソンの事例が紹介されています。
曜日や時間帯によって、陳列棚の商品を並び替える
ということです。


 直営店「ローソンゲートシティ大崎店」では、

 平日午前11時を過ぎると、揚げ物や弁当が並ぶ。

 他の店舗ならデザートを置くような陳列棚にも

 弁当を並べる充実ぶりで、店の付近で働く

 会社員らのランチ需要に応える。

 週末になると様相は一変する。

 弁当などは脇に追いやられ、食パンや豆腐が

 目立つようになる。客層が近隣に住む女性や

 家族連れに変わるからだ。

 曜日や時間帯に応じて品ぞろえを変え、売上高や

 利益率の最大化につなげる。
 

  (P.026)


そうした対応が可能になったのは、
「共通ポイント『Ponta(ポンタ)』を使った購入履歴の
分析」(P.026)によるものだそうです。


Pontaとセブン&アイ・ホールディングスの「nanaco
(ナナコ)」の会員数を比較してみましょう。


 Pontaの会員数は全国約6300万人で、

 セブン&アイ・ホールディングスの「nanaco(ナナコ)」

 の約3000万人を大きく上回る。
 

  (P.026)


最近では、ビッグデータ分析と活用が広範に使われる
ようになってきていますので、ローソンのように現場の
対応にも活用できるようになっています。


実際、こうした取り組みを継続的に行ってきた結果、
明らかな成果に結びついています。


 現場レベルの取り組みが実を結び、2003年2月期

 に5.9%だったローソンの連結ROEは、10年後の

 2013年2月期には15.2%と、かねて目標としていた

 15%を初めて達成した。2014年2月期は16%を突破。

 ライバルのセブン&アイ・ホールディングスや

 ファミリーマート(2014年2月期でともに9%程度)を

 引き離している。
 

  (P.027)


セブン&アイ・ホールディングス(実質的にセブン-イレブン)
が、すべての指標で同業他社を引き離している、
と思っていましたが、そうではなかったのですね。



Ⅱ 手持ちの宝を生かせ

ROEという指標を基準に比較すると、コンビニ業界だけでなく、
他業界でも「逆転」が起きています。


驚異的なROEを誇る衣類販売の小売企業がある。

 2014年3月期に27.8%を記録したセレクトショップ

 大手のユナイテッドアローズだ。郊外型衣類チェーン、

 しまむらの10%強、「ユニクロ」を展開するファースト

 リテイリングの約20%と比べるとその水準の高さは

 歴然だ。 
 

  (P.029)


ユナイテッドアローズは「10以上の独自指標を開発
して徹底した売れ筋分析を行うことで無駄な在庫を
抱えないようにした」(P.029)ということです。


下図の3つの指標は、その中のものです。
その他の指標がわからないので、これだけでは判断
しにくいです。


ですが、私はこう考えました。
確かに、売れ筋を分析し、不良在庫を減らすために
大きな効果はあったでしょう。
しかし、「機会損失」はどうだったのか、と思いました。
商品があれば売れたのに、棚に商品がなかったため
に売れなかったとしたら・・・


下図のⅡ「消化率」を見て、そんな思いを抱きました。
分母の「商品仕入れ数」を絞れば、「商品販売数」も
減ります。一見すると、この比率を高めることができ
ますが、絶対数量は増えていかない可能性があります。


つまり売上数量は増加しないということです。
利益率は高く維持できても、利益額(実数)は増加
しません。その点が気になりました。


戦略の違いということなのでしょう。


セブン&アイ・ホールディングス会長の鈴木敏文さんは、
「仮説と検証」だけでなく、「機会損失」を口を酸っぱくして
店長会議でことあるごとに語っています。
まだ、徹底されていないからでしょう。


ヒト、モノ、カネを使い切る

(『日経ビジネス』 2014.07.21号 P.029)



Ⅲ カネには長旅させろ

安倍政権は、長期デフレを脱却し、インフレに転換する
ための施策を打っています。


消費税増税もその一環でしょう。


『日経ビジネス』は日本の現況をこのように考えています。


 デフレ下では身軽な経営が最優先されたが、

 中長期的に稼ぐ力を取り戻すに「ヒト、モノ、

 カネ」の新陳代謝が欠かせない。幅広い企業で、

 お金の使い方が厳しく問われる局面に入った。
 

  (P.030)


では、ROEを高めるためにはどのような方法が考えられる
のでしょうか?


『日経ビジネス』はROEを3つの要素に分解することに
よって、それぞれの要素をきちんと分析し、どこに重点を
置くかによって可能である、と指摘しています。


 ROEを高める特効薬はあるのだろうか。

 一見難解なこの指標は、「稼ぐ」「回す」「集める」

 という3つの「力」に分解できる。


 まず「稼ぐ力」は、売上高に対する最終損益を

 示す「売上高利益率」で測る。

 2番目の「回す力」は「総資産回転率」だ。

 最後の「集める力」は「負債」と「資本」という

 お金のバランスだ。
 

  (P.031)



「稼ぐ」「回す」「集める」がカギに

(『日経ビジネス』 2014.07.21号 P.031)




ROEの国際比較を見ますと、日本は米国にも欧州にも
大きく水を開けられています。


日本はわずか5.3%ですが、米国は22.6%、欧州は15.0%
です(2012年度、経産省研究会まとめ)。
その理由は、利益率が低いからです。
日本3.8%、米国10.5%、欧州8.9%です。


日本は利益率の低さが目立つ

(『日経ビジネス』 2014.07.21号 P.031)




次回は、「PART2 さらば 二枚舌経営」他をお伝えします。






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することにしました。

現在(2013.10.16)、ブログの
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2013年10月16日記す。

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