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東レ 勝つまでやり切る経営  2014.10.27 <1>



日経ビジネスの特集記事(79)

東レ
勝つまでやり切る経営
2014.10.27



今週の特集記事のテーマは

今年は、東レにとって記念の一年になる。
会長の榊原定征氏が経団連のトップに就任し、
売上高と営業利益が今期、ともに過去最高となる可能性が高い。
世界最大の総合繊維メーカーとして、誰もが仰ぎ見る存在となった。
強さの源泉は長期的な視点に立った素材開発力にあるが、
従来のやり方だけでは市場の変化についていけない面も見えてきた
 (『日経ビジネス』 2014.10.27 号 P.026)

ということです。


東レ 勝つまでやり切る経営

東レ 勝つまでやり切る経営

(『日経ビジネス』 2014.10.27 号 表紙)




今回は、まず下図をご覧ください。


売上高・利益ともに繊維が基幹産業

売上高・利益ともに繊維が基幹産業

(『日経ビジネス』 2014.10.27 号 P.026)



連結売上高   1兆8378億円 (15.4%増)
連結営業利益    1053億円 (26.1%増) 

[繊維]  営業利益  529億円  売上高構成比  41.1%

[プラスチック・ケミカル]  180億円  25.6%

[情報通信材料・機器]   246億円  13.4%

[環境・エンジニアリング]  64億円   9.8% 

[炭素繊維複合材料]   169億円   6.2% 

[ライフサイエンス]      56億円   3.2%  

[その他]            20億円   0.7% 
 ● 東レの2014年3月期セグメント別業績


この数字を見れば、東レは繊維関連の事業で
稼いでいることが分かります。


[繊維]+[炭素繊維複合材料] =698億円(連結営業利益)<F>

連結営業利益の構成比で、<F>は実に66.3%(698/1053*100)
を占めます。


東レが世界最大の総合繊維メーカーである、ということを
頭に入れておいてください。




PART1 最後の繊維メーカー

マレーシアにある東レの衣料用繊維生産・販売子会社、
ペンファブリックが紹介されています。


一体どんな位置付けなのでしょうか?
「アクアリアム(水族館)」という名称の部屋で商談している
風景が描写されています。


 アクアリアムには、ペンファブリックが開発した

 5000点に及ぶ生地のサンプルが陳列されて

 いる。机にはめ込んだタッチパネルやタブレット

 を操作すれば、顧客が求める布を瞬時に検索

 できる。在庫の有無も分かるので、その場で

 商談が次々に決まっていく。


 ファストファッションという言葉が象徴するように、

 短いサイクルで流行が目まぐるしく変化する

 アパレル業界において、マレーシアにある20畳

 余りの小部屋が「流行の発信基地」となっている

 のだ。
 

  (P.028)


つまり、ペンファブリックは生産・販売がその場で
できる「流行の発信基地」になっているのです。


しかも、顧客の要望する製品がペンファブリックの
5000点に及ぶサンプルにない場合でも、市場性が
あると判断されれば、製造することもできるそうです。


東レについて、『日経ビジネス』取材班は次のように
解説しています。


これを読むと、
東レが世界最大の総合繊維メーカー
であることがよく分かります。


 東レに比肩し得る繊維メーカーは世界に存在しない。

 繊維事業の営業利益は2014年3月期に過去最高

 となる529億円を達成。これは国内の同業7社の

 繊維事業の営業利益を合算した金額より2倍以上

 大きい。海外には、販売数量が東レより大きい繊維

 メーカーはあるが、利益面では大きく劣る。


 時価総額は1兆1000億円に迫る。繊維・炭素繊維

 複合材料事業が牽引し、今期、来期と2桁増益が

 続くと予想される。


 今や、繊維業界で他を圧倒する「巨人」となった東レ。

 だが、現場では試行錯誤が続いている。

 ペンファブリックの取り組みは、その先例と位置付け

 られる。1973年に設立された同社は、4年前まで

 存続の危機にあったのだ。
 

  (PP.028-029) 


次の図をご覧ください。
東レが繊維業界の「巨人」であることが、一目瞭然です。


東レは繊維事業で圧倒的な“一人勝ち”

東レは繊維事業で圧倒的な“一人勝ち”

(『日経ビジネス』 2014.10.27 号 P.029)



ペンファブリックの話に戻りますが、
日覺昭廣(にっかく・あきひろ)社長は、
ペンファブリックについて、こう語っています。


 「現地の社長のみならず一般社員までが、

 自律的に動けることが強みだ」と、

 東レの日覺昭廣社長はペンファブリック

 を高く評価する。「現実を直視し自助の精神

 をもって課題を解決する」という東レの企業

 理念が、マレーシアでも存分に発揮された。
 

  (P.030)


ここで、東レの歴史を振り返ってみましょう。
そこには七転び八起きが88年間続いたそうです。

『日経ビジネス』の記事に基づいて、七転び八起きを再現してみます。


[一転]      1963~67年頃  日米繊維貿易摩擦

[ニ転]      1971~72年頃  ニクソン・ショック

[三転]      1973~77年頃  石油危機

[四転]      1983~85年頃  プラザ合意

[五転]      1991~95年頃  バブル経済崩壊

[六転]      1997~2001年頃  アジア通貨危機

[七転]      2007~09年頃  リーマンショック

[八起き!]   2014年(予想)



この88年間に注目すべき点があります。


1967年  ツイッギーでナイロンPR

1968年  水処理膜開発開始

1970年  東レ(元東洋レーヨン)に社名変更

1971年  炭素繊維生産開始

1987~97年(社長)、2002~04年(CEO)
       前田勝之助氏が事業立て直し

2003年  ファーストリテイリング(ユニクロ)と
       機能性肌着「ヒートテック」を共同開発

2006年  米ボーイングと炭素繊維長期供給契約  


「水処理膜開発」や「炭素繊維生産」は、
40年以上前から始まっています。


日覺さんが、
「有望だと確信すれば、数十年待つことも
いとわない」 
と言う、東レのブレない方針が実を結んでいる、
と言えます。


「小さく産んで大きく育てる」
ということなのでしょう。


じっくり育てるという精神です。


長年の研究に裏打ちされた技術力と、
製品の市場性を見据える目がなければ、
不可能なことです。


ファーストリテイリングと協業を開始した経緯
について、ご紹介しましょう。  


 「我々向けの専門部署を作ってもらえませんか」。

 ファーストリテイリングの柳井正会長兼社長が

 東レの前田氏を訪問したのは、危機が顕在化

 した2000年のことだった。フリースブームを

 起こしたとはいえ、当時のファストリの売り上げ

 は約2200億円。企業として“格下”の相手で

 あったが、前田氏は柳井氏の申し出に応じた。 
 

  (P.032) 


柳井さんも前田さんも、お互いに大人物だ、
と思います。


「私は、『ユニクロの専門部署を社長、もしくは
会長直轄で作ってほしい』とお願いした」(P.032)
という、柳井さんの思い切った申し出だったのです。


柳井さんは、いくら自信があるとはいえ、
相当度胸が据わっていなければできない、
大胆な申し出をしたのです。


一方、前田さんは、相手がたとえ“格下”で
あっても、柳井さんの真剣さと、経営者の器の
大きさを認めることができたのです。
これまた器の大きな人物だったからでしょう。


プロの経営者同士が、認め合ったということ
でしょう。


当初は、お互いにお手並み拝見といった風情
であったかもしれませんが。


ここで注目すべき点は、東レとユニクロは合弁
会社を設立したわけではない、ということです。


あくまで業務提携です。
その理由は、
「両社のトップが共に『運命共同体』と言うほど
緊密な関係だが、常に緊張感が漂うパートナー
同士で」(P.032)あり続けたい、
と考えているからです。


柳井さんは、東レとのパートナーシップについて、
インタビューでこう述べています。


 お互いのノウハウを伝え合うことで、

 最初は単なるパートナーだったのが

 「ベターパートナー」に、そして10年

 以上経った今では、「ベストパートナー」

 と呼べる存在になった。当社は2020

 年度に売上高5兆円を達成すると宣言

 しているが、実現には東レの力が欠か

 せない。運命共同体だと考えている。
 

  (P.032) 


柳井さんは、上記のように語った後、
さらに注目すべき発言をしました。


 しかし、次の10年も同じ体制で成功できる

 とは考えていない。技術進化や情報伝達

 のスピードがものすごく速くなり、世界中の

 顧客ニーズに応えないといけなくなった。

 こうした変化に対応するには、東レと我々

 の力だけでは足りなくなる。

 つまり、「オープンイノベーション」をもっと

 強力に推進する必要があるだろう。


 東レ・ユニクロと組んで世界一になりたい

 という企業を巻き込んで「ウィン・ウィン」の

 関係を構築したい。


 ただ、どんな相手が入ってきたとしても、

 東レと我々が運命共同体であることは

 変わらない。それだけの信頼関係を10年

 かけて築き上げてきた。

 
 世界の需要はものすごく大きい。2社だけ

 で全て取れると思ったら大間違いだ。


 今は色々な技術で世界一の東レも、永遠に

 その座にいられるとは限らない。

 イノベーションを実現したところが、世界一

 になるんだと思っている。
 

  (PP.032-033) 


ここまで、一歩も二歩も踏み込んだ発言をした
ことはないかもしれません。


少なくとも、こうした発言を見聞きしたのは、
私には初めてのことでした。


ファーストリテイリング会長兼社長 柳井正氏

ファーストリテイリング会長兼社長 柳井正氏

(『日経ビジネス』 2014.10.27 号 P.033)



次回は、「PART2 石の上にも50年 執念で生き残る」
をお伝えします。






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以前、ジュゲムブログで、
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を書いていました。

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FC2ブログで新たにスタート
することにしました。

現在(2013.10.16)、ブログの
引越を行っているところです。

FC2ブログでは、2013.10.14号
が最初のブログということに
なります。


2013年10月16日記す。

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