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「敗軍」の法則  なぜ、リーダーは失敗を繰り返すのか 2014.09.08 <3>

日経ビジネスの特集記事(72)

「敗軍」の法則
なぜ、リーダーは失敗を繰り返すのか
2014.09.08



今週の特集記事のテーマは

成功は偶然の産物だが、失敗は同じことをすれば
繰り返す。
「暴走」「執着」「隠蔽」「忘却」「慢心」。
過去の事例を振り返り、五つの「敗軍」の法則を
導き出した。
次への一步を踏み出す時ほど、冷静な判断が必要。
今こそ、過去の失敗に学び、前進する時だ
 (『日経ビジネス』 2014.09.08 号 P.027)

ということです。



経営者が陥る 5つの「罠」

(『日経ビジネス』 2014.09.08 号 P.032)



PART2 経営者が陥る 5つの「罠」

日経ビジネスが5つに「罠」と名付けたのは、
法則1「暴走」
法則2「執着」
法則3「隠蔽」
法則4「忘却」
法則5「慢心」
です。

この5つに共通するものは、人の心の問題です。
結局、最後はのヒトの問題であることが分かります。


どんなに完璧に構築されているように見えるシステム
(仕組み)でも、そのシステムを運用する人によって
問題は必ず発生するのです。


人間は実に弱いものだ、とつくづく思います。


前回は、5つのうち、
法則1「暴走」
法則2「執着」
法則3「隠蔽」
の3つを取り上げました。
今回は、残りの
法則4「忘却」
法則5「慢心」
の2つを取り上げます。


法則4「忘却」

人間には、「喉元過ぎれば熱さを忘れる」という性(さが)
があります。ある意味では、人間である以上どうしようも
ないことなのかもしれません。


但し、個人の問題で済めば、大きな問題に発展することは
ないかもしれませんが、こと組織や企業ぐるみとなると、
話は違います。


「忘却」という体質は、連鎖します。そして、重大な事故に
つながります。そのことを肝に銘じておく必要があります。
もっとも、その気持ちが喪失しているからこそ、「忘却」と
なるのです。責任の所在が曖昧という点も見逃せません。
「上司や同僚がやっているから、俺もやってもいいのだ」
という意識が「忘却」を駆り立てます。


Jリーグの浦和レッズのサポーターが、2010年5月15日に
外国人選手に対して差別的な暴言を吐いた事件を起こし
ました。


その約4年後、今年3月8日に浦和レッズのホームグラウンド、
埼玉スタジアムで「JAPANESE ONLY」と記した横断幕が
掲げられ、外国人排斥とも受け取れるメッセージに、Jリーグ
は事態を重く見て、リーグ史上初の無観客試合を制裁として
科しました。


同様の問題が繰り返されたのです。


日経ビジネスは、なぜ差別的行為が繰り返されるのか、
浦和レッズの渕田敬三社長に問うた時の、渕田社長の
回答は次の通りでした。


 「これからサポーターと前向きな雰囲気を作ろうと

 しているのに、過去のことをぶり返してもしょうが

 ない」。
 

  (P.039)


この回答に、記者は納得せず、再発防止策策を聞きたい
と促したそうです。それに対して、渕田社長は横柄な態度
を改めず、こう発言したそうです。記者と渕田社長の一問
一答は下記のとおりです。


 「これからのことについて話したい。今日の取材

 はそのつもりで受けた」と繰り返した。

 「差別問題を避けているのではないか」との問い

 には、「差別問題だけに焦点を絞ると、私たちが

 やろうとしている全体像が伝わらない」と返答した。
 

  (P.040)


この一問一答から判断すると、渕田社長は相当感情的
になっていて、記者の質問に真摯に答えようとはして
いないことが窺えます。


8月23日、Jリーグで再び差別問題が発生しました。
私がファンの横浜F・マリノスのサポーターが、
外国人選手に向けてバナナを振りかざしました。


欧州では人種差別問題として大きな問題となっています。


この問題に対し、マリノスの対応は素早かったのです。


 試合終了までに該当するサポーターを特定した上、

 無期限の入場禁止処分にし、対戦相手の川崎

 フロンターレの武田信平社長にも当日電話で謝罪

 した。マリノスの広報担当者は「横断幕騒動を対岸

 の火事とは捉えていなかった」と言う。
 

  (P.040)



法則5「慢心」

これぐらい、いいだろうという「慢心」が大きな事故を
起こすのは日常茶飯事です。


これも、前回お話した「ハインリッヒの法則」がそのまま
当てはまる事柄です。やはり、経験則は生きています。


冷凍食品大手のアクリフーズ(現マルハニチロ)が
引き起こした、契約社員が冷凍食品に農薬を混入
した事件の背景を述べています。


 群馬工場が雪印乳業の冷凍食品工場として

 設立されたのは1974年。その後40年間、

 人事制度に手が付けられることは一度も

 なかった。時代にそぐわない給与体系に、

 契約社員の不満はどんどん膨らむ。その上、

 十分の数の監視カメラを設置するといった、

 安全管理体制は充分とは言えなかった。  
 

  (P.040)


日経ビジネスは、「『風通し』を良くすることが重要」
として、「敗軍」とならない5つの法則を挙げています。

① 監査・社外役員など「第三の目」を備える

② 主力事業でも大胆に捨てる

③ 社員や役員が相互に監視し合う

④ 「風化」を防ぐ仕組みを二重三重に構築する

⑤ 社外との交流で新たな考え方を吸収




新たなリスクに立ち向かう

(『日経ビジネス』 2014.09.08 号 P.042)



PART3 新たなリスクに立ち向かう

日経ビジネスは、「早めに問題点を洗い出せる環境作り
が重要」だとして、4つのリスクにまとめています。

① 人手不足リスク

② ネット社会リスク

③ 委託・外注リスク

④ 共通化リスク


日経ビジネスが新たなリスクと捉えているのは、
まず、「人手不足」です。


牛丼チェーン店「すき家」でワンオペ(ワンオペ
レーション)が行われてきました。


店員(ほとんどがアルバイト)1名・時間当たり
5000円の売り上げを下回る場合には、
1名で店舗を切盛りしなくてはならないという
社内ルールです。


このルールのために店員は疲弊していました。
退職者が増加し、拡大路線による新店舗増に
従業員確保ができなくなっていました。


人手不足は、外食チェーンにとどまらず、
航空業界や建設業界でも深刻化しています。


 2014年5月以降、国内のLCC(Low Cost Carrier=

格安航空会社 註:藤巻隆)各社は運航に必要な

 乗務員を確保できずに、減便を余儀なくされた。

 ピーチ・アビエーションは5~10月に最大2066便

 もの減便となる見通し。2013年12月に営業を開始

 したばかりのバニラ・エアも、6月に154便を減便

 した。両社とも病気やケガ、退職などによる乗務員

 の不足分を新たな採用で補うことができなかった。
 

  (P.042)



 建設業界でも、人手不足が経営に悪影響を及ぼ

 している。景気回復や国土強靭化計画などで

 建設需要は高まっているが、肝心の職人が

 足りない。ついには人手不足による倒産も相次い

 でいる。
 

  (P.043)


「バイトテロ」という言葉まで飛び出しています。
ネット社会リスクです。


 宅配ピザ「ピザーラ」を運営するフォーシーズでは、

 東京都内の店舗で従業員が調理場の流しや

 冷蔵庫に入った写真、東急ストアでは店員が果物

 を口にくわえた写真をツイッターへ投稿した。


 企業にとっては想定外の新たなリスクとなり、

 「バイトテロ」とも呼ばれている。

 事件を受けて、両社とも面談などを通じて指導を

 強化。「業務内容をSNSに書き込まない」といった

 誓約書の提出を求めている。
 

  (P.043)

こうした措置は決定力を持たない、と私は考えています。
誓約書を書かせようと、根絶させることは容易ではない、
と思います。なぜなら、ツイッターなどのSNSでの反響を
面白がる風潮がなくならないからです。


委託・外注リスクとしては、マクドナルドの鶏肉の賞味
期限切れの問題と、ベネッセホールディングスの個人
情報の流出事件が、その典型です。


「責任までは『委託』できない」という言葉が、すべてを
物語っています。責任転嫁することはできない、という
意味です。



共通化リスクは、「一部の部品メーカーへの依存度を
高めることで、大量調達によるコストダウンを図れる
半面、欠陥が見つかった場合の影響は反比例して
大きくなる」(P.045)ということです。


 昨年以来表面化しているエアバッグ国内最大手

 のタカタに起因するリコール騒動だ。

 現在、トヨタ自動車、ホンダ、日産自動車、独BMW

 などが世界中でリコールに追われている。

 対象となる台数は合わせて数百万台と膨大。

 今後、その数はさらに増える恐れがある。

 それらに共通するのは、2001年頃にタカタが米国で

 製造したエアバッグを搭載しているということ。

 製造段階の品質管理が不十分だったため、
 
 エアバッグが作動する際に、金属片が飛び散る

 恐れがある。
 

  (P.045)

ドライバーや助手席の人を守るはずのエアバッグが、
命取りになるかもしれない、という恐ろしい話です。
相当、深刻な問題になっていると推測できます。


部品を供給された自動車メーカーがリコール対応に
大わらわになるだけでなく、部品を製造したタカタの
莫大な損失が生じる可能性が高くなっています。


法則1「暴走」
法則2「執着」
法則3「隠蔽」
法則4「忘却」
法則5「慢心」
の5つの「罠」と、日経ビジネスは捉えましたが、
私はこの5つに共通することは「油断」だと思います。
危機感の欠如と言い換えても良いかもしれません。


「他山の石」と捉え直すべきです。






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管理人の藤巻隆です。

以前、ジュゲムブログで、
同タイトルの
「日経ビジネスの特集記事」
を書いていました。

しかし、使い勝手があまり
よくなかったので、
FC2ブログで新たにスタート
することにしました。

現在(2013.10.16)、ブログの
引越を行っているところです。

FC2ブログでは、2013.10.14号
が最初のブログということに
なります。


2013年10月16日記す。

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