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東レ 勝つまでやり切る経営  2014.10.27 <2>



日経ビジネスの特集記事(79)

東レ
勝つまでやり切る経営
2014.10.27



今週の特集記事のテーマは

今年は、東レにとって記念の一年になる。
会長の榊原定征氏が経団連のトップに就任し、
売上高と営業利益が今期、ともに過去最高となる可能性が高い。
世界最大の総合繊維メーカーとして、誰もが仰ぎ見る存在となった。
強さの源泉は長期的な視点に立った素材開発力にあるが、
従来のやり方だけでは市場の変化についていけない面も見えてきた
 (『日経ビジネス』 2014.10.27 号 P.026)

ということです。


東レ 勝つまでやり切る経営

東レ 勝つまでやり切る経営

(『日経ビジネス』 2014.10.27 号 表紙)





初回は、
東レが、世界最大の総合繊維メーカー
であることが理解できる内容でした。


2回目は、
東レには、東レの勝利の方程式がある、
ということに注目してください。


しかも、それは短期的勝利を狙うものではなく、
長期的視点に立って勝利を目指すものである、
ということです。



PART2 石の上にも50年 執念で生き残る

「石の上にも三年」ということわざがありますが、
「石の上にも50年」という言葉は、聞いたことがありません。


米ボーイング787の機体に使用された炭素繊維を、
乗用車の車体に転用しようという動きが活発化して
います。


BMWは、すでに炭素繊維を使用した量産車「i3」
を発売しています。


アルミより軽量で、鉄より丈夫な炭素繊維を使用し、
車体を作れば、燃費が向上し、商品価値も上がります。


東レは、炭素繊維を使用した試作車を、当社の
名古屋事業所の敷地内に建つ、オートモーティブ
センター(AMC)に展示しているそうです。


炭素繊維について、解説を読んでみましょう。


 炭素繊維は鉄の4分の1の重さで、強度は

 10倍とされる。炭素繊維を主体に車両を

 構成した東レの試作車は、鉄を使った従来

 の車両より3割以上も軽量化できた。
 

  (P.034)


BMWが量産車「i3」 に炭素繊維を使用したことで、
炭素繊維に注目が集まるきっかけになった、
ということです。


 昨年、独高級車BMWが車体に炭素繊維を

 使った「iシリーズ」を発売したことも、炭素繊維

 に改めて注目が集まるきっかけとなった。

 EV(電気自動車)の i3 は、500万円弱とこれ

 までの炭素繊維採用車より格段に安い。

 CFRP(炭素繊維強化プラスチック)の加工工程

 を自社で手掛けることでコストを最大限抑えた。

 i3 の登場で自動車業界の風向きは確実に変わり

 つつある。
 

  (P.035) 


世界の乗用車に炭素繊維が使用されるようになると、
「目指せ売上高5000億円、いや、1兆円だな」(P.035)
と笑う、複合材料事業本部長の大西盛行・専務も、
まんざらではないようです。


前回、東レの歴史の中で、
「2006年米ボーイングと炭素繊維 長期供給契約」
という注目すべき出来事がありました。


 現在の炭素繊維事業の売り上げは約1100億円。
 
 米ボーイングの新型旅客機「ボーイング787」向け

 に独占供給契約を結んでいるとはいえ、1兆円と

 いう数値は過大だ。
 

  (P.035)


炭素繊維が世界中の量産車に使用されれば、
市場が拡大する可能性はあります。
その規模がどの程度になるかには、不確定要素
があります。



ここで、東レの勝利の方程式
概観してみることにしましょう。


3つのステージに分かれます。
[ステージ1] 用途開発  先端素材や要素技術の事業化を
                10年単位で考える


[ステージ2] 競合駆逐  事業化に成功したら、徹底的な
                コスト削減と性能向上で競合他社を
                圧倒する
 

[ステージ3] 最強連合  素材をグローバルに供給できる
                サプライチェーンを整備。
                異業種のパートナーと強固な関係を
                築き、参入障壁を作る
     


つまり、ブルーオーシャンで、圧倒的な勝利を収める
長期的戦略です。同業他社のみならず、異業種参入
も許さない、一人勝ちの戦略です。


ユニクロとは10年以上にわたってパートナーとなり、
[ステージ3] 最強連合となっています。


東レの凄さは、3つの段階に至るまで、数十年の歳月を
かけることをいとわないことです。


『日経ビジネス』取材班の言葉によれば、次のように
なります。


 時間とカネを十二分に投じて、ステージを

 一歩ずつよじ登っていく。勝つまでやり切る

 執念が、東レの成長の原動力になっている。

 第1ステージは「種まき」から始まる。

 当然のことながら最初は市場も立ち上がって

 おらず、顧客もいないに等しい。


 種から芽は出たものの、すぐに新素材として

 採用されるわけではない。需要がないなら

 自ら作り出すしかない。


 炭素繊維の長期供給契約に結び付けたのは

 2006年。研究開始から半世紀近い歳月が

 経っていた。赤字でもやめずに何十年も

 続ける執念が、ボーイングとの独占契約を

 手繰り寄せた。
 

  (P.036) 


それでも、課題は多いということです。
高価格と、十分な供給量を確保できるか、
ということです。



 軽さをアピールし量産車に食い込もうと

 する素材メーカーの前には、分厚い「鉄」の

 壁が立ちはだかっている。

 鉄と比べると課題はまだ多い。価格が高止まり

 していることに加え、自動車向けに十分な供給

 量を確保できるかが不安視されている。
  

  (PP.036-037) 


この問題に対処するため、東レはM&A(合併・買収)
を行いました。


 昨年9月、炭素繊維メーカーとして世界3位の
 
 米ゾルテックを5億8400万ドル(現在の為替レート

 で約620億円)で買収すると発表した。

 東レは航空機などに使われる高品質の炭素繊維

 に強みを持つが、ゾルテックは風力発電用風車に

 使用される中品質の炭素繊維を得意とする。

 M&Aによって高級品から中級品までラインアップ

 を広げ、炭素繊維事業を抜本的に強化した。
 

  (P.037) 


こうした積み重ねによって、強さをさらに強化し、
事業を盤石にしていく方針を貫いているのです。


さらに、東レの強さの源泉は、研究開発拠点の
充実度にもあると考えられます。


「東レ先端融合研究所」は神奈川県鎌倉市に
あるそうです。


鎌倉市は、工場というよりも企業が少ない自治体
ですから、これは市をアピールする材料になるでしょう。


 ノーベル化学賞を受賞した野依良治・理化学

 研究所理事長をして「東レに入社したかった」

 と言わしめた、研究者の理想郷がそこには

 ある。

 勤務時間の20%以内を自由な研究に充てられる

 「アングラ(自由裁量)研究」。今でこそ、米国の

 グーグルやスリーエムなどが採用して有名になった

 が、東レは88年まの創業時から自由な研究を

 推奨してきた。アングラ研究から会社の稼ぎ頭に

 育った事業も数多い。 
 

  (P.039) 


「東レ先端融合研究所」をよくご覧ください。
「総合」研究所ではありません。
「融合」研究所です。


この名称が、この研究所を特徴付けています。


 東レの売上高研究開発比率は3%前後。

 素材メーカーの中で決して高いとは言えない

 が、投資効率が良い。その理由の一端は

 2003年5月に設立した「東レ先端融合

 研究所」(神奈川県鎌倉市)に見て取れる。

 「融合」と名が示すように、繊維や樹脂に

 限らず、ケミカルや医療など各分野の研究者

 が一堂に会している。


 繊維と医療を組み合わせた人工腎臓や、

 写真用の耐水シートを転用した液晶テレビ

 向け反射フィルムなど、複数分野の要素

 技術を融合した新素材が、鎌倉から次々と

 生まれている。 
 

  (P.039)


次の言葉が東レの特徴を物語っている、と思います。


 「短期で成果が出るテーマだけに集中すると、

 早晩行き詰まる。50年先までのパイプライン

 をそろえておかなければならない」と阿部副社長

 は強調する。自由な研究環境と技術融合の促進。

 この2点が東レの強さの源泉となっている。
 

  (P.039)


 

PART3 東レ 日覺昭廣社長インタビュー
たとえ赤字でも撤退はあり得ない


このパートのインタビューは、
日経ビジネスのインタビュー(143)
たとえ赤字でも 撤退はあり得ない

をご覧ください。




この特集記事の最終回は、「PART4 『深は新なり』に
潜むワナ」をお伝えします。






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以前、ジュゲムブログで、
同タイトルの
「日経ビジネスの特集記事」
を書いていました。

しかし、使い勝手があまり
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FC2ブログで新たにスタート
することにしました。

現在(2013.10.16)、ブログの
引越を行っているところです。

FC2ブログでは、2013.10.14号
が最初のブログということに
なります。


2013年10月16日記す。

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